八千代市保育園父母会

連絡会ニュース No.35

2001年 7月12日(木)発行

八千代市保育園父母会連絡会広報部

[6/24定例会報告&7/4茶々保懇談会]

2001年度連絡会要望書は7月22日[日]事務局案を経て確定。

〜6/24日各園代表者意見をまとめ、次回確認。7月中に市へ提出の運び。〜

 6月24日(日)、2001年度第2回定例運営委員会を福祉センターにて開催しました。26名もの参加者で、用意した資料が不足するほどでした。会長より大阪保育研究所との懇談会[5月30日]の概要報告後、園毎のアンケート等を踏まえ、各園父母会代表者が今年度要望したいことを出し合いました。この日の意見をまとめての「2001年度連絡会要望書」は、次回7月22日(日)定例会議にて確定案を作成し、7月末には市に提出することにしています。

 又、7月4日(水)、連絡会代表者8名は、茶々おおわだみなみ保育園にて園長,副園長と懇談の場を持ちました。園の見学も含め2時間近くにわたり有意義な意見交換ができました。(後述記事参照)

「時間外保育時間の設定は機械的にではなく現実的な対応を!」

〜月4回までの突発的保育延長,自営業の時間外保育,懸念される有料化等に意見続出〜

 6月24日(日)、各園代表者からさまざまな要望が出されました。とりわけ時間外保育のあり方について、「突発的な保育時間の延長が月4回までとなっていて窮屈。やむを得ず遅刻してしまった時の書類を書くときに罪悪感を感じさせられる。」「自営業だから、時間外保育はだめ。と言われる。」「時間外保育の時のおやつは、有料でもいいから園で用意してほしい。」など多くの意見が出ています。

(発言の中で要望項目になりそうなものをゴシック文字にしてあります。)

 会議後、参加者より以下の感想が寄せられています。以下の各園からの具体的な報告・意見と照らし合わせ、今年度の要望書作成にも生かしたい考え方ではないでしょうか?

各園の報告を聞いて以下のようなことを感じました。

・要望するだけではなく、父母自身も果たす役割、責任について父母ひとり一人が自覚する必要があるのではないか。

・現行保育方針に関する父母への説明・啓蒙:なぜ、その時期それをするのか。

                    なぜ、それを実施しないのか。

                    幼児期(各年齢)に大切なものとはetc.

              

保育士さんから上記のような幼児期のこどもの発達段階に応じた保育のあり方を啓蒙してほしいと思います。子どもに読み書きを教えることより、もっと大切なことがあると思います。

○ゆりのき台[アンケート実施・園独自要望書を提出予定]

・時間外保育時間の延長をしてほしい。

・園児数増加→園の増設・拡充を。

・夏祭りの実施について、賛否半々。他園の状況を参考にしたい。

・保育園周辺の駐車問題[父母への徹底]

・プール,おやつ,保育士,体温計,歯磨き指導

・園でHP開設できないか

・連絡会ニュースB4→A3にできないか。

・学童の保育時間を保育園並みに延長して。

[学童に入れなかった。学童の情報がなかった。学童に関する質問に関してどこに回答をもとめればよいか=>市連協との懇談等、方針を調整中。]

○八千代台

・建物が古い。雨の日に遊ぶ場が無い。壁が暗い。など→施設改善を。

・布団貸出方式にできないか?[他市園から転入してきた父母より]

・トイレが汚れているときがある。

・産休明け保育実施の要望。

○村上南[要望とりまとめ中につき、現時点では特になし]

○八千代台西

・3,4年前まで学童保育と併設だったが、小学校へ移転した。その後、元の学童施設は閉鎖しているが、管理はどうなっているのか。(衛生管理、草刈、今後の利用方法 は?)

・駐車場の問題。[運動会のときなど問題]

○八千代台南

・夏祭りについて

・あいあいルーム(地域開放)の子どもたちへの景品代はどうするか。

○茶々おおわだみなみ

・若い先生ばかり多く不安。

・埼玉[入間]のやり方をもってこられても…。

・毎月アンケートを実施し、園と懇談。

・先生方が掲示にて紹介された。

・池田小事件以来、9:30〜15:30まで門を閉鎖し、安全面に気をつけてくれている。

・バイキング形式の昼食。6月試食会があった。3〜5歳一緒に食事で、1回目は配膳だがおかわり自由なので、もりもり食べている。

○大和田西[6月中旬に総会]

・大和田南から転園した人からの話題→引継ぎが不十分との印象強い。

○睦北[役員会実施]

