八千代市保育園父母会

連絡会ニュースNo.19

1999年 11月17日(水)発行

八千代市保育園父母会連絡会広報部

[11/7市長懇談会特集]

「継続的に話し合いの場を設け、意見を聞きます。」(市長)

〜市長との第2回懇談会[11月7日]に父母19名が参加〜

 11月7日[日]午後1時より、公立保育園父母との2度目の懇談会が市長公室にて行われました。公立園12園中10園からの出席者19名と、市役所側から大澤一治市長以下欅田(くにぎだ)市民参加推進課長・佐々木児童支援課長・西本市民参加推進室担当の23名で80分にわたって懇談しました。(詳細は後述記事参照)

 これに先立つ10月24日[日]、定例の連絡会運営委員会(各園父母会代表者会議)を開きました。20名余りの出席者で、市長との懇談会のテーマについて相談し、事前質問項目を検討しました。

 今後は、9月27日に提出した「要望書」ニュースNo.18参照)を中心に、市長懇談会で確認しきれなかったことにも触れながら、担当部と懇談会をする予定です。

各種署名多数回収中、11月末までです。

 又、9月より八千代市保育園父母会連絡会として取り組んでいる「国会請願保育署名」「少人数学級・教職員増署名」の中間集約をしました。11月7日現在で、「国会請願保育署名」818筆、「少人数学級・教職員増署名」293筆が集まっています。いずれの署名も11月末まで回収していきますので、ぜひ継続して取り組んでいきたいと思います。ご協力お願いします。尚、お手数ながら、各園の署名回収分は、連絡会事務局までお届けください。

「受諾法人検討委員会での決定を尊重し反映していきます。」

〜「(『既存園の水準維持は約束するか?』の問いに)その通りです。」〜

今回の懇談会は、残念ながら私たちの反対を押し切ってモデル園設置の準備が進んでいるもとで、

  1. モデル園設置に伴う父母の疑問を解消し、要望をすること。
  2. 今後の保育行政のあり方をどう考えているかを聞くこと。
  3. 新年度の予算編成の考え方を確認することなど。を主眼において実施しました。

以下に市長回答の要旨をまとめて報告します。

  1. モデル園民営化に関わる件。

  1. モデル園の詳細内容については、受諾法人選考委員会で決めていく。
  2. 受諾法人検討委員会での決定については、尊重し反映していく。
  3. 受諾法人選考委員会の情報は、すべて公開する。
  4. モデル園に関する父母の意見・要望を聴き、柔軟に対応していく。
  5. モデル園は公的なものだから、(事故への対処も)きちっとやっていく。
  6. 民間委託反対で私たちが6月市議会へ請願した)5万数千名の署名は重く受け止めているが、8割以上が民間委託賛成というアンケート(注参照)結果もある。

 (注:市が5月に行った1000人対象回収率50.8%の誘導的なアンケート。6月15日付『広報やちよ』[“サービスが低下しなければ”外部委託に賛成]と掲載。)

  2.今後の保育行政の基本的な考え方は?

  1. 「子どもにやさしいまちづくりプラン」(注参照)に沿って、今後の子育て支援(共働き家庭の子育て支援、地域の子育て支援等)を行っていく。(注:3月策定のやちよエンゼルプラン。6月1日付『広報やちよ』で解説。そこでは『子どもの最善の利益の尊重』などを基本理念に、保育園に関しては、休日保育、障害児保育などを充実させ、地域の子育て支援事業も推進するという積極的な目標を掲げている。私たちはこれを高く評価しているが、コスト削減目的の保育園の合理化・民営化案はこれと大きく矛盾する。)
  2. 子育て支援検討委員会の提言書注参照)にも沿うよう考えていく。
  3. (注:子育て〜検討委のまとめとして、受諾法人選考委に伝えたもの。モデル園設置条件については、公立園父母代表の提案が盛り込まれた。)

  4. 既存園の水準維持は約束する。

 

3.新年度の保育関連予算の在り方・考え方は?

「要望書」を担当部に出したが、是非反映させてほしい。

  1. 各課からのヒアリング等がまだなのでわからない。
  2. 12月の補正予算で、国からの少子化対策補助金が1億7000万円八千代市に入る。その内の4100万円を保育園にまわし、クーラー設置、ベッド・机・椅子等の備品設置に使う。
  3. 「要望書」はまだ見ていないが、できるだけ考慮していきたい。

4.その他

  1. 現行のパート保母(特に延長保育)については、子どもとの関係について十分配慮して、今後検討していく。
  2. 父母との懇談の場は、今後も積極的に受け入れ、父母の声に耳を傾けていく。

 「継続的に話し合いの場を設け、父母の意見を聞きます。」(市長)が、最大の収穫という懇談会でした。その中で、回答が不明確で、疑問点として残ったこととして、

  1. モデル園実施後のチェック機能の設置について、市長はあまり必要性を感じていないような回答だったが、これをやると不都合があるのか?
  2. 受諾法人選考委員会への父母(連絡会)からの意見・要望の申し入れについては受け入れてくれるのか?その窓口・手続きはどうなるのか?その前段として、「受諾法人選考委員会の全情報公開」の窓口や手続きはどうなるのか?

