2000年5月下旬の日記

相変わらず多忙な「働く主婦」状態です。この10日間で最も印象的だったできごとは、5月26日のヒクソン・グレーシー対船木誠勝戦(笑)。10日間ずっと考えていたのは、トランスセクシュアルとしての自分をきちんと肯定して生きていかなければならないなということでした。(2000年6月3日記)

5月21日(日) 埼玉県某所で、りのと語り合う。
[日記]長*さんは今晩、埼玉県某所でビジネス上の会合があるという。どうやら緑川りのちゃんの自宅の近所らしい。りのと連絡を取り合って、会うことに決めた模様。銀河の方は当初、たまっている書きものを仕上げるために、今日は一日中家にこもることにしていたのだが、せっかくの機会だし、やるべきことをちょっとだけ先延ばしにして、長*さんと一緒にりのに会いに行くことに決めた。
3時半に自宅を出て、4時15分には現地に到着。しばらくすると自転車(9800円で買ったんだって。キックボードよりも安いらしい)に乗ったりのが登場。3人で近くの喫茶店へ。6時からの会合に出席する長*さんが抜けた後は、久しぶりにりのとふたりになった。昨日の「TSとTGを支える人々の会(TNJ)」の催し(5月20日の日記を参照)の余韻が残っていて、いろいろと考え込んでいた最中だったので、久々の語りモードに入る。だれにも言えないでいること(この日記にも書けないでいること)、自分の「過去」の一部をどうしても自己肯定できないことなど、あれやこれやをぶちまけて聞いてもらう。りの(立場は違うけど、やっぱり銀河にとって最高の理解者のひとりだ)は耳を傾けてくれただけでなく、的確な反応を返してくれた。
ホントはきりのよいところで切り上げて、先に帰る予定だったのだけど、話も盛り上がったことだし、長*さんの会合が終わる8時まで待って、一緒に食事をすることに決める。りのと銀河が待っていたので、長*さんも上機嫌。3人で居酒屋へ。りののことが大好きな長*さん(自分の息子のように思えるんだって)はうれしそう。この3人でわいわいやるのは本当に楽しい。帰りはりのが駅のホームで見送ってくれた。

5月22日(月) 職場で通称が記載された新しい名刺をもらう。
[日記]都内の某校舎。今日は時間割調整上の都合で、夜の現役高校生の授業がお休み。基本的に授業が午後から設定されている理科や地歴(社会科っていう科目がなくなったのはご存じですか?)とは違い、英数国の講師の場合は、午前中に大学受験科(浪人生クラス)の授業を終えると、5時過ぎから始まる現役高校生のクラスまで、5時間もの空き時間ができてしまう(待っているだけで、かなり疲労してしまう)。でも、今日のように夜の授業がない日は、お昼にはお役ご免。どことなく講師室の雰囲気が明るい(みんなウキウキしている)。
授業終了後、頼んでおいた新しい名刺ができあがっているというので、教務担当の部署に受け取りに行った。今年度から戸籍名ではなく、通称を用いて仕事をしているので(1999年11月21日、29日の日記を参照)、名刺も作り替えてもらったのだ。通称での名刺を目にして、感無量。あんまりうれしくて、頬ずりしたくなった(笑)。予備校の講師って、だれかと名刺交換をするような仕事じゃないから、使う機会はあまりないんだけどね(部屋探しのときに不動産屋さんに渡すと、効果絶大だったりするけど)。
[読書記録]白川静『回思九十年』(平凡社)。これは抜群に面白かった。90歳を越えてなお現役の中国古典学、文字学の泰斗、白川静(現在、平凡社から著作集が刊行中)。その著作(『孔子伝』など)は、酒見賢一(小説家)、諸星大二郎(マンガ家)といった人たちの作品に大きな影響を与えている。本書は、「私の履歴書」と題された自伝風エッセイと、呉智英、酒見賢一、江藤淳、粟津潔、石牟礼道子、宮城谷昌光、谷川健一らとの対談からなる一冊だ。60年代末の大学紛争の時代、学生の手によるバリケードで封鎖され教職員はだれも出入りできなくなったキャンパスで、白川静だけは研究室に通うことを黙認され、マイペースで研究を続けていたという有名なエピソード(高橋和巳『わが解体』参照)も、白川本人の口から語られている。通読すると、白川の業績が、緻密な実証と体系的な視点と豊かな想像力から生まれたのだということが、よくわかる。

