こここおってる! (2)
【8/15/1999】 Cracker Lake Trail, Many Glacier
【8/15/1999】 Cracker Lake Trail, Many Glacier
やっぱりここも!!
そして日曜の朝、 オレンジ色に染まる Grinnell Point の朝焼け(しかし、 だ、 そのぉ〜、 つまり今日の天気は崩れるってことか?)をしっかり見つつ、 レンジャー引率ハイキング第二弾、 Iceberg Lake Hike に参加、 の予定だったのだが、 ここ数日間、 Grizzly Bear 数頭が Huckleberry を食べに Iceberg Lake Trail 上に頻繁に現れているそうで、 残念ながらトレイル自体が侵入禁止になっていた。 よってレンジャー引率ハイキングも別のトレイル(未定)に変更して行われるそうで、 それならいいや、 と一人 Cracker Lake Trail を選ぶことにする。 一瞬 Swiftcurrent Pass Trail も考えたのだが、 けっこう距離も高低差もある上、 Garden Wall は間違いなく雨雲の中だったから。 あっち側の天気に比べれば、 Cracker Lake 方面はまだ良さそうだ。
Horse Trail と兼用のこのルート、 馬の糞を踏まないように川に沿って森の中を歩く。 Glacier Valley なので両側に壁が見えるもいま一つ風景がひらけず飽き始めてきた頃、 とうとう小雨が降り始めた。 森の中を延々歩く。
見通しの悪い森の中のトレイルを2時間近く歩いた頃だろうか、 トレイルはいきなり森林限界に達する。 劇的に、 とまでは言い過ぎかも知れないが、 まさに森はいきなり終わる。 目の前にアルパインメドゥ、 そしてガレ場。 背後にどでかい壁が。 はっ....息を飲む瞬間。声が出ない。 小雨の中、 疲れた体で30秒ほど静かに立ちすくんだあと、 うわぁ〜っ、と叫んでいた。 そうだ。 やっぱりここも Glacier だったんだ。 まだ Lake は見えない、 しかし湖面がどこに位置するかは容易に見てとれる典型的な氷河地形。 背後にそびえる巨大な壁は Garden Wall ではなく、Mt. Siyeh だ。 ああ、 やっぱり来てよかった。
コッパーマインは今...
湖の奥に、 小さな小さな鉱山跡がある。 時は1800年代終盤のゴールドラッシュの頃、 まだ国立公園に指定されていないこの地にも、 金銀銅の鉱脈を求めて探鉱者が入ってきたとのこと。 園内には他にもいくつか小さな廃鉱があるようだが、 トレイルもない時代に(あたり前)、 よくもまぁこんな山奥まで分け入ってきたものだと感心してしまう。 ここは銅鉱だったらしいが、 幸か不幸か今一つ成果があがらず、 今、 夢破れたその時の名残りがひっそりと雨に打たれている。 なんちゅうか、 わび・さび、なんだなぁ。 日本人としてはここで一句詠みたいところだが、 雨が本降りに近付いてきたのでそそくさと引きあげることにする。
雨の帰り道、 7〜8人程度のレンジャー引率ハイキングのグループに出逢う。 Cracker Lake はプログラムになかった筈だが... と思えば案の定、 閉鎖中の Iceberg Lake の代わりだそうで。 あ、しかも引率者は昨日の Ginny さん。 当然の如く向こうも僕を覚えていてくれ(そりゃそうだ、 日本人一人だったもの)、 再会を喜びつつ、 別れた。 悪いが彼らが着いた頃はもう Mt.Siyeh は濃い霧の中だったと思うけど。
しかしさすがホーストレイル兼用ルートだけあって、 帰りは雨と馬の糞とで森の中のトレイルはぐちゃぐちゃ。 車に乗り込む前に Swiftcurrent Lake で泥をキレーに洗い流しましたよもう。
今回、 初日の朝、 Many Glacier Highway沿いの斜面で Black Bear を目撃。 その日の夕方、 その近くでまた Black Bear。 そして次の日、 帰り際にやはり同じ斜面でどでかい Grizzly Bear を目撃。 最後のヤツは Highway を渋滞にさせていたもんなぁ(みんな路上に車止めて見るから)。
【余談】
このトレイル、 雨の復路中、 ホーストレッキングのグループを抜かす。
彼らは休憩タイムであったが先頭の馬のご主人がいらっしゃらないご様子。
まぁいいかと思い一団をパスしてすぐトレイルの曲がり道を曲がった所で、
雨の中何やらジーンズを履き上げている最中のカウガール風おばちゃん
(おねえちゃん、じゃなかったなぁ、ひいき目に見ても)と遭遇。
お互い "Hi" と短く挨拶しただけでその場を過ぎたが、
どうやらあのおばちゃん、
雨のトレイルで野しょん○んしてたらしい???
...ムゥムムム、さすがここはアメリカ。大胆な。
僕があと30秒早く来ていたらどうしてたんだろうか?)