え、 また閉鎖?
【9/11/1999】 Swiftcurrent Pass Trail
【9/11/1999】 Swiftcurrent Pass Trail
8月中旬に訪れた Many Glacier、 その時は土曜にGrinnell Glacier Trail、 日曜に Iceberg Lake Trail という、 共にレンジャー引率のハイキングに参加するつもりで来たものの、 日曜日、 Bear Frequenting Danger (くまさんが Huckleberry を食べにトレイル上に何頭か出てきている) のために Iceberg Lake Trail は立ち入り禁止、 その上天気は雨であった。
今回はそのリターンマッチとも言うべき、 シーズン最後の Iceberg Lake レンジャー引率ハイクに参加するために、 午前2時前に家を出て、 夜中延々ハイウェイを飛ばしてきたのだったが...
またもや!!
Many Glacier は Swiftcurrent Inn の前に8:30集合のため、 Logan Pass を越えるのは早朝となる。 まだ薄暗いGTTSの峠付近は霧が濃く、 視界が確保しづらい、 と思いきや、 何とその一帯は既に雪化粧。 標高6000ft(=1800m)以上はこの明け方に雪(初雪か?)が降ったらしい。 ひぇーい、まだ9月あたまだよ。
そして小雨の中8:30に集合場所に着くと、 引率者と思われるレンジャーさんが一人。
- 「Iceberg Lake の引率ハイキングに参加したいんだけど。」
- 「残念だけどここ数日Iceberg Lake Trailは閉鎖してるよ、 Bear Frequentingで。」
本日の頼れるレンジャーさんは Dianne Steele さんというおばさん。 参加者はレンジャーさん含めてたったの4人。 もう9月だし、 天気もそんなに良くないからかな。 ただ、 人数が少ないお陰で、 とてもアットホームなハイキングとなった。
をを、トレイルを歩いているアイツは!
トレイルは Swiftcurrent Valley を奥に登り、 Garden Wallを越えてGTTS側の Grantie Park Chalet まで続いている。 最初の森林地帯も木の丈はさほど高くなく、 見晴しはそこそこ良い。 美しい赤と青の地層が剥き出しになった周囲の山々の山頂付近は今朝の雪でパウダーがかかったように白く、 雲間から見える青い空とあいまってとてもきれいだ。
Redrock Falls を越え、 小さな湖沿いをいくつか過ぎると、 そこは紅葉が始まりかけたサブアルパイン。 壁に登らんとするつづら折れのトレイル沿いには、 大きなHuckleberryの実がたわわになっている。 こりゃー熊も出るわい。
その時、 レンジャーさんが斜面の上の方を指さした。 丁度、 肩のあたりが月の輪状に白くなっている、 たいそう大きな Grizzly Bear がトレイルを歩いているではないか。 でもどうしたら良いのだ? 僕らもあと10〜15分も登ればその場所を歩くはず。 とか何とか僕らが見とれているうちに、 彼(女)はトレイルのつづら折れを曲がらず(曲がったら僕らのいる場所に下りてくる)、 そのまま斜面の裏側へ消えていった。
その後、 その熊の歩いた方向と同じくトレイルを下ってきた数組のハイカー達はみな、 「えっ熊? 見なかったー。」 と言っていたので、 僕らはラッキー。
ロマンシングトレイル?
随分登ってきたため見晴しが良くなってきた。 ここもまた典型的なU字谷である Swiftcurrent Valley 一帯が見渡せる。
レンジャーさんが双眼鏡で何か動物がいないか谷を探している。 同行の、 カリフォルニアから来たという中年夫婦の夫(Mike)も、 同じく双眼鏡を取り出し、 谷を見ている。 お、動く物発見?...
を、抱き合った抱き合った、あの二人キスし始めたぞ。 It's a Romancing Trail!」
昼食を取ったのは Swiftcurrent Pass Trail の、 峠(Pass)から1マイルほど手前のトレイル上で。 あと1マイル程度なんならぜひ Swiftcurren Pass まで登ってみたいと思っていた僕であったが、 レンジャーさんによればこの先 Pass までは逆に見晴しが悪くなるのであまりわざわざ行く価値はないらしい。 よって足並みを乱すのもなんなので、 今回はやめることにする。 レンジャーさんお薦めのこの場所は、 谷全体が見渡せるなかなかの絶景。
帰り際には底の浅いチェーンレイクスの一つで Moose が水草を食んでいた。 立派な角を持った雄である。 Glacier園内で Moose を見たのは初めてだ(園外では何度かある)。 が、 しかし残念ながら写真に収まるほど近くはない。 更に進むと数名のハイカーが同じ方向を向いて何やら観察中。 あ、 あれは!!。 遠く茂みから出てきたのは行きしなに見た Grizzly Bear。 すごい、 こんな所まで下りてきてるとは。 縄張りの広さにびっくりである。
というわけで、 今日はまだかなり早いが、 来週末に友人が遊びに来るし、 明日日曜はゆっくりその準備をするためにさっさと帰ることにした。 帰りの Logan Pass は、 今朝の美しい雪化粧はもうどこにも残っておらず、 いつもの柔らかな風の吹く気持ちの良い午後.... 頼むから来週も晴れてね。