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世界のスズメバチトラップ |
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アメリカでは,小型のクロスズメバチ属とホオナガスズメバチ属が生息しており,大型のスズメバチ属が中心の日本とは種構成が大きく異なっています.大半が黄色と黒の縞模様をした小型のハチで,通称イエロージャケット(Yellow Jacket)と呼ばれています.クロスズメバチ属12種とホオナガスズメバチ属5種の合計17種が生息していますが,この内ヨーロッパクロスズメバチ Vespula germanica とキオビクロスズメバチ Vespula bulgaris の2種が特に問題となっています. クロスズメバチ属は人の食べ物を餌資源として利用するため,ハンバーガー,ホットドッグ,ジュース,アイスクリーム,ジャムなどあらゆる加工食品に飛来します. 大型の巣を作り営巣密度も日本と比べて極めて高いため,多発年には,夏の終わりから秋にかけてたくさんの働きバチが飛び回ります.そのため,時には公園や遊園地,キャンプ場が閉鎖されることもあり,営巣場所以外でも大きな問題となっています.一方,ホオナガスズメバチ属は幼虫の餌に生きた昆虫を狩るため,クロスズメバチ属ほどは問題になりません. キャンプやハイキング,ガーデニングなど,野外での活動の妨げとなる働きバチを駆除する目的で,多種類のトラップが市販されています.いずれのトラップもベイト(誘引剤)でハチを誘引し捕殺するもので,誘引剤を取り替えて何度も使えるタイプと,使い捨てのタイプの2種類あります. トラップの入り口は上,横,下の3タイプがあり,形状は随分バラエティに富んでいますが,色は黄色と黒を基調にしたものが大多数です.値段は日本円にして1個当たり500円から1500円程度と購入しやすい価格となっています. イギリスでもアメリカと同様にクロスズメバチ属とホオナガスズメバチ属を対象に多数のトラップが市販されています.検索キーワードを”Wasp Trap”とするとたくさんのサイトがヒットします.イギリスで使われるトラップは,お国柄の違いからでしょうか?アメリカとは異なり使い捨てタイプ(Disposable)がほとんどありません.最も多いのは,ガラス製のトラップで,日本で昔,酢を誘引剤にしてハエをつかまえた”はえとり瓶”にそっくりです. |
同じ型のトラップですが,ラベルの表記が異なっています. |