2000年5月中旬の日記

長*さん(銀河のパートナー/同居人)と出会って2周年の記念日を迎えました。ささやかなお祝いをしました。その他、南郷千魔丸さんの人形を見に行ったり、「TSとTGを支える人々の会(TNJ)」の催しに行ったりと、ちょっぴり社交的な10日間でした。そうそう、iモードの携帯電話も買ったんだ。(2000年5月23日記)

5月11日(木) 梶原由佳さんが書かれたご本を紹介します。
[日記]トロントの図書館に勤務されていて、『赤毛のアン』の作者、ルーシー・モード・モンゴメリ(特に結婚後に移り住んだオンタリオ州でのモンゴメリの生活)を紹介するWebサイトを主宰されている梶原由佳さんが、この4月に『『赤毛のアン』を書きたくなかったモンゴメリ』青山出版社)というご本を出版された。文献研究だけでなく、モンゴメリゆかりの土地を訪ね歩き、10年以上もの年月をかけた豊富な取材をもとに、結婚後の生活が必ずしも幸福とは言い難かったモンゴメリの人間味あふれる生涯を、生前のモンゴメリのことを覚えている人たちの証言を通じて描き出した力作だ。
子供の頃に愛読していたものの、中学入学以降は忘れたままになっていた『赤毛のアン』に銀河が再び関心を抱いたのは、1993年のこと。作家の松本侑子さんの手による翻訳(今年の5月20日には集英社で文庫化される)が出版されたときだ。子供向けの物語のように思われている『赤毛のアン』が、実は聖書や古典からの引用に基づく凝った言い回しに満ちあふれていることに驚いた松本さんが、原文の味を活かそうと苦労を重ねて完成させた翻訳だ。これは出版当時かなり話題になり、いろんな雑誌で取り上げられていた記憶がある。そのような書評のひとつを目にして興味を持った銀河が、モンゴメリの原著と松本さんの翻訳の両方を買い求め、読み比べながら、『赤毛のアン』のおもしろさに再び引き込まれていったのだった。
梶原由佳さんの存在を知ったのも、松本侑子さんの1998年の2冊の著書『作家になるためのパソコン術』(筑摩書房)と『赤毛のアンの翻訳物語』(集英社)でだった。そこでは、梶原由佳さんと由佳さんの主宰するWebサイトのことがかなりくわしく紹介されていた。それを読んで、これは絶対に見てみたいという気持ちを強く抱くようになったのだ。というわけで、昨年(1999年)の4月にiMacを購入し、初めてインターネットに接続したときに、トランス(用語についてを参照)系のいくつかのサイトとともに真っ先にアクセスしたのが、梶原由佳さんのホームページだった。
で、ある日、予想もしていなかったできごとが起きた。たまたま、大好きな小説家(故人)、尾崎翠のホームページが存在することを知り、アクセスしてみたところ(1999年5月24日の日記を参照)、ゲストブックに梶原由佳さんが書き込みをされているのを発見したのだ。うれしくなってついつい、そこに由佳さん宛てのメッセージを書き込んでおいた。しばらくして、その書き込みをごらんになった由佳さんが銀河のホームページに遊びに来てくださり、それ以降、うちの掲示板にも時々書き込みをしてくださるようになったのだ。この一件は銀河にとって、インターネットのおもしろさを心から実感した最初の経験だった。
梶原由佳さんの『『赤毛のアン』を書きたくなかったモンゴメリ』(青山出版社)。『赤毛のアン』ファンにとって必読の一冊であることはもちろんだが、今世紀初頭の自立する意志を持ったひとりの女性の伝記としても興味深いものになっている。広くご一読をお勧めしたい。

