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私は雑誌の仕事をしながら、同人誌の方でシリアス作品を描いています。
これは同人誌「ラヴリ」に連載していた自費出版作品集です。 あとで新書館から同名単行本として同一内容で発行していただきました。 収録作品は「アモンとアスラエール」「ゆふすげびと(立原道造モチーフ)」 「金色の午後(アモンとアス番外編)」「カーライル博物館(夏目漱石)」 「五月病・OUTSIDER1」「梅雨明け・OUTSIDER2」です。 6編の内、「OUTSIDER」の2編は内容的に、 商業誌で描くこともできるギリギリのラインでしたが、 JUNEに描くには地味すぎる、 個人の趣味的なテーマだと判断したのでこちらで描きました。 アモンという名前はエジプトのアモン神からきています。 (古代エジプト文明の最高神、 一時期アマルナ文明のアトン神が交代した以外、 数千年にわたって神々の王として崇拝されていた キリスト教文明にとっては異端の神) *「OUTSIDER」の森村君は、「テルテルボーズの怪」などの、 薙田くんのイメージベースになっています。 新書館版 (新書館 ¥850 初版 1982 5.10.) |
同人誌「ラヴリ」に連載後、
当時仕事をしていた朝日ソノラマから出版してもらえる事になり、
「元が映画なのをめちゃくちゃ中身変更して描いたんですけど、
こんなので版権とっていただけますか?」
とごくお気楽に頼んだら、映画の原作がアラン・シリトーとわかって
「げぇぇぇぇっ」
とひきつった作品(ただのアメリカの娯楽映画だと思っていた)
こんな内容でよく版権がとれたと思うのですが、 多分先方に作品を見せなかったのでしょう。 (よかった・・・ 怒られなくて) これを描いている間、友人の弟さん(制服オタク) にずっと資料を借りていたので、 ドイツ軍の制服はそんなに極端な間違いはないと思いますが、 大佐の髪は完全に間違っています。(描いてる間中ずっと ”こんな大佐いねーよ” と突っ込んでいたんですが、 キャラクターがアモンなものでしょうがない) ちなみにオーケストラもかなりまちがっていると思います。(多分・・・) なお、終戦後の展開と結末は原作とはまったく関係ありません。 もちろんヨハン中尉がユダヤ人だというエピソードも原作には存在しません。 作品テーマは根本的に違っています。 アランシリトーさんごめんなさい! |
波津彬子さん橋本多佳子さん私の3人が朝日ソノラマで描かせてもらった、
大好きなFブラウン作品の競作アンソロジーです。
私は 「狂気恐怖症」(原邦題「さぁ気ちがいになりなさい」)と
「プラセット」(原邦題「気ちがい星プラセット」)の2本を書いています。
「プラセット」の方はともかく、「狂気恐怖症」は、設定が設定なだけに、 今では何があっても商業誌で描かせてくれるところはないと思います。 なお、このカバーの浮世絵タイトル「浮礼戸里苦蕪羅雲置掌上」は 「ふれどりくぶらうんオンマイハンド」。 つまり「スペース・オン・マイ・ハンド (邦題「宇宙を僕の手の上に」)」のタイトルパロディです。 |
これらは絶版のため、新規購入方法はありませんが コアなコレクターの方は古本屋さんを探してみてください。 まだ見つかる可能性があるようです。 |
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