世界がひっくり返るその時ボクは...〜Glacier紀行 2001夏・後編(1)
【9/8-9/10/2001】 Alderson-Carthew, Bear's Hump, Crypt Lake Trails
【9/8-9/10/2001】 Alderson-Carthew, Bear's Hump, Crypt Lake Trails
Day-8 (9/8) : Alderson-Carthew Trail (Waterton)、晴
〜大展望〜
さて、 晴れて自由の身となったボクは、 Many Glacier C.G. をあとにし、 朝イチで Waterton へ。 朝早かったためまだ Chief Mtn. Highway の国境が開いておらず、 Cardston経由でカナダ入り。遠回りだが仕方がない。 Waterton Townsite に着くと、 Tamarak Outdoor Shop にて Akamina Parkway Shuttle について訊ねると、 9:30amにバス出すよとのこと。 ラッキー。今日は前から歩きたかった Alderson-Carthew Route だ!
Akamina Parkway の奥には Cameron Lake があるが、 そこから本日のトレイルはスタート。 森の中を登ること数十分、 今年は乾きすぎなのかへたすりゃ全滅ではないかとも思われた Huckleberry がわりかし実っている。 至るところで木の上から実を爆弾(?)のように投下しているのは Red Squirrel。 一見静かにみえる森の中も、 実は意外と賑やかだ。
山の上の小さな Summit Lake、 そのうしろにそびえるアメリカ側の山々が美しい。 そして、 そこから豪華絢爛な空中ルートが始まるのだった。 昨日の雪が残る斜面に気を付けながら登っていくと、 白い稜線の上に出る。 360°には届かないが、 ぐるり大展望。 風は強いが、 景色はとにかく豪華。 なんだ Waterton、 なかなかやるじゃんか。 遥か谷を伝って向こうには Waterton 東側から始まる大平原まで見えるとは!。
Upper Carthew Lake から Alderson Lake まで、 段々と階段状に連なる高山湖を降りたところで再び森の中へ。 あとはほぼ消化試合。 森歩きも飽きてきた頃に谷向こうすぐの所に Akamina Parkway を発見。 と同時に森の陰から Townsite がっ。 戻ってきた戻ってきた。 3:30pm着。 長いトレイルという気がしていたが、 意外と時間は経ってないみたいだ。
闊歩する Mule deer なんぞを観察しつつ、 軽く報告を兼ねて Tamarak Center に立ち寄る。 その後、 Visitor Center の裏から Bear Hump に登りつつ(登り30分弱で短いけれど、 すんげー急でちょっとびっくりっ。でも素晴しい眺め!)、 Townsite のキャンプ場へ。 すごい。 温水シャワー付き。 しかも Townsite まで歩いて行ける距離なので、 なんと夜は映画館で映画(Captain Colleri's Mandlin)なんぞを満喫してしまった。 キャンプ中なのに。
さて、あとから気付いたものもあるのだが、 この日ボクはいくつかモノを失くしていた。 Alderson Trail をタッタカ下っている間に、 ディパックに引っ掛けていた三脚から部品が緩んで落ちてしまったらしい、 その後カメラを固定できなくなる。 そして、 ハイクから戻ってきて Tamarak Outdoor Shop に寄ったところまでは持っていたことを憶えていたのだが、 その後ついぞ出てこないサングラス。 度付きレンズだからそれなりにするのに... Tamarak Outdoor Shop にものちほど電話してみたが、 出てこない...んー。
- ハイク本日分:11.8mi 計:59.7mi(95.5km)/8days
Day-9 (9/9) : Crypt Lake Trail (Waterton)、晴
〜トンネル・鎖場・エメラルド!〜
朝、 10:00am 出航のボートに遅れそうになるくらい遅く起きた。 ボート乗り場では、 うしろから、 何やら流暢な日本語を、 連れの日本人と思われる女の子2人と話している白人のニイチャン。 その後彼らとは Crypt Lake に着いてから打ち解け、 ランチと復路をご一緒した。 この流暢な日本語を操る白人のニイチャンは、 地元カナダのLethbridgeにて家族で有機農業を営むMarkさん(あ、 あったあった、ココをクリック)。 そしてそこで一緒に働いている(研修? - 最初は嫁さんかと思ってた)Marikoさん、 その友達で日本から遊びに来ているYukoさんの3人であった。 Markさんは学生時代6年間日本の大学で農学を学んだ経歴の持ち主で、 その間北海道に住んでいたそうで、 大雪・知床の沢という沢を登り尽くした山屋。 USにいる間にGlacierにハマり山歩きを始めたボクと全く逆のシチュエーションだが、 曰く、 在学中6年間で山に登っていた延べ日数を合計するとほぼ365日になる、 っていってたから、 ソートーなもんです。 冬の利尻縦走で「マジで雪山遭難しかけた」なんてこともあったらしい。
女性陣の2人はさほど山歩きに慣れているわけではなさそうだったが、 2人共楽しそうに歩いている。 特に Mark・Marikoさん2人は日々の農作業が忙しく、 ほんとにたまの休みなのだという。 有機農業は手間がかかるのだ!。
さて、 話を本日の山歩きに戻す。 この Crypt Lake Trail、 Campground を抜けたあたりからなかなか面白いルートになる。 Hanging valley となる湖の湖面に出るために、 最後に崖をトラヴァースし、 断崖に開けられたトンネル(せま〜い!)を抜け、 鎖場を渡って Lake に辿り着く。 日本の登山道では割と珍しくないが、 アメリカやカナダ、 ましてや Waterton/Glacier のトレイルで、 こんな鎖場のあるトレイルってほとんどないよな。 ましてやトンネルなど! ちょっと新鮮です。 しかしこの狭いトンネル、 ちょっとお太りなアメリカ人とかつっかえそうな気も... いや、そういう人はハイクなんぞせんか...
この晩はWatertonからまたUS, Montana側に戻り、 Rising Sun にてキャンプ。
- ハイク本日分:11.7mi 計:71.4mi(114.2km)/9days