5月12日(金) MICHEL KLEINでお買い物。
[日記]自宅から至近距離の校舎で、午前中に90分授業を2コマ。午後は、校舎の近くにある行きつけのMICHEL KLEINのお店で、ジャケットやスカート(いま流行のアシメトリカルなデザインのやつだ)を買い込む(これ以上お買い物したら、今月はホントウにヤバイことになりそう)。ここ1年ほどMICHEL KLEIN(ミシェル・クラン)を愛用しているのだけど、そこそこのお値段(ジャケット2着とスカート2着で8万5千円だった)で十分なオシャレ感を演出できるので、たいそう気に入っている。カジュアル・ウェアはGAP(もっとカジュアルな部屋着ならユニクロなんだけど)、ちょっとオシャレに決めたいときはMICHEL KLEINってとこかな(来週、学校に着て行こ!)。
[BGM]Hetty Koes Endang,"Kroncong Collection." 世界最古のポピュラー音楽と言われているのが、インドネシアのクロンチョン。ブラジルのショーロと同系の音楽(ポルトガル植民地で生まれた混血音楽)で、精緻なリズムを刻む優雅な弦楽器の演奏が特徴的だ。このアルバムはインドネシア歌謡の第一人者、ヘティー・クース・エンダン(個人的にはテレサ・テンと並んで、アジア最高のポップ・シンガーだと思う)の77年頃から89年までのクロンチョンの録音を集めたもの(選曲は田中勝則さん)。まだクロンチョンの正統的な歌い方を身につける前の70年代後半の録音が、意外にポップで面白い(伴奏にロック・バンドがつく曲もある)。インドネシアの歌のなかでは日本でいちばん有名なグサン作曲の「ブンガワン・ソロ」が、アルバム冒頭に収録されている。

5月13日(土) 川越の赤心堂病院へ。
[日記]例によって10時半池袋発の東武東上線急行に乗って、11時過ぎに川越の赤心堂病院泌尿器科(内島豊先生)へ。いつもの通り、ペラニン・デポーを10mg。
新学期が始まって、平日(内島先生の診察日は月水金の午前中)に川越まで出かけるのが不可能になった。というわけで、今回からは月2回の土曜日の内島先生の診察日に行くことにした。土曜日に総合病院を訪れるなんてこと自体がおそらく初めてなのだが、混雑の度合いは平日と同じくらい(土曜日だから特に混雑しているというわけではないみたい)。平日との違いはと言えば、これまではほとんど見かけなかったGID(用語についてを参照)の当事者の方が何人かいらっしゃったことだろうか。FTM(用語についてを参照)の方がおふたりと、MTF(用語についてを参照)の方がおひとり。GID当事者は(希望すれば)他の患者さんとは違って名前をフルネームで呼ばれることはないし(姓だけが呼ばれる)、診察室ではなくて処置室(注射をする部屋ね)の方に呼ばれるので、それでわかるのだ。FTMのおふたりは(たしかに背は少し低かったけれども)どこからどうみても男の人意外のなにものでもなかったので、そういう見分け方を知らなければ、当事者だとはわからなかっただろう。
費用は前回(4月10日の日記を参照)と同じ。診察料が1160円で、これには保険が効いて230円(自己負担は2割)。注射料が420円(実費)。計650円に消費税20円を加えて、全部で670円だ。