・発表会では、縦割り混合クラス単位での発表と年齢別クラスのものが予定されている。

○米本南

・歯磨きをさせてほしい

・駐車場問題

○高津西[アンケート実施]

・読み書き指導をしてほしい。

・園児数が定員超えるのは問題。

・公立保育園を増設してほしい。

・保育士等(臨時職員ではなく)正規職配置を。

・延長保育手続きを簡略に

・延長保育時間を夜の8時までにしてほしい。

・保育の質確保へ=>監査制度を設けて。

・保育料の件。

・モデル民間移管園の評価が定まらない間は、今後の民営化はしないでほしい。→市として、民間委託後の報告を。

・自営業の時間外保育を認めてほしい。

・保育参観、面談は土曜日にしてほしい。

・0才児保育枠を増やしてほしい。

・有料でも構わないから時間外保育時のおやつを園で用意してほしい。

○高津南[役員会実施]

・最近、子どもに関わる事件多発→門の施錠,防犯ベル設置等、防犯体制の整備,強化を。

・老人と接する機会を増やしてほしい。園だけでなく、八千代市全体で。老人ホームなどとの交流はどうか。

○村上北[今回都合が付かず欠席]

○その他[事前の書面提案]

(1)保育園の増設・新設を(ゆりのき台地区及び八千代緑が丘地区等の人口増にかかわる対応)

 現在、ゆりのき台保での定員増に対して、臨職を充てて対応しているようですが、今後もますます需要が見込まれるなか、そんな場当たり的な対応では、いずれ問題がおきてもおかしくありません。また緑が丘では、駅前にマンションを建築中で、20024月には300世帯弱、2003年にはさらに300世帯弱が入居予定です。現状でも、定員いっぱいなのにどうするのでしょう。こうした状況を踏まえ、保育園の新設を含め、行政側の今後(中長期的な)の展望・対応について回答をもとめたいと思います。また保育園に限らず、学童保育、幼稚園、小学校も関わってくると思います。ちなみに、新木戸小では2003年までに校舎を増築するという話も聞こえています。ならば、保育園、学童、幼稚園等もそれなりの対応が必要でしょう。

(2)学童保育の保育時間延長等

 以前にも話題になりましたが、現在学童保育の時間が18:00までというのは、今まで保育園に19:00まで預けていた家庭は、この1時間のブランクにどう対応すればよいのでしょう?高津西では、弟妹が保育園にいる子が、時折学童が終わったあと保育園を訪れお母さんのお迎えを待っているときがあるそうです。もちろん、保育園の職員は、「帰りなさい」とは言えませんし、だからと言って保育できるわけでもありません。小学校1年生に、だれも居ない家に一人で帰りなさいというのも、かわいそうです。また、最近の子どもたちを巻き込んだ悲しいニュースを聞くたびに、子どもをひとりで家に置いておくのはとても不安です。子どもたちを守るのは大人の責任です。学童保育時間の延長や、保育園の活用など、あらたな対策や行政側の考えを聞いてみたいと思います。

○市職より

(1)公立保育園の民営化について

・保育園民営化は、一般的にコストダウンが目的。八千代市は、保育の質を落とさないために、全国的に珍しい、コスト増で民営化している点で独自性を打ち出した。

・現行公立園の質を落としてはいけない。

・公立園の良さ、私立の良さを取り入れる。

・茶々おおわだみなみ園との交流が根付いていくような連絡会としての働きかけが大切。

・担当課(児童支援課)の現状評価が出ていない。連絡会として見解をただしていくことも必要だろう。

(2)八千代市保育園では、今後時間外保育の有料化が打ち出されてくる可能性がある。

(3)学童の問題

・担当課は保育園と同じ児童支援課。

・実質的に学童も施設が足らない。増設しないと、来年度も待機児童が生まれる。

・必要な予算措置がなく、厳しい状況にある。

・正規職員の定年退職後パート職員補充での対応が検討されている。

・学童の問題も連絡会として重要な課題。

「『茶々に来てよかったね。』と言われる保育を目指している。」(園長)

〜7月4日[水]夕方、茶々おおわだみなみ園スタッフと有意義な懇談の場をもてました。〜

 会長・副会長・副会長代理・前会長・事務局長・市職の8名の代表が、茶々おおわだみなみ保育園との懇談会に参加しました。定例会議で話題になっていた玄関やトイレの様子は、実際に見ながらその意図するところを聞いて、不安や疑問はだいぶ解消しました。園としての独自性を出すことと、昨年以前の状態を維持してほしい父母の思いとの不一致は、丁寧な話し合いの積み重ねで解決するしかないのではとの印象を強くしました。