5月23日(火) 「自分史」執筆が難航。
[日記]自宅で書きものに専念する。ファースト・オピニオンをいただくために、阿部輝夫先生(あべメンタルクリニック)に提出しなければならない「自分史」の執筆なんだけど、これがかなり難航している。前回(3月21日の日記を参照)、阿部先生のところに行った際に、次に来るときは「自分史」を提出しますって約束して、2ヵ月が経ってしまった。4月に入ってから仕事が思っていた以上に忙しくなってしまい、まとまった時間がなかなかとれないってこともあるのだけれど、すでに自分のなかでは封印してしまったさまざまな思いを、文章にするという形で再び呼び起こす作業が、予想を超えてつらいのだ(すでにWORD98のアウトライン機能を利用して、概要だけは仕上げているんだけどね)。
途中で煮詰まってしまい、気分転換のため、近所を散歩。銀河の出身大学のあるあたりまで足を延ばし、学生の頃によく行っていた喫茶店でぼんやり時間をつぶす(20年前と変わらぬ雰囲気に、タイムスリップをしたような妙な気持ち)。
[BGM]tarkan,"tarkan." 本国トルコだけでなく、ヨーロッパ各国(フランス、ドイツ、ベルギー、スイス、オランダ)でもトップ・テンにヒット曲を送り込んでいるトルコの若きトップ・スター(72年生まれ)が、このタルカン。ドイツ生まれのドイツ育ちだ(一家とともにトルコに帰還したのは14歳のとき)。アルバムが日本で発売されるのはこれが初めて(というか、日本のメジャーなレコード会社からトルコ・ポップのCDが発売されること自体が初めてかもしれない)。邦盤タイトルは『CHU!CHU!は恋の合い言葉』。サウンドの骨格はテクノ/ハウス/ヒップホップだが、トルコの大衆歌謡アラベスクの節まわしを随所に聞かせる(これがかなりうまい)。伝統と革新との間のバランスの取り方が、小憎らしいほどに手慣れているんだよね。

5月24日(水) 難航している「自分史」執筆、今日は早々に切り上げる。
[日記]通常なら千葉県の某校舎で授業がある日なのだが、時間割調整上の都合(どの曜日も授業回数を同じにしなければならない)で、今日はお休み。昨日に引き続き「自分史」に取り組むが、すぐに行き詰まり、授業準備に切り替える。今月中にはなんとか片を付けたいのだが。
[BGM]Varttina,"Ilmatar." フィンランドのトラディショナル・フォーク・グループ、ヴァルティナの最新作。83年の結成当時は地元(フィンランド南東部のカレリア地方)に根ざした純粋な伝統民謡コーラス・グループだったのだが、90年代に入ってからポップ色を強め、メジャー・レーベル(ノンサッチ)と契約してワールドワイドなデビューを果たしてからの97年の『アイタラ』、98年の『コッコ』では、サンプリングを多用したヒップホップ的感覚のあふれるアルバムを発表してきた。最新作『イルマタル』は前2作よりもアクースティックな作り。メジャー・デビュー以降では最もバランスのとれた佳作だろう。早口でまくしたてる不協和音の奇数拍子コーラスという点では、日本でも人気の高いブルガリアの女声コーラスと共通するものがある。

