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スズメバチと人との関わり

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スズメバチと人とは,古くから様々な形で深く関わり合ってきました.こうした関係にはプラスとマイナスの両面がありますが,まず私たちの頭に浮かぶのは,”人を刺し,時には死に至ることもある怖い虫”というマイナスの側面でしょうか.スズメバチを始め集団生活をするハチの仲間は,巣を守るために時として人を攻撃することがあります.

その他には,ミツバチの巣箱を襲う外敵として養蜂家に嫌われている他,ブドウやモモ,イチジクなどの果樹を食べる害虫として生産者から嫌われています.一方,プラス面としては,幼虫の餌として各種の昆虫を狩ることから,害虫の天敵として役割があげられます.

また,日本のみならず,中国や東南アジアの国々では,山岳地帯を中心に,スズメバチの幼虫が貴重な蛋白源として古くから食用にされてきました.こうした昆虫食文化は海のない長野県や岐阜県を中心に,時代と共に性格を変えながらも現在まで続いています.

その他にも,スズメバチの巣を”露蜂房”といって漢方で利用してきた他,スズメバチの巣や成虫,生産物を昆虫資源として利用したり,応用するための研究も進んでいます.

都市環境下でのスズメバチの多発は今後も続くと考えられています.これからは,様々な形で人との関わりを持つスズメバチのプラス面にも目を向け,どうしたらうまくスズメバチと付き合っていけるかを考えることが大切だと思います.