八千代市保育園父母会

連絡会ニュースNo.18

1999年 10月 4日(月)発行

八千代市保育園父母会連絡会広報部

[要望書提出&9/26会議報告]

保育士配置基準改善・看護婦正規職員全園配置を

〜各園父母会からの要望をまとめ、市長宛てに要望書を提出しました。〜

 9月27日月曜日、市の来年度予算編成に私たち父母の願いを反映させるべく、26日の連絡会運営委員会(各園父母会代表者会議)で取りまとめた「要望書」を、市長宛てに提出しました。

 26日の会議では、八千代市保育園父母会連絡会として、「国会請願保育署名」、「少人数学級・教職員増署名」に取り組むことを確認しました。千葉県保育問題協議会(県保問協)の方(浦安市保育園父母の会連絡会)と千葉県高等学校教職員組合から千高教組船橋支部長が、それぞれその意義を訴えました。県保問協からは、保育者と父母を結ぶ雑誌「ちいさいなかま」の購読の勧めもありました。又、第12回八千代市子育てのつどい」実行委員会に参加することも決まりました。(裏面詳述)

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1999年9月27日

八千代市長 大澤一治様

八千代市保育園父母会連絡会会長

要望書

 少子高齢化社会を迎え、女性の社会進出が望まれる中で、子育て世帯の就労を支え、子どもの育ちを保障することは八千代市の発展のため又今後の財政を支えるために必要不可欠であり、保育園の役割は就労世帯の子どもの保育のみならず地域の子育て拠点として今後ますます重要となります。

 国は少子化対策として、子育てと就労の両立支援を次々と打ち出してはいますが、長時間労働や雇用問題を解決しないまま、保育の効率性や利便性のみを強調するだけで、充分な保育条件の整備を進めていません。そのため、子どもの豊かな発達をうながす保育環境や保育者の専門性・労働条件がないがしろにされ、保育の質が後退するのではないかとの不安が広がっています。さらに、社会福祉基礎構造改革によって保育や福祉への民間営利企業の参入が進めば、安上がり保育の競争が広がるなど保育の公共性が失われる心配があります。

 幼児虐待が社会問題化し、「新しい荒れ」や子育ての危機が問われている今、子どもの権利・利益を最大限尊重する自治体の公的責任に基づく保育・子育て施策の抜本的改善が急務です。

 21世紀に平和で真の男女平等の社会を実現するために、八千代市でも来年度の保育予算を増額して、自治体の公的責任において安定的な保育施策が行われますよう下記について要望します。

1.子どもの発達を保障するため、正規採用の保育士の数を大幅に増やして下さい。保育士1人の受け持ち人数は、ゼロ歳児2人、1歳児3人、2歳児5人、3歳児10人、4・5歳児15人に改善して下さい。最低でも1998年度の八千代市の配置基準に戻して下さい。

2.子どもの健康を守るため専門性を重視して、看護婦・栄養士・調理員は、臨時職でなく正規職員を全園に配置して下さい。

3.母親が育児に専念し安心して復職できるために、

 @育児休業中の退園(3歳未満児)について、「退園」ではなく「休園」扱いとし、育休明けの月初めから、元の園に戻れるように対処して下さい。

A4月1日時点で満3歳になっている子どもについては、保護者の要望があれば新年度当初から復園させて下さい。

4.延長保育については、時間外保育分を有料化せず、現状を維持して下さい。

5.子どもたちの夏季の最大の楽しみとなる「プール遊び」を復活させて下さい。(近隣自治体では既に復活しています。)

  

6.給食に季節の果物も復活させて下さい。

各要望項目の趣旨

1.子育て・保育において、人の配置はそのまま保育の質そのものにかかわってきます。今年4月からの5歳児の配置基準の改悪は、大きな問題です。30人もの幼児を職員ひとりで世話をするのは並み大抵のことではありません。また園児の安全確保にも障害が出るのではないでしょうか。職員がゆとりをもって子どもたちに接することこそ、健やかな子どもの成長を支える必要最低条件と考えます。

2.手作りの給食・手作りのおやつは、子どもの成長にあったものを一人ひとりの子どもにあった調理法であたえてくれます。またアレルギーをもつ子どもには特効薬はありません。日々子どもの病気と食事につきあっていかなければなりません。その子どものことをよく知り、日々の様子に配慮しながら食事を作ってくれる栄養士さん調理員さんの存在は絶大です。看護婦さんは、専門的な知識を基に子どもの成長や体調を見守り、父母に対して子どもの成長や病気等について正しい知識を与えてくれます。看護婦さんがいつもそばにいるということは、子どもや父母へはもちろん、保育士にとっても大きな安心となりその分、保育に専念できます。専門の職員が各園にいることは、とても重要です。子どもと毎日顔を合わせ、一人ひとりの子どものことをよく理解し、子どものちょっとした体調の変化に気付き、その子にあった対応を迅速に行なえるのです。又、これらの専門性をもつ重要な職員の身分を保障(正規採用)することは職務遂行するうえで重要な問題だと考えます。

3.八千代市では現在、下の子が生まれて保護者が育児休業に入ると、在園中の上の子どもが3歳未満児(0,1,2歳児クラス)の場合、「退園」しなければなりません。(運用上は生まれた月の翌々月末を待って退園)。

