虚空蔵菩薩像

 この虚空蔵菩薩像は旧求聞持堂の本尊で、肥後国(熊本県)の全如院快栄が作製し文禄5年(1596)に奉納されたものである。浄板の上に満月を描き中央に虚空蔵菩薩像を刻したもので、裏面にはこれを奉納した奉加衆の名が刻されている。
 奉加衆の中には廿日市の武士的な商人であった中丸山城守や宮島の古野図書助らの名がみられ、これらから奉加衆は廿日市や宮島の上層住民とみられ、当時の信仰を物語るものとして貴重なものとして広島県の重要文化財に指定されている。
 この虚空蔵菩薩像から近世初頭に当寺の境内に求聞持法(虚空蔵聞持法を修する求聞持堂があったことが伺われるが、その他については全く定かでない。
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