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衛生害虫としての関わり

衛生害虫としての関わり食用としての関わり薬用としての関わり天敵としての関わり

人に対して直接的あるいは間接的に何らかの被害を与え,健康上好ましくない虫(昆虫やクモなど)を”衛生害虫”と呼んでいます.病原体を媒介したり,吸血,刺咬,皮膚炎などを起こす虫がこれに該当し,多くの苦情や相談が関係機関に寄せられます.

それ以外にも,アレルゲンとなったり,人に不快感を与える,家屋や貯蔵食品,樹木を食害するなどして間接的な被害を与える虫も害虫と呼ばれ駆除の対象になります.

スズメバチを始めとするハチの仲間は,刺咬により皮膚炎やアレルギーを引き起こすことから衛生害虫に含まれます.また,ミツバチのようにハチ蜜などを採取するために飼われている場合は重要な益虫ですが,ひとたび人を刺したり,分蜂群が市街地を飛び回ったりして大騒ぎになると,人々に恐怖心を与え,害虫や不快昆虫となってしまいます.

都市部ではハチに関する相談が圧倒的に多数を占めており,地域によっては半数以上を占める都市もあり,その対策が大きな問題となっています.名古屋市でも2009〜2013年までの5年間に寄せられた24,371件(年間平均約4,900件)の相談の内,スズメバチ,アシナガバチ,ミツバチ等のハチに関するものが15,273件と全体の62.7%を占めています.

2020〜2023年までの4年間に寄せられた相談件数は7,594件(年間平均約1,900件)と減少しています.これはインターネット上で情報が得やすくなったことが大きな要因だと思われます.また,保健所の再編などで相談窓口が実質的に減少したことも影響していると思われます.

相談件数の増減割合は種によりな異なりますが,スズメバチ,アシナガバチ,ミツバチ等のハチに関するものが4,522件,59.5%と相変わらず多くなっています.