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誘引トラップによるスズメバチ類捕獲調査結果

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スズメバチの発生量は年次変動が大きく,効果的な駆除対策を実施するためには発生量の予測が望まれていますが,まだその方法は確立されていません.生活衛生センターでは1994年から誘引トラップによる捕獲調査を実施して,捕獲量と発生量の関係について調査してきました.

また,2007年より市内10カ所の公園・緑地にトラップを設置し,捕獲調査を実施しています.これは駆除対策の廃止に伴い,スズメバチの発生状況を把握する手段がなくなることから,捕獲調査によってスズメバチの発生動向を知ろうとするものです.

調査には(米) AgriSence 社製のファネルトラップを使用し,誘引剤には発酵糖液(乳酸飲料6に対して水4の割合で希釈し発酵させたもの)を使用しています.

従来実施してきた4地点の調査結果では,捕獲数と発生量(駆除件数)の間には明確な関連性は認められませんでした.2007年に調査地点を市内一円に拡大したことから,その結果が注目されましたが,残念ながら捕獲数と発生件数の間には,関連が認められませんでした.

一方,捕獲されたスズメバチ類の種構成は,周辺のスズメバチ類の生息状況や生息密度を反映していると考えられ,興味深いデータが得られています.特に,ヒメスズメバチが市内全区で捕獲されていることが興味深い点です.トラップでの捕獲結果から考えると,本種も十分都市の環境に適応可能な種であると考えられます.”コロニーサイズが小さく,営巣場所が閉鎖空間であるため駆除依頼が少ないのでは?”いう今までの推定を裏付ける結果が得られています.

2013年からは西区を追加し11定点で調査をしてきましたが,2017年からは,さらに3地点を追加し14地点で調査をしています.

生活衛生センターから衛生研究所業務課に組織変更した2020年以降は,新型コロナウイルスの流行の影響もあり,調査地点,調査期間を縮小して調査を継続中です.


※ このページの作成に当たっては,名古屋市生活衛生センター(現衛生研究所業務課)から捕獲情報の提供を受けました.
詳しい捕獲結果は,衛生研究所業務課の公式サイトでご覧になれます.