5月25日(木) サマンサタバサのバッグを購入。
[日記]埼玉県の某校舎で、午後3時頃まで授業(90分授業を3コマ担当)。新宿に戻り、東口の丸井で、前から目をつけていたサマンサタバサ(Samantha Thavasa)のバッグを買った。シンプルなデニム地なんだけど、縫い糸はピンク。透明のプラスチックに花柄が描かれた取っ手がカワイイ。併せて、お財布とキーホルダーも購入。
サマンサタバサ(Samantha Thavasa)ってブランド名は、1960年代のアメリカの人気テレビ番組「奥様は魔女」の主人公サマンサと、その娘タバサの名前からとったものなんだろう。人気の火付け役はたしか梅宮アンナだったはず(プライベートで愛用しているとか)。お安い割には(どのバッグも1万5千円前後)オシャレ感のある、コストパフォーマンスの高いブランドじゃないかな。
[読書記録]斎藤兆史『英語達人列伝 あっぱれ、日本人の英語』(中公新書)。出版されたばかりのこの本。あまりにも面白かったので、速攻で読み終える。本書で取り上げられている「英語の達人」が、新渡戸稲造、岡倉天心、斎藤秀三郎、鈴木大拙、幣原喜重郎、、野口英世、斎藤博、岩崎民平、西脇順三郎、白洲次郎といった人たちであることからもわかると思うが、「英語の達人」に英語上達法を学ぶという趣旨ではなく、近代日本の黎明期に英語文化をどん欲に吸収し、同時に日本文化に対する誇りも失わなかった知識人たちの記録を通じての、日本近代文化史の本だと言った方が正確だろう。日本英学史上の貴重なエピソードもたっぷり。個人的には、日本英学史の最重要人物であり、名著『熟語本位英和中辞典』(現在も岩波書店から刊行されている)の著者(一説によれば、日本初のカリスマ予備校講師だとも)、斎藤秀三郎の章が興味深かった。

5月26日(金) 船木誠勝がヒクソン・グレーシーに負けた日。
[日記]実は(「実は」なんて言わなくても、知っている人は知っていると思うけど)、銀河はプロレス/格闘技の熱烈なファンだ。トランス(用語についてを参照)を開始してからは回数も激減してしまったが、最も熱心だった時期(5年ほど前)には年間70日から80日は会場に足を運び、生で試合観戦をしていたものだ。プロレス/格闘技の試合を見るだけの目的で、わざわざ名古屋や大阪や札幌にまで日帰りで出かけたこともあったし、夏休みを利用して、とある女子プロレス団体の東北巡業を追っかけてまわったこともあった。
さてそんな銀河が前々から楽しみにしていたのが、今日、東京ドームで行われたコロシアム2000(ここを参照)のメイン・イベント、ヒクソン・グレーシー(ヒクソン・グレーシー柔術センター)対船木誠勝(パンクラス)の一戦。世界最強と言われる(あるいは、世界最強と言われるようにうまく情報操作をしてきた)ブラジルの総合格闘技、グレーシー柔術。そのエース格が、450戦以上無敗と言われるヒクソン・グレーシーだ。
一方の船木誠勝は、15歳のときに新日本プロレスでデビュー。21世紀のエースと期待されながらも、よりスポーツライクな闘いを求め前田日明率いる第2期UWFに参加。UWF崩壊後は藤原組を経て、自分自身の理想を実現すべく、格闘技団体パンクラスを旗揚げして今日に至る。銀河的には、最も好きな選手のひとりだ(パンクラスの会場で買い求めたTシャツやらなんやらのグッズが、我が家には山積みなのだ)。
今日の試合はスカイパーフェクトTVで生中継されたようだが、(テレビを見る習慣のない銀河は)そんなものには加入していない。映像は午後10時からのテレビ東京での録画中継で見ることにし、情報を求めてインターネットの海のなかをさまよい歩く。すぐに、掲示板で実況報告をしているプロレス/格闘技系のWebサイトをいくつか発見。どうやら、スカイパーフェクトTVを見ている人たちが、自発的に実況役を引き受けているらしい(インターネットって便利だなと実感するのは、こういう場合だ)。9時過ぎにいよいよメインイベント開始。掲示板上の文字だけでの実況は意外に臨場感があって興奮する。特にヒクソンがマウント・ポジションをとって(つまり、船木の上に馬乗りになって)からは、手に汗握る展開。11分46秒にどうやらヒクソンがチョーク・スリーパー(簡単に言えば、首を絞めたってこと)で船木を失神させ、勝利した模様。船木には個人的に思い入れが強かったので、いささか愕然とする。
10時になり、テレビ東京で映像をチェックする。うーん、ヒクソンは強すぎるよぉ(あれで41歳だなんて!)。今日の試合の最大のポイントは、ヒクソンが船木の一瞬の隙をついて寝技に持ち込み、マウント・ポジションをとったところだろうが、あまりに素早い展開なので、正直言って何がどうなったのか、よくわからなかった(苦笑)。で、結論。グレーシー柔術が最強って言うよりも、ヒクソン・グレーシー個人が最強って言った方がいいだろうね。実弟のホイス・グレーシーあたりと比べても、力は格段に上だ。船木は間違いなく、日本格闘技界で最強の部類の選手だけど、残念ながらレベルが違いすぎた。でも、堂々と戦い、「命を懸けた戦いは1度しかできない」って言って引退を表明したのは潔くて立派だと思う。
個人的にはどちらかと言えばずっと、アンチ・ヒクソンだったんだけど、今日を境に、ヒクソン・ファンに転向することにしました。

