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    砂田喜昭 2011年12月5日更新  
    いまどうなっている
    美術館建設問題


     ある市民の方から美術館建設への寄付の申出があり、市は「小矢部市美術館等施設建設調査検討委員会(以下、美術館検討委員会と略す)」を7名で設置し、美術館建設の是非を含めて検討を始め、12月中旬までに中間報告をまとめたいとしています。市議会は12月議会でも話し合いますが、いまどんな検討をしているのか、お知らせします。


    市議会民生文教委
    近隣の美術館を視察


     市議会民生文教常任委員会は、この問題を重視し、10月24日に福光美術館、井波美術館、庄川美術館を視察し、美術館建設のいきさつ、建設費、運営にかかる経費などを調査しました。福光美術館、庄川美術館の場合は、地元出身作家の遺族から作品の寄付の申出があったことがきっかけで、合併前の町がつくリました。井波美術館は地元作家の作品を展示したいということから作家のみなさんで同人を募り、北陸銀行元井波支店の建物を改装して美術館を作り、運営しています。それぞれの建設費、運営経費などは表をご覧ください。

    小矢部市の近隣の美術館の状況
    美術館検討委員会で
    話し合われていること


     民生文教常任委員会では引き続き10月31日に、美術館検討委員会での審議状況を、市教育委員会より聴取しました。


    なぜ他市の学芸員が
       検討委員か


     美術館検討委員会の構成について「なぜ小矢部市民ではなく砺波市美術館の学芸員が委員の一人になっているのか」との疑問が、民生文教委員から出されました。市は「学芸員を委員に加えたのは、専門的立場から美術館がどうあるべきか意見を聞かせてもらいたいからだ」、「寄付を申し出た方とも知り合いでもあるし、砺波の館長から学芸員として企画等でしっかり力を発揮されていると聞いている」と述べました。

    市が検討委員会に報告
    美術館をめぐる現状と課題


     @ 市芸術文化連盟より美術館建設についての要望があった。小矢部市としても美術館的な施設の展示機能を持ったしっかりとした施設の必要性を当然認めてはいる。ただし、厳しい財政事情が続いている。必要性を認めながらも、取り組むことは出来なかったということだ。過去に美術館の話が無かったのは財政的に負担が大きく建設できないというのが、従来からの小矢部市のスタンスであり、今も変わっていない。
     A クロスランドおやべはそもそも建設の時の施設目的が文化、芸術、経済の様々な分野の交流拠点を目的としたものである。
     ただ、芸術の分野では、常に展示できる部屋がなく、現在の市最大の展覧会である美術展も、会期が4日と制約された中でやっている。
     小矢部市の美術展開催状況は、開催期間が県下で一番短い。総合会館、道の駅などいろんな施設の会議室を利用している現状だ。
     B もし美術館を建設するのであれば、私財を提供しても良いという話があった。

    寄付申出者の意向

     「近隣の美術館施設の大きさなどグレードにはこだわらないが、企画展の開催できる展示スペース、照明の関係など、美術館の大事な部分は必要である。」
     「既存施設を改修して使うのは寄付の主旨でなく、新しい物を造るための寄付である。」
     「建設にお金が回らないことを承知しており、クロスランドおやべの施設内に建設してはどうか。」

     「高齢なので、結論を早くして欲しい。希望とすれば平成25年度内に形あるものになればいいとの気持がある。」

     「収蔵品を持つと収蔵庫が必要なため、収蔵品を持たないことでスタートしたい。いずれは収蔵品をとの思いもある。」

     「学芸員は必要である。ただ、お金がかかる。展示に一人ぐらいは施設専属の方が 欲しい。」

    関連のページ 3月議会での質問
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