  1. 確かに親元で過ごす期間を持つことも大切です。が、現状では「退園」の選択肢しかなく休業明けの際に新規に「入園」を申請しなおす形になるため、復園できる保障はありません。それでは仕事の継続まで危うくなり、安心して育休を取ることができません。せめて復園できる仕組みは確保すべきだと考えます。
  2. 2歳児クラスで退園した子どもは新年度には「退園」対象にはあたらない3歳児クラスとなります。4月生まれならすぐに4歳、幼稚園就園年齢でもあり、集団生活による発達保障という観点からも、年度始めからの復園を認めるべきと考えます。 

5&6.1996年堺市に端を発したO-157騒動以来、プール遊び活動・果物提供の停止状態が続いています。96年は、多くの自治体で、保育園以外にもほとんどの公共プールの使用が早期に切り上げられたりしました。しかし翌年以降も使用停止状態が続いている例は聞きません。安全面に充分配慮する必要があることはもちろんですが、子どもたちにとって、夏の猛暑の中での最大の楽しみがプール遊びです。又、旬のものを生の味でいただけることは、子どもの健康と成長において大切なことです。是非とも再開していただきたいと考えます。

「保育・学童保育予算の大幅増額で

子どもの権利と発達を保障する保育施策の拡充を!」

〜全国署名に連絡会でも取り組みます。園児1人あたり2枚ずつ署名用紙を配布しています。〜

 9月26日の会議で、国会請願保育署名に取り組むことが確認されました。保育所を営利企業の経営に委ねようとする動き、保育所への入所を個人の問題ととらえて自治体の責任をあいまいにする直接入所制度の検討、保育所の入所を定員の125%までとするなどの最低基準の緩和など、見過ごせない動きが続いています。署名用紙を園児1人当たり2枚ずつ配布しますのでぜひ積極的に取り組んでいきましょう。

 又、保育者と父母を結ぶ雑誌「ちいさいなかま」の購読の勧めもありました。保育園や子育てに関する全国的な情報交換の雑誌です。殆ど書店販売されていない草の根で作られている雑誌です。個人購読でもかまいませんが、まずは父母会(見本誌配布しました)単位で申し込んでみたらとのこと。父母会で申し込むと、2冊以上なら送料は県保問協が負担してくれるそうです。楽しい話題が満載です。ご検討ください。

「仕事も子育ても大切にしたいから」〜国会請願保育署名概要〜

1.保育園をもっと増やして

希望する保育所にだれもが入所できるよう、国の責任で保育所の新設など緊急整備計画を立て、待機児の解消をすすめてください。

2.保育士をもっと増やして

子どもの発達を保障するため、保育士の数を大幅に増やして下さい。保育士1人の受け持ち人数は、ゼロ歳児2人、1歳児3人、2歳児5人、3歳児10人、4・5歳児15人に改善して下さい。

3.保育料をやすくして

保育料を引き下げ、だれもが入りやすい保育所にしてください。

4.過疎地の保育園をつぶさないで

過疎地の子どもの保育を保障する特別な対策を行ってください。

5.無認可の保育施設の子どもに国の助成を

無認可の保育施設で保育されている子どもに、国の助成をしてください

6.学童保育の抜本的改善を

学童保育の「法制化」にふさわしい施策の抜本的改善と財政措置を行ってください。 

7.営利企業に保育所経営をさせないで

保育所は、営利企業に経営をさせないでください。保育は、国と自治体の公的責任で行ってください。

 

いじめ発生件数千葉県がワースト1!(98年度小中高合計)

高校生一人あたり教育費全国ワースト5!、少人数学級署名に取り組みます。

 26日には、千高教組から船橋支部長が訪れ、千葉県議会宛て「25人の少人数学級を求める請願署名」(11月末集約・12月県議会へ提出)・国会宛て「30人以下学級実現を求める請願署名」への協力を訴えました。

 いじめの発生件数が、全都道府県中で千葉県が最多、高校生一人あたりの教育費が全国で下から5番目である現状をグラフで示しながら、巨大開発優先・膨大な借金のしわ寄せで、千葉県の教育・福祉予算が全国最低レベルであることを伝えてくれました。保育園父母として、小・中・高の学級編成基準(人数)を少なくすることは共通の願いとして、この署名に積極的に協力することにしました。随時配布していきますので、前述の保育署名同様たくさん集めていきましょう。用紙の左側(県へ)と右側(国へ)の両方に署名してもらいます家族については子どもも含め代筆でもかまいません。

【第12回八千代市子育てのつどい】実行委員会に参加決定

 「八千代市子育てのつどい」は1987年に第1回を開催してから今年で12回目を迎えます。第1回目の開催にあたっては当時の保育園父母会連合会の呼びかけが強く、それから市内の子育てや教育に関係するさまざまな団体がネットワークを作り、年に1回、自分たちや地域の子育てを見つめなおす機会にしようと講演会を開くようになりました。

 今年度も乳幼児から青年期を見通した子育てについて考える機会にしようと講師をあたっています。期日は1月から3月始めのいずれかの日曜日で現在検討中です。午前中講演(全体会)、午後は各団体の紹介をしながらみんなで語り合う場を予定しています。

【第12回八千代市子育てのつどい実行委員会事務局より】

市長との懇談会11月7日午後1時から実現の運び

日時:平成11年11月7日(日) 13:00〜14:00

場所:市役所内 市長公室(21名定員)

条件: [1]父母側出席人数:20人以内(各園1名+連絡会役員+αを想定)

    [2]懇談内容について、箇条書程度で事前(10/29(金)まで) に提出する。

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