5月27日(土) 月に2回の川越行きの日。
[日記]10時半池袋発の東武東上線急行に乗って11時過ぎに川越着っていうのが、いつものパターン。赤心堂病院泌尿器科(内島豊先生)で、2週間に1度のホルモン注射(ペラニン・デポーを10mg)。
ここでは通院のたびに、体重と血圧を測定する。体重は4月1日のダイエット開始以来順調に減少していて、着衣のままで66キロ(2週間前は67キロだった)。実際の体重はここから1キロほど引けばよいだろう。血圧の方はいつも通り、かなり低血圧気味。上が95で、下が60。
毎回同じことを書いているけど、費用は、診察料が1160円で、これには保険が効いて230円(自己負担は2割)になる。注射料が420円(実費)。計650円に消費税20円を加えて、全部で670円だ。

5月28日(日) 飲めないお酒を飲んでみたら、意識を失っていた(笑)。
[日記]昨日(土曜日)の晩、ちょっとお酒を飲んでみた。銀河はお酒はまったくと言っていいほど飲めないんだけど、長*さんが早い時間に帰宅してビールを飲んでくつろいでいるので、一緒にお酒を飲みたくなったのだ。
近くのコンビニで、なんだか美味しそうに見えたニッカのシードル(りんご酒)っていうのを買ってくる。アルコール分は5パーセント。200mlのボトルだ。ふた口ほど飲むと、体中がポカポカしてきて顔が真っ赤になる。妙に饒舌になり、「これはブルガリアの踊り」だとか「これはインドネシアの踊り」とか口からでまかせを言いながら、部屋のなかでくるくる踊り出す。ボトルの3分の1ほどを飲んで「気分が悪い」と騒ぎ始めたところまでは覚えているんだけど、記憶があるのはそこまで。気がついたらベッドのなかで、もう朝になっていた(笑)。長*さんに訊くと、ひと騒ぎして胃薬を飲ませてもらった後、コテンと眠ってしまったそうだ。「飲めないのに、ムリして飲むなよ」って怒られちゃったけど、でも、長*さんと一緒にお酒を飲みたかったの!
[読書記録]デカルト『方法序説』(岩波文庫)。ホントは高校生のときにでも読んでおくべき本だろうから、ちょっと恥ずかしいんだけど、週末を利用して一気に読み通す(文庫本で150ページ弱の薄い本です)。デカルトなんていうと、難しい哲学の本を連想するかもしれないけど、ものごとを論理的に考えたり科学的に研究するための基本的な方法を、自身の体験に基づいて紹介しているだけ。次は(いつになるかわからないけど)カントの『純粋理性批判』にトライしてみようと思った。