5月14日(日) 南郷千魔丸さんの人形を見に行く。
[日記]午前中は新宿の丸井へ。新しい眼鏡を作りにいく。実は昨日の晩、ついうっかり眼鏡をしたまま寝てしまったら、気がつくと隣に寝ていた長*さん(銀河のパートナー/同居人)の背中の下で眼鏡がバラバラになっていたのだ(笑)。銀河よりも眼鏡を下敷きにしてしまった長*さんの方がショックを受けたみたいなので、2時間ほどかけて慰めてあげた。これまで使っていた眼鏡はずいぶんボロになっていたし、4年前に買った男物なので、どっちみち買い換えなければならない時期に来ていたのだ。アニエスbのノー・フレームのものを購入。
1時に予約しておいた美容院へ。4時過ぎに原宿へ。お友だちのTさんのパートナーのMさんが出品なさっている人形展を見に行くためだ(これは1ヵ月前から楽しみだった。案内のリーフレットを冷蔵庫のドアにマグネットで留めておいて、絶対に忘れないようにしていた)。Mさんは人形作家をされていて、今回の展示会を主催しているDというグループのメンバーのおひとりなのだ。
会場は表参道の同潤会アパートの裏手にあるギャラリー。表通りの喧噪がウソのような静かな住宅地の一角にある。ちょうどいらっしゃていたTさんとMさんの解説を伺いながら、Mさんが出品されている3体のお人形を拝見する(鳩時計のように、人形の胸のなかに仕掛けられたハートが時報を奏でるっていう大掛かりなものもあった)。唇が生々しくて色っぽいなあっていうのが第一印象。一緒に何枚もの写真が置いてある。Mさんの人形をいろんな角度、いろんなシチュエーションで写したものなんだけど、一枚一枚全部、人形の表情が違う(人間と同じだ)。同じ人形なのに、妙に色っぽい表情をしたものもあれば、心ここにあらずって感じで遠くを眺める目つきをしたものもある。正直、ビックリした。展示してあった人形をもう一度近くからじっくり観察してみる。遠くから見ればキレイキレイなお人形なんだけど、ちゃんと左右非対称に、人間らしいアラもきちんと表現されている。きっとこういうことの積み重ねでリアル感を演出しているんだろうなとひどく感心した。
人形の写真を絵はがきにしたものが売っていたので、4枚購入。うーん。人形、はまりそうだな。次回また、Mさんの人形展があるときには絶対駆けつけよう。それから、お金の余裕があれば、ぜひ1体買ってみたいな。今日は関係者の方々のパーティーも開催されていて、全然関係者でもない銀河もお茶とケーキをおすそ分けしてもらった。ありがとうございました。
帰りがけは、原宿の街をウィンドウ・ショッピング。GAPにも寄った。原宿店限定商品っていうのもあって心を引かれたんだけど、今日はがまん。

5月15日(月) 長*さんと出会って2周年のお祝いをする。
[日記]今日はお祝いごとがふたつ重なった。ひとつ目は、長*さんのお母様のお誕生日。夜の授業を終え、みんなが集まっている「嵯峨野」(西口にある行きつけの居酒屋さん)へ駆けつける。少人数のアットホームなお食事会。今年で81歳になるお母様だが、足腰もしっかりされていて、まだまだ現役でお仕事(薬剤師)をなさっている。月並みなことしか言えないけど、これからもずっと元気で長生きしていただきたいと心から思う。
ふたつ目は、銀河と長*さんが出会って2周年のお祝い。10時頃、ゴールデン街の「たかみ」(トランス系の飲み屋さん)へ移動する。2年前に銀河と長*さんはこのお店の客同士として出会った。今日は2周年の記念に、昔よくそうしたように「たかみ」で朝まで過ごすことにしたのだ。
98年の5月12日(火)に、それまで別の飲み屋さんに勤務していた村田高美さんが独立して、「たかみ」をオープンした。銀河がお友だちに誘われて初めてこの店を訪れたのは、開店の週の金曜日(15日)。そして翌週の月曜日(18日)、2回目に遊びに行ったときに、以前のお店のときから高美さんと知り合いだった長*さんがやってきて、カウンターで銀河の隣に座ったのだ。最初の印象は単なる酔っぱらいのおじさん(笑)。長*さんの方も銀河の金髪を見て(当時の銀河は金髪だった)、なんだこいつはって思ったのだそうだ。でも、少し話をしてみるととても楽しくて、あっという間に意気投合してしまった(こういうお店に来る男性客で、話をして楽しい人なんてほとんどいない)。それからというもの、銀河が「たかみ」にいるときには、長*さんもそれに合わせて来てくれるようになったのだ。
久しぶりの「たかみ」。お祝いだからといってとりたてて何をやるってわけではなかったし、他のお客さんがちょっとじゃまだったけど、(すっかり早寝早起きが習性になった銀河と長*さんは)昔もそうだったように、ソファー席でふたり重なり合って朝までぐうぐう寝ていたのでした(笑)。

