第三話:大作曲家と名演奏家の会話
一昨年のミューズ・プランタン演奏会の打ち上げの一こま。
新潟市在住の作曲家G氏。作る曲は次々出版され、飛ぶ鳥を落とす勢い。ミューズ・プランタンの評論を新聞に書いていただき、打ち上げにも出席していただいた。
はたまたこちらは名ヴァイオリン奏者のT氏(女性)ミューズ・プランタンの特別ゲストとして演奏していただいた。とても美しい方で、さるやんごとなき方がその美しい演奏、容姿に大層ごひいきだったとか。
そのお二人がなにやら話し込んでいる。皆さん、これってちょっと興味ありませんか?一体どんな話をしているのでしょう。きっと今日の演奏の批評か、音楽論か、ちょっと哲学的な話かも。
おじゃましまーす。
大作曲家「それで、カモシカなんですよ」
名演奏家「ほっほっほ。うらやましか。ってのもね」
丸山「あの〜どういうお話しでしょうか?」
大「いやね、この間町を歩いていたら『かも歯科』というのがあったんですよ。カモシカ。面白いでしょ」
名「私は『浦山歯科』というのを見たことがあるんですよ。うらやましか〜〜ってね。それがよぼよぼのおじいさんがやっていて、しばらくでつぶれてしまいましてね。」
大「ほほう、この間電車に乗っていたら『小田仏壇店』を見つけました。オダブツ。はっはっは。いや、失敬。」
名「東京には『藻垣産婦人科』というのがありましてね、『もがき』ですよ、もがき。それで、そんな医院に行く人がいるのかと思ったら、これが結構はやっているんですよ。私はちょっと行きたくないなあ」
大「いきたくないと言えば、あじさい亭っていうレストラン、行ってみたいですか?」
名「といいますと?」
大「あじさい亭ですよ。味最低!!」
一同大爆笑
大「ところで話は変わりますが、こういうのを知ってますか?ドレミファソラシド〜〜〜〜」
丸「はて、何でしょう?何か最後のドが高いですねえ。わざとですか?」
大「その通り。これで地名を当ててください。ヒント、東京です。」
名「解りました。高井戸です。『高いド』なんちゃって。」
丸「どっひゃ〜〜!!」
大「さすが名演奏家。鋭いですね。では、これは。ドレミファソラシド〜〜〜」
丸「むむ、今度はシとド、両方とも高いですね。」
名「解りました。『下高井戸』ですね。『シも高いど〜〜』ってね。」
丸「うひゃひゃひゃひゃ〜〜〜。かんべんしてくれ〜〜」
かくしてこの会話はお開きまで延々と続きました。
皆さんも一緒に考えて下さい。(ヒント、関東地方です)(解答は第四話の最後に載せます。お楽しみに。)
1)正しい音程で「ドレミファソソソソソソラシド〜〜」
2)正しい音程で「ドレファソラド〜〜〜〜」
3)全く滅茶苦茶な音程で「ドレミファソラシド〜〜〜〜〜」