3. 市長が明確に回答した内容は本当に実現されるのか?検討すると言った内容(モデル園や既存私立園での地域開放要望など)に関する回答・結論は?

などが挙げられます。これらについては、特に “保育の質”に関することなどの細かい点を含めて今後担当部に問い合わせていく予定です。

参加父母の感想(懇談会後回収分すべて掲載。氏名等は省略)

「今0〜3歳児ぐらいのお母さんお父さん、この問題にもっと関心を持ってください」

  1. 市長の考えは変わっていなかったがこれからも父母の声に耳を傾けていくことを約束してくれたことが、せめてもの慰めだった。市長は,現在の子どもたちをよく見極めていないと思った。教育には人が必要と言ったら、「私は55人学級で大変楽しく過ごした。子どもの声を聞き入れるのが大切だ。大人の声を聞くのでは良くない。」の言葉に唖然とした。平成13年にどこの園がなるかわからないが、4月から先生方の顔ぶれが一斉に代わるなんていうことを自分の子どもの園で想像してみてください。もう市長の意見が変わらない以上、モデル園に私たちの考えがたくさん盛り込まれるよう努力しないと大変なことになると思います。今0〜3歳児ぐらいのお母さんお父さん、この問題にもっと関心を持ってください私たちが今いくら意見を持っても卒園してしまうとこの運動は途絶えてしまいます。5年前は、今よりたくさんの保育士が配置され、時間外の保母さんもゆったり配置されていました。本当に八千代の保育園でありがたいと思ったことが何度もありました。これからも安心して預けられる八千代の保育園であってほしいと思いました。
  2. 「表面的な答だった。」

  3. 市長の答は今までと変わりなく中身が充実しておらず、表面的なものであったように感じられた。根本的には途中市長が発言した「個性を育てるのは小学校4・5年から・・・」ということば。小さい子どもは「そんなもん(テキトー)でいいんだろ?」と考えている人が保育園に通う子どもたちのことをちゃんとできるはずがない。民間委託に関しても、昨年出した経費削減も今では声を大にしていえるような感じではない。モデル園には今と同様にお金がかかると思うのにそのことに関しては、特には何も言わなかった。ただこれからも話し合いの場を設けるとのことなので、もっと話をしてやりたいと思う。
  4. 「人の手で行う行政を認識して」

  5. 公立園の民営化は、仕方なくも進んでいることをひしひしと感じます。2度、市長と話す機会に参加していますが、やはり市長の頭の中には、予算・コスト・お金がよっぽどこびりついているらしく、目の前の八千代市としての大きな人的財産や短い間では作れない環境等判断する目と耳と心があるのか不安です。コンピュータやロボットではできない行政、人の手ではなければできない行政をもっと認識してほしいです。
  6. 「大人数制のクラスに賛成?」

  7. 何となくはぐらかされてしまったようなところもありますが、モデル園運営に関して市が責任を持つといっていたので、それを信じるより他ないと感じました。市長さんは大人数制のクラスには賛成のようでしたが、それは幼児には当てはめられないことではないかと思います。特に1〜3歳位は自分でトイレへも行けず食事も一人では無理ということを、子どもを育てたことのあるはずの市長さんが忘れてしまっているのでは・・・と思いました。このままでは何十人も同じ部屋に押し込めている現在の民間保育所と一緒になってしまう不安を感じました。
  8. 「『最高のモデル園』にして」

  9. 「『モデル園』としては見ないでほしい」と言われましたが、民営化第1号園なので、現在の保育園より、質的に劣るようなことがあっては困るので、「最高のモデル園」にして頂きたい。
  10. 「八千代らしさを大切に」

  11. 昨年の市長との懇談会以来の対面でしたが、こちらがソフトに話し方をしたせいか、見た目は穏やかに話し合えた。しかし、やはり、内容的には市長の考え方は変化がなく、具体的に八千代の地に足のついた答は見受けられなかったのが、とても残念でした。市長は、何か都内を意識しているが、もっと八千代の現状(いい面も悪い面も)を理解し、八千代らしさを大切にすればいいのではないか。この人がリーダーというのはおぞましいとまたまた感じてしまった。(政治家とはこういうものなのだろうが・・・・)今後はモデル園をはじめとして内容決定に至るまでよく熟慮して譲れないことは絶対に譲りたくない。子どもたちのために。
  12. 「今後の動きに注目」