5月29日(月) 「私のせいかしら」としきりに言う母親に。
[日記]夜遅く、実家の母親から電話がかかってきた。最初は事務的な話を少し。本家の遺産相続に関連する経費が予想以上にかかる見込みだというので、実家への仕送りを増額することに決める。
その後は、銀河の現在の状況について。母親としては、銀河が女性として幸せな生活を送っている(そして、今後も送れる)であろうことには、なんの不安もないと言う。心配なのは健康のことだけらしい。特に、ホルモン療法(用語についてを参照)の副作用については、かなり気になっているようだ(母親なら当然の心配だ)。少しでも安心してもらえるように、血液検査等の結果をすべてコピーして実家に送ることにする。阿部先生(あべメンタルクリニック)も内島先生(赤心堂病院泌尿器科)も「必要ならご両親と一緒にいらっしゃい」とおっしゃってくださっているので、7月か8月ごろに母親に上京してもらって、銀河の現状をすべて自分の目で見て確認してもらうことにしたい。
1時間ほど話し込んだ後に、唐突に、性同一性障害(GID)(用語についてを参照)の原因について訊かれたので、ちょっとヤバイなあと思っていると、案の定、母親が「あなたがそうなったのは、私のせいじゃないかしら」と言い始めた。GIDの当事者で、親にカムアウト済みの方ならみんな同じだと思うけど、母親に「私のせいじゃないかしら」と言われるのが、何よりもつらい。「そんなことはないよ。別にだれのせいでもないんだから」と答えるだけでは足りず、「原因が何であれ、私がつらい人生を送っているわけじゃないんだから」と強く言う。
GIDの当事者としての自分の人生に、つらいことがまったくなかったと言えばウソになる。だけど、総体的に見れば、(過去はともかく)現在の銀河はとても恵まれていて、幸福だ。親が負い目を感じずに済むように、GID当事者としての自分を100%肯定できる生き方をしていきたいし、そのために精一杯の努力をするのが、おそらく最後の親孝行なんだろう。電話を切った後、あれこれと考えながら、強くそう思った。
[BGM]Quetzal,"Quetzal." ロス・ロボスの強い影響下に登場したイーストLAのチカーノ・バンド(メキシコ系アメリカ人によるラテン・ロック・バンド)、ケッツェル。本アルバムは、98年に発表されたもの。『「政治と愛」母なる大地に抱かれて』という日本盤タイトルからもわかるように、歌詞の内容はかなり政治色が強いが(バンド自体が一種のコミュニティーになっている模様)、サウンドの方は、オソマトリ(ライヴでの評判が高いチカーノ・バンド)あたりよりもずっとルーツに忠実。縦横に活躍するヴァイオリンと透明感のある女性ヴォーカルが印象的だ。

5月30日(火) 疲れがたまっていて、ベッドから起き出せない。
[日記]授業は6週目が終わった。1学期は12週なので、ちょうど半分が過ぎたことになる。疲れがずいぶんとたまってきたみたいで、今日(火曜日は休みの日だ)は一日、ベッドから起きあがる気になれなかった。
[BGM]Yama Sari,"Gamelan Gong Kebyal." インドネシアの数あるガムラン音楽グループのなかでも、単ある伝統保持に終わらず、現代のさまざまな音楽の要素を採り入れながらその表現を深め、スケールの大きな空前絶後のサウンドを創出しつつあるのが、天才チョコルダ・アリッ・ヘンドラワン率いるバリ島プリアタン村の「ヤマ・サリ」だ。ビクターのJVCワールド・サウンズ・スペシャルのシリーズの1枚として、『衝撃と絢爛のスーパーガムラン』というタイトルで発売されているこのアルバム。現代音楽の最前衛に位置すると言っても間違いはないだろう。

5月31日(水) 授業の空き時間にiモードの使い方を身につける。
[日記]iモード対応の携帯電話(D502i)を買ったのだけど(5月19日の日記を参照)、使い方がよく飲み込めないままになっていた(分厚いマニュアルを読むヒマがなかった)。今日は千葉県の某校舎。午前中の授業が終わった後、午後5時20分からの現役高校生の授業までたっぷり空き時間があるので、それを利用して、マニュアルとiモードの解説本をじっくり読みながら、ひととおりの操作法を身につける。
で、今さらながらの感想なんだけど、これはたしかに便利だ。簡単なスケジュール管理機能もついているし、一部のマニアを除けば、たいていの人にとって、モバイル機器はiモードの携帯電話が1台あればそれで十分だ(Palm OS搭載機もザウルスもサブノート・パソコンも全部要らない)。あとは、簡単にインターネットに接続できて、ワープロ機能も付いている家庭用据え置き電話が安い価格で手に入るようになったら、NTTのひとり勝ち。普通の人はコンピューターなんて買わなくなるんじゃないかな。
[読書記録]栗原優『英単語 この意味を知ればこわくない』(講談社現代新書)。学習参考書があまり売れない時代なんだけど、一般向けの英語学習書、それも本格的なものではなく、ちょっとしたtipsをまとめた本(たいがいは新書版)は結構売れているようで、書店ではさまざまなものが平積みにされて売られている。で、その大部分はどうでもよいようなものばかりなんだけど、本書はまあまあしっかりした内容。それにしても優秀な予備校講師なら(書く時間さえあれば)この手の本なんて簡単にかけてしまうんだけどなあ。以前から、なにか書いてほしいって言ってくれている出版社もあるし、夢の印税生活を目指して、そろそろ重い腰をあげようかな。


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