5月16日(火) 「働く主婦」のよくある休日。
[日記]午前中はゆっくりと休んで、午後からは明日からの授業の準備と、お買い物やお洗濯やお掃除。ごく普通の「働く主婦」の休日の過ごし方(かな?)。
[読書記録]矢野直明『インターネット術語集―サイバースペースを生きるために―』(岩波書店)。用語集というよりも、術語をキーにサイバースペース上の諸問題を一般の人々向けに解説したもの。著者は『ASAHI パソコン』の初代編集長というだけあって、技術的なことにも社会史上の位置づけにもまんべんなく目配りがきいている。コンピューターにくわしい方や専門家の方にとってどうなのかはわからないが、ごく普通の素人には、わかりやすく勉強できる一冊に仕上がっている。

5月17日(水) 今年度の授業、すべり出しは好調みたい。
[日記]千葉県内の某校舎に出講。今日から第5週目に入った。1学期は12週だから、そろそろ半分にさしかかる。
2時間目の理系クラスの長文読解の授業で、教室に立ち見が出た。生徒のなかには、自分のクラスの授業ではなくて、他のクラスで同じテキストを担当している別の講師の授業へモグる子もいる。本来の人数を越えて教室がいっぱいになり立ち見が出るというのは、予備校講師として生徒に支持されている証しと言ってもよい。ちょっと気分がよかった。
職場でのトランス(用語についてを参照)が公認され、まわりから女性として認知されていることもあって、今年度はとても楽な気持ちで授業に臨める。仕事に対する意欲もここ数年なかったほど高まっていて、すべり出しは順調。でも浮かれたりすることなく、気を引き締めてがんばっていこう。
[BGM]『RESPECT! The 30th Anniversary of KIYOSHIRO IMAWANO』。今年の3月3日に武道館で行われた忌野清志郎デビュー30周年記念ライヴを収録したもの。CD2枚組のまるまる1枚と2枚目の前半までは清志郎本人は登場せず、ゲストたち(泉谷しげる、及川光博、奥田民生、ワタナベイビー、坂崎幸之助、竹中直人、矢野顕子、ロリータ18号、ゆず、ゴスペラーズ、仲井戸"CHABO"麗市など)による清志郎の曲のカヴァー。ベストトラックはダントツで矢野顕子の「海辺のワインディング・ロード」。企画の趣旨からしても、独自の解釈によるカヴァーというよりは清志郎のナゾリになりがちななかで、彼女は清志郎の曲を見事に矢野顕子流に仕立て上げ、そのことによって逆に清志郎のソングライターとしての魅力をくっきりと浮き彫りにしている。2枚目後半で清志郎が登場すると、これまでの豪華な顔ぶれが全部前座という雰囲気に(やっぱり清志郎の存在感はスゴイと再認識)。アンコールの最後の曲が「ドカドカうるさいR&Rバンド」というのが現役ロッカーとして無茶苦茶カッコイイと思った。もちろん、村上ポンタ(ドラムス)、吉田建(ベース)、KYON(キーボード)、梅津和時(アルト・サックス)、片山広明(テナー・サックス)、スカパラホーンズといった最高級のバック・ミュージシャンの演奏も、そのカッコよさに大きく寄与していることは言うまでもない。