  13. 民間委託8割賛成とはどこの数字で、保育園のことなのか他も含むのかわからなかった。(500人アンケートのことなんですね。詳しく知らないので又、教えてください。)久しぶりに参加させてもらいましたが、いろいろ考えさせられることも多く、勉強になりました。市長も、とりあえず聞く耳は前回よりはあったように思う。今後の動きに注目し、保育園の質を落とすことの無いよう、監視していく必要があると思う。それにしても子どもの実態を知らないと思う。55人学級で良かったのは昔の話。現状認識が甘いので、もっと教育や家庭の実態、子どもの実態について、勉強してもらいたいと思った。55人学級ならティームティーチング(T.T.)で2〜3名1学級につけなければ、子どもの学力や発達を保障できない。単純に考えると、東葉高速ができて、不況で共働きも増えているだろうし、子どもの数も増えていると思う。でも保育園の数も保母さんの数も増えなければ、定員のみ増やして対応ということ?必然的に保育の質は低下するのでは?それとも保育が必要な子どもは減っているの?次回へも継続的に話し合いがもたれることになったのは良かった。
  14. 「4〜5園民営化したら選べない状況」

  15. 『子どものためにより良い方法を』とよさそうなことはおっしゃっていましたが、『子どものために良い方法』についての市長の考えが私たちとずれているので結局不安は残っています。(今の子どもたちに55人学級が成り立つ???)仕事との兼ね合いでできるだけ近い範囲内で選べる状況が今でも実現できていないのに、4〜5園民営化したらますます選べない状況になってしまうことは、やっぱり伝わっていなかったと思います。
  16. 「モデル園のチェックは親ができるよう」

  17. 建前だけを話されている感じを受けた。“私立園をいくつか見にいったがすばらしい。”と言われたが、視察という形で仰々しくいくのではなくて、平素の両園を見て比べたら違うと思う。“発表会”のように予定された日に予定されたところにいき、平素を装う“特別な様子”を見るだけで、公立園と格差は無い”等と言ってほしくない。[将来の夢プランとして、小学校の]校門を取っ払うという話もあったが、民間に委託されたら、親に対する壁は厚く高くなるばかりで、今のようになんでも理解できるということは無いと思う。私立は今日の市長と同じで、建前というか表面だけ飾ることしかしないだろうから。保育士の若年化も著しいだろうし、“保育の低下は無い”とおっしゃっていたが、保育士のキャリアが少ないということだけでもかなり低下につながると思う。モデル園のチェックはやっぱりどうしても私たち親ができるようにしてもらいたい。いつでも見にいかれるようにしてほしい。予定された日、時間でなくても。給食の内容とか、暮らしている様子とか。
  18. 「市長は自分の価値観を押し付けないで」

  19. 今日初めて市長とお話をすることができました。まだモデル園実施についての具体的な内容ははっきり決まっていないような感じの話し方で不安を感じました。公私立保育園の数を半々にしていって選択しやすいようにしていくとのことだが、単に数を半々にしただけでは問題の解決にはならないと思う(今まで以上に選択する側に混乱を起こしてしまうのではないか?)市長の子ども時代と今の時代の子どもとは環境も価値観もまったく違うので、市長は自分の価値観だけを押し付けないで現実の姿を見つめるよう努力すべきだと思う。
  20. 「民営化は人件費を削減するため?」

  21. 「署名について重く思っている。」と言ったが、「8割以上の方が賛成している。」という言葉を聞いて、まったく思っていないと感じた。「人件費が一番多くかかっている」との発言が市長からあったが、民営化は、保育に関する人件費を削減するためなのかなと思ってしまった。(市長は「(保育士たちに)こちらからやめてくれとは言えない」との発言もあったので・・・)予算の中で何とかするのが市長ではないのか。予算が足りないのでカットするのでは・・・もう少し頭を使って考えてほしい。
  22. 「答弁は余りにもありきたり」

  23. 落ち着いた雰囲気の中で対話ができて本当に良かったです。父母の率直な意見に対する市長の答弁は余りにもありきたりで誰でも返事できるよ〜と思いました。でも父母の皆さんがいろいろな意見を出してくれ,どれも身につまされるものばかり。発言にまで及ばない私の気持ちが楽になった思いです。
  24. 「今後保育園で勉強会を予定」

  25. 今後保育園で勉強会を開き、意識を高めていきたいと思います。
  26. 「市長がどういう方なのかわかった」

  27. 2回目の話し合い参加だったのですが、たった2回目なのに市長とじきじきに懇談させていただけてうれしかったです。そして、市長という方がどういう方なのかということが何となくわかったような気がします。話を聞いていてとても面白かったです。理想を話されているときは少年のような瞳をキラキラさせていた気がします。結果的にはあやふやな感じでなんだかつかみどころの無い話し合いだったような気がしました。

 

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