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*超レアものコレクション*
その3
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「ミネストローネに乾杯」    花井愛子
シャレたコメディを描かせたら右に出るものがない 花井愛子さんのラブストーリーです!
花井さんがまだコピーライターの仕事をしていらした頃、 カゴメトマトのCMリーフレットの仕事をさせて頂いていたのでした。 それがこの花井さんだったので、聞いたときはびっくりでした。
それがご縁で指名を頂いて、カバーと挿し絵を描かせていただきました。
角川文庫 ¥380 初版 S63.11.20.



「日曜日のシングルボーイ」 花井愛子
上記と同じシリーズ。
この2本の仕事はとても楽しかったのですが、 ぴったりくるキャラクターがなかなか自分の絵に出てこなくて苦労しました。 いつも想像上のものばかり描いていると、 現実の現代社会に生きる人達を描く時、ちょっと冷や汗です。
角川文庫 ¥420 初版 S63.9.1.



「起死回生の数学的発想」 芳沢光雄
カバー絵の依頼だったのですが、送った原稿の線が弱いと言うことで没になりました。 せっかく描いてもらったので悪いから・・・という事で、 裏にカットとして一部使っていただいています。 本の中身はちょっとむずかしい。
扶桑社 ¥1238 初版1997.12.30.



「お喋りセッション」 草上仁
ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、ワタシは本当に本を読みません。 特に新刊書は全滅です。そんなわけで草上さんのカバーを依頼された時も、 実は1度も作品を読んだことがありませんでした。 で、仕事をするときに読ませていただいたのですが ・・・これがもう・・・
ワタシはこの仕事を回して下さった編集者氏が、 どうしてこんなに私の好きなものを知っていたんだろうと 思ってしまいました。  坂田靖子の短編が気に入った方は、草上さんの短編集を読んでみて下さい。 「なるほど、いかにも坂田靖子が好きそうだ!」と納得していただけると思います。
ハヤカワ文庫 ¥460 初版1991.1.31.




「市長、お電話です」 草上仁
ワタシはカバー絵を描くとき、 帯で隠れる部分に何かを仕込みたがるクセがあります。 読者の方が買ってあとでふとカバーをとった時、 なんだか嬉しいかもしれない・・・という貧乏性的発想です。 通常は「隠しアイテム」と呼んでいますが、 これはその中でも気に入っている一つ。
ちなみに少し前に発売されていた「くらげの日」や 「こちらITT」のカバー絵は、ワタシが心酔する吾妻ひでお先生で、 思わず「わー、吾妻先生の後継だぁー!」と大騒ぎしました。
ファンはしょうがないものです。
ハヤカワ文庫 ¥460 初版1991.9.20.




「ゆっくりと南へ」 草上仁
タイトルを見たとき、このセンスに涙が出ました。
SF短編の好きな方なら気持ちがわかっていただけると思います。
なお草上さんのあとがきは、それだけでも読む価値ありの絶品です!
ワタシはFブラウンの 「この本を読まれた読者の喜びが、 私が印税を受け取ったときの喜びに、勝るとも劣らぬ事を・・・」  という後書きが最高だと思っていますが、この本を読んだとき、 ちょっとゆらいでしまいました。
ハヤカワ文庫 ¥420 初版1991.5.15.



*これらを読んでみたい方へ*

 発行年代の古いものは絶版になっていることが多いと思いますが、
古本屋さんを探せば、見つかる可能性があります。

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