老い木に花咲く。
解釈:衰えた者が再び勢いを盛り返すことのたとえ。
類義:埋もれた木に花。枯木に花。
老い木は曲がらぬ。
解釈:老木は弾力性を失って中々曲がらない。人間も老人になると頑固にな
り、他人の言うことを聞かなくなる。何事も若いうちに直しておかなければ、
年をとってからでは無理である。
類義:矯(た)めるなら若木のうち。鉄は熱いうちに打て。
鸚鵡(おうむ)返し。
解釈:人から話しかけられた言葉に対し、そっくりそのまま返答したり、人
の行いを真似ること。
大犬は子犬を責め、子犬は糞責める。
解釈:上から順送りに弱い者虐(いじ)めをするたとえ。下にはげがあると
いうこと。
狼に衣。
解釈:残忍な悪人が慈悲深い善人のように振舞うこと。また、身にそぐわな
い格好のたとえ。
類義:狼の衣。狼の十徳(じっとく)。鬼が仏に早替わり。鬼の念仏。虎に
して冠する者。猟師の身に法衣(ほうえ)を服す。鰐の涙。
参考:When the fox preaches beware te geese.(狐が説教するときは、鵞
鳥(がちょう)に気をつけよ)
大鳥の尾より、小鳥の頭(かしら)。
類義:鶏口(けいこう)となるも、牛後(ぎゅうご)となる勿れ。
陸(おか)に上った河童(かっぱ)。
解釈:自分に合った環境から離れて、十分に実力を発揮できない様子。
類義:陸に上った魚。木から落ちた猿。
屋烏(おくう)の愛。
解釈:愛情があれば、たとえ屋根に止まった烏であっても好きになるように、
その人に関係する全ての物に愛情が及ぶことのたとえ。
反義:坊主憎けりゃ、袈裟(けさ)まで憎い。
奥山の杉のともずり。
解釈:贔屓(ひいき)の引き倒しのこと。自業自得(じごうじとく)。杉の
枝と枝とが擦れ合い、自然発火して山火事を起こすことから。
類義:檜山(ひのきやま)の火は、檜より出て檜を焼く。
遅牛も淀、早牛も淀。
類義:早牛も淀、遅牛も淀。
おたまじゃくしが蛙になる。
解釈:おたまじゃくしが成長すると蛙になる。当たり前の事であまり見栄え
のしない変化を指していう。
類義:嫁が姑になる。
参考:おたまじゃくしのような可愛い物が、蛙のような憎らしい物に変わっ
てしまうことから、成長すると可愛げのなくなることのたとえ。
男猫が子を生む。
解釈:雄猫が子を生むなど、絶対に有り得ない事のたとえ。
類義:石に花。炒豆に花。馬の角(つの)。死人が物を言う。
同じ穴の狐。
類義:同じ穴の狢(むじな)。
同じ穴の狢(むじな)。
解釈:同類、仲間のこと。多くの場合、よくない同類についていう。
類義:同じ穴の狸。一つ穴の狐。
親に似た蛙の子。
解釈:子が親に似て、何も長所がないこと。
類義:親に似た子瓢箪(ひょうたん)。親に似た鮫の子。親も嘉兵衛(かへ
え)、子も嘉兵衛。
参考:Like father, like son.(この父にして、この子あり)
及ばぬ鯉の滝登り。
解釈:いくら頑張ってみても、到底できないことのたとえ。「鯉」を「恋」
にかけて用いることが多い。
雄鶏(おんどり)が卵を産む。
類義:寺に神楽があった。
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