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Ladybird, ladybird 

Ladybird, ladybird,

 Fly away home

Your house is on fire

  And your children all gone;

All except one

  And that's little Ann

And she has crept under

  The warming pan.

てんとうむし  てんとうむし

 飛んでゆけ

おうちが もえて

 こどもたち みんな逃げたよ

一人だけ 残ってる

 それは ちっちゃなアン

アンは あんかの下に

 もぐりこんだって

【解説】

指先や手の甲にテントウムシをのせ、フッと吹き飛ばす前に呪文のように唱える唄。

Lavender's blue 

Lavender's blue, diddle, diddle,

  Lavender's green;

When I am king, diddle, diddle,

  You shall be queen. 

ラベンダーあおい

 ラベンダーはみどり

わたしが王さまなら

 あなたは女王さま 

【解説】

 クリスマスの12日後にあたる1月6日は、Twelfth Night(十二夜)またはEpiphany(御公現の祝日)という。東方の三博士のベツレヘム来訪を祝う日である。

昔はこの日に、親しい人たちが集まってケーキを食べてお祝いをした。

切り分けたケーキの中に人形や豆などが入っていたら、その人がその夜の「王様」あるいは「おきさき様」なったという。この唄は、その風習に関連があるといわれている。

Little Bo-peep 

Little Bo-peep has lost her sheep,

 And can't tell where to find them;

Leave them alone, and they'll come home,

 And bring their tails behind them.

 

ボー・ピープちゃんの 羊がまいご

どこをさがしていいかわからない

ほうっておきなさい もどってくるから

ちゃんとおしりに しっぽをつけて 

【解説】

 全部で5連ある唄。羊飼いのボー・ピープが、まいごになった羊を探しに出かけ、やっとのことで見つけるが、羊たちはしっぽをどこかへ置き忘れてきてしまう。

後日、羊のしっぽが木に並べて干してあるのを見つけ、ボーピープは涙をぬぐいながらしっぽを羊たちに縫いつけてやる、といった内容。

この唄から、「ボー・ピープ」といえば、「羊に逃げられて当惑している世間知らずの純真な女の子」といったイメージができあがった。

大きなつばの可愛い帽子をかぶり、羊飼いの杖を持ち、フリル付きのロングドレスを着た女の子」というイメージでもある。

 トイストーリー Toy Story (1995.US)は、おもちゃたちが大活躍するコンピューター・グラフィック・アニメ映画。主人公ウッディが心をよせるランプの人形ボー・ピープは、つば広の帽子をかぶりフリル付きのロングドレスに杖を持つ、という装い。ボー・ピープの足元には羊もいる。

子供部屋(nursery)にNursery Rhymesの登場人物ボー・ピープのランプとは、ぴったりである。

なお、Bo-peepには「いないないばあの遊び」という意味もあり、そこから派生して「さも驚いたしぐさ」をさすこともある。

 

Little Boy Blue 

Little Boy Blue,

 Come blow your horn,

The sheep's in the meadow,

 The cow's in the corn;

But where is the boy

 Who looks after the sheep?

He's under a haycock,

 Fast asleep.

Will you wake him?

 No, not I,

For if I do,

 He's sure to cry.

 

「ボーイ・ブルーくん

おいで 角笛ふいてくれ

羊がまきば

めうしが麦畑

それにしても羊番の

ブルーくんはどこ?」

「干し草のしたで

ぐっすりおねんね」

「おこしてくれるかい?」

「いやだよ ぼくは

そんなことをしたら

あのこは きっとないちゃうよ」

 

【語句】

corn  (英)「麦畑」。イギリスでは小麦、スコットランドやアイルランドではオート麦を指す。トウモロコシ畑ではないので注意。

haycock (英)「(円錐状の小さな)干し草の山」。これを運んでhaystack(大きな干し草の山)を作る。

【解説】

 イギリス国王ヘンリー8世の宰相であったウルジーのことを歌った唄だという説がある。彼が少年のころ父親の家畜の世話をしていたからである。

また、シェイクスピアの「リア王」3幕6場には、この唄に似た唄が出ている。'Sleepest or wakest thou, jolly shepherd? Thy sheep be in the corn.'(寝ているのか起きているのか、陽気な羊飼いよ。おまえの羊は麦畑の中だよ。)