 連絡会からは、98年5月29日市長が発表した「保育園の5項目行革案」をきっかけに連絡会組織がつくられ活動してきたこと、とりわけ「公立保育園の統廃合と民営化」については八千代の保育環境の低下をさせないためのさまざまな取り組みをしてきたこと、99年度の「子育て支援対策検討委員会」への参加や学習を通じ八千代での公立民営化にはメリットが見出せないことがわかったこと、1園のモデル園民営化不可避の状況で「受託法人展開に必要な条件」を提案し後の受諾法人選考委員会への「提言書」につなげたこと、昨年8月の受諾法人募集要領に「提言書」が添付され父母の条件提案が生かされたこと。の概要を話し、これまでの活動を知ってもらいました。

 総論としての「公立保育園の民営化の是非」はとりあえず置くとして、茶々おおわだみなみ保育園がより良い保育を実施し他の八千代市保育園に刺激を与え、結果的に保育状況が改善されていくことが求められています。その意味で、父母会連絡会と茶々おおわだみなみ保育園が今回の懇談をきっかけに今後も継続的に話し合いの場を設けていくことが確認されたことは、喜ばしいことです。茶々のスタッフも気軽に連絡会会合に参加し、情報交換してほしいことも伝えました。

 同時に、「モデル園として、八千代随一の保育園にする。」という行政側の発言全国的にも注目されている「父母提案の移管条件が生かされた民間委託園」という立場があります。法人としての独自性を生かしながら、期待に応えてほしいと思います。以下主な発言。

園長:[1月から3月までの引継ぎ期間について]1月からの新職員投入は考えられなかった。この点で、結果的に旧公立園職員との意見交換が不足したことは反省している。職員の確保や研修で精一杯になり「大和田南保育園で今まで大切にしてきたこと。職員・父母の思い。」の引継ぎが不足したと思う。

茶々父母:引継ぎ期間3ヶ月と言うが、実際に新担任予定者がいたのは時間的に合計すると1週間程度。又、新規採用のため、引継ぎ以前に保育士としての勉強や環境整備にかける時間が多く見えた。クラスによっては、ベテラン保育士がはいっているが、だいぶ落ち着いて見える。経験者が引き締めてくれると違う気がする。とは言え、3ヶ月経って意思疎通が図られだいぶいい雰囲気になってきている。夕涼み会行事では、入間のいいところを取り入れた取り組みを期待している。

園長:[今後について]皆、一生懸命がんばっているが、それだけではダメなこともわかった。意見や批判もしっかり受け止め、茶々の意見も発信しながら、父母・地域・行政の方との協力を重視していきたい。八千代市の保育職員配置基準、たとえば栄養士・看護婦の完全配置などは評価している。「茶々にきてよかったね。」と言われる保育をしたい。今年度、栄養士・看護婦が公立園職員と一緒の研修を受けている。非常に役立っている。是非来年度以降も継続してほしい。私たちは日常保育で評価される保育園を目指したい。

副園長:ベテランの多い旧保育士が去って、若者ばかりになって母親たちは不安になったようだ。5月のクラスごとの懇談会や6月の試食会を通じ「どうしたら父母と職員が気持ちを通い合わせる関係を作れるか?」を引き続き考えていきたい。

連絡会副会長:子どもや親が安心感を得られることが一番の希望です。そういう保育をめざしてほしい。

「八千代の取り組みは全国のモデルケース、ますますその対応に関心が高まると思います。」

〜公立園民営化に対する私たちの取組が、来週半ばの東京新聞に紹介されるそうです。〜

 7/10[火]夜、連絡会として東京新聞記者の取材を受けました。7月6日に取材依頼を受け早急に懇談したいとのことでしたので、会長・副会長・事務局長で対応することにしました。

 当日何とか都合のついた会長・事務局長の二人が今までの連絡会の活動の経緯を話しました。遅れて参加してくれた市職の方が八千代の保育状況を補足説明しました。

 記者の目的は、「国は待機児をゼロにする方針を打ち出す一方で最低基準の弾力化や規制緩和による企業の参入容認と、保育の市場化を進めている。東京・三鷹市でベネッセの参入が大きな論議を呼んでいるように、全国で公立認可保育園の統廃合と民間参入が大きな流れになっている。そんな時期に、市に対し保育園の民間委託に注文をつけ、質の維持を勝ち取った八千代父母連の取り組みやそのような対応になった経緯などを聞きたい。」とのことでした。記事は、来週半ばの東京新聞に掲載予定だそうです。



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