5月18日(木) 世界自然遺産会議記念、屋久島リンク。
[日記]長*さんの一族の出身地である屋久島。1993年12月に我が国で初めての世界自然遺産に指定された屋久島。その屋久島と鹿児島市で、アジア・太平洋諸地域の代表を集め、今日(18日)から21日までの日程で世界自然遺産会議が開催される。今日の日記はちょっと趣向を変えて、世界自然遺産会議を記念し、銀河のブラウザーの「お気に入り」に登録してある屋久島関連のホームページ(そんなに多くないけど)を紹介してみたい。
まずは、基本として抑えておきたい公的機関のページから。
鹿児島県のWebサイトのなかにある世界自然遺産屋久島というページでは、屋久島の自然と文化について、ひととおりの知識を得ることができる。
屋久島環境文化財団のWebサイトでは、財団の主催するさまざまな企画の紹介がなされている(年会費2000円で、会員になることもできる)。ここでは、九州最高峰の宮之浦岳のバーチャル・ツアーというのが面白い。
次に、個人が作成しているページをいくつか。
個人で運営しているとは思えないほど充実しているのが屋久島REAL WAVE。屋久島に興味があるのなら、また、屋久島に旅行する予定があるのなら、このページは必ず押さえておくべきでしょう。スライドショー(動画)も用意されている。
屋久島在住の方(郵便局勤務だそうだ)が発信されているのが、ようこそ屋久島へというページ。掲示板も設置されていて、さまざまな情報交換が行われている。
ML屋久島のホームページには貴重な情報やいい写真がある。リンク集はリンクの切れているページが多くて、残念。
屋久島紹介のページ(そのまんまのサイト名だけど)は、写真が多くて楽しい。運営している方は旅行好きで屋久島の魅力につかれた30代の会社員の方だそうだ。
数は少ないけど個人的には好きな写真があるのが、屋久島 暮らし・生活情報・自然写真のページだ。
なお、シンフォレストって会社からは、5月25日に月光の屋久島というCD-ROMが発売される(幻想的な写真が魅力的だ)。長*さんは買う予定だそうです。

5月19日(金) 携帯電話を2台(1台はiモード)も買ってしまった(苦笑)。
[日記]これまで1年半使っていた携帯電話(NTTドコモのD207)がずいぶんボロになってきたので(よく落っことすので、白い筐体がキズだらけなのだ)、新しいのに買い換えようと思っていた。ひと世代新しいD208にするのか、それともiモードが使える機種にするかで迷う。参考までに授業中に生徒たちに尋ねてみる。100人ほどのクラスのうち、iモードの携帯を持っているのは30人程度(スゴイ普及率だ)。何人かに感想を求めると「便利っすよ」と口をそろえて答える。
自宅近くのショップで陳列されている携帯電話を見ているうちに、前から目をつけていたIDOのcdmaOneのスケルトン・モデル(C301T)が欲しくてたまらなくなった(テレビで菅野美穂さんが宣伝しているやつだ)。グリーン、グレー、ピンク、オレンジ、イエローの5色。店員さんに訊くと、新規契約の場合はなんとタダだという(!)。タダだし将来モバイル用にもなりそうだから(64kbpsでの通信が可能)と自分を納得させる言い訳も見つかり、即購入。オレンジにするかピンクにするかで迷ったけど、自宅のiMac(ストロベリー)に合わせてピンクに決定。これで勢いがついたので(笑)、ドコモの携帯の方はやはりiモードのやつにすることにした。使い慣れた三菱電機の機種(D502i)を選ぶ。カラー画面だ。ピンク(メタリックロゼ)はなんだか下品な感じなので、ホワイトのモデルを選ぶ。
新しく買ったcdmaOoneの方を長*さんとの連絡専門にする。だが冷静に考えてみれば、銀河の携帯には長*さん以外から電話がかかってくることはめったにないので(週に1回あるかないかだ)、2台持つ意味なんてほとんどない(苦笑)。結局、かわいいスケルトンの携帯を持ってみたかっただけなの。
使い勝手は断然、ドコモのD502iの方がよい。マニュアルを見なくても直感的に操作できるし、ほとんどの操作はフリップをあけなくてもできる。2台を使ってみると、その差は歴然としている。たぶんドコモの携帯がそれだけこなれているってことなんだろう。
[BGM]Kali,"Francofaune." カリはカリブ海のマルチニック(フランスの海外県になっている)のミュージシャン(バンジョー奏者)。89年のアルバム『ラシーヌ』が話題を呼び、同年には来日もしている。マルチニックのポピュラー音楽といえば、1980年代半ばから、カッサヴに代表されるズーク(シンセを駆使した疾走感のあるサウンド)がもてはやされていたが、カリの音楽は、ビギン(30年代にマルチニックやパリで流行したダンス音楽)などのマルチニックの伝統的な音楽に根ざしたもの。軽やかで優雅なサウンドと、メッセージ色の強い歌詞がその特徴だ。最新作の本盤は、実はレゲエ・ミュージシャンとしてそのキャリアをスタートさせたカリ(ドレッド・ヘアだ)らしい、カリ流レゲエ・アルバム。本家のレゲエとは趣を異にし(なんせ使っている楽器がバンジョーだし、言葉はフランス語だ)、マルチニックの伝統音楽の風味も加えた楽しくてノスタルジックなサウンド。

5月20日(土) 第81回「TSとTGを支える人々の会」催しに参加した。
[日記]長*さんの事務所に寄った後、第81回「TSとTGを支える人々の会(TNJ)」催しに参加するために、都内某所の会場へ(銀河には初めての場所だった)。今回のテーマは「癒しとしてのトランスジェンダー・ライフ」。トランスジェンダー/トランスセクシュアル(用語についてを参照)であることによってもたらされる気づきや癒しや豊かさ。ネガティヴな面だけではなくて、そういう肯定的な側面も話し合っていこうという趣旨だ。
最初は精神科医の針間克己先生のお話。性同一性障害(GID)(用語についてを参照)当事者の苦悩は、性別違和(用語についてを参照)だけでなく、過去や未来と切り離され、現在にのみ孤立して生きていく(つらい記憶や経験、別離、転居、転職等で過去と切り離され、先行きの不透明さや不安感により将来ともつながらない)ことにもあるのではないかという趣旨のお話し。針間先生ご自身のなかでまだ完全に消化できていないテーマということだったが、大筋では納得できた。
続いて今回のテーマの発案者であるという山口いさえさん(TNJ運営メンバー)のお話。友人・知人に宛てた個人通信で自分がトランスジェンダーであること、そのつらさなどを書きつづっていくうちに、多くの人たちから受容されていった体験をもとに、ご自身が歩いてこられた日々を「癒し」としてとらえてみることができるのではないかという趣旨だった。
最後にTNJの主宰者である森野ほのほさんのお話(TNJ運営メンバーのあやさんとの対話形式で進められた)。今年の2月に癌の手術をされた体験をふまえ、「ひとを助くるものは、ミスからを助く」というキリスト教の言葉をキーに、サポート・グループの活動がご自身にどれだけの豊かな果実をもたらしたのかという趣旨だ。
今回の3人の方のお話には、いろいろと考えさせられる点が多かった。4月4日のトランスジェンダーの日におこなわれた公開シンポジウムでの蔦森樹さんの「トランスジェンダーに生まれてよかったと思う」という発言にショックを受けて以来(4月4日の日記を参照)、ずっと考えていた「トランスジェンダー/トランスセクシュアルとしての自己肯定」というテーマ。なかったことにしてしまいたい「過去の一部」に対するモヤモヤとした思い。解決できるのはまだまだ先のことだろうけど、もっと深く考えてみる材料をいろいろといただけた今日の催しだった。
2次会は会場からずいぶん離れた(地下鉄の駅ふたつ分くらい歩いた)居酒屋さん。ここでは去年の教え子に偶然出会う。お店でアルバイトしていた女の子が、注文を取り終わった後、おもむろに銀河の方に近づいてきて「**先生(銀河の名字)、お久しぶりです」って挨拶してくれたのだ。一部の人たちにはウケてもらえたようで、なによりだ(笑)。


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I try to expect the worst, so if it happens, I won't be heartbroken.