Tomas Milian トーマス・ミリアン |
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人 と 作 品 |
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少年時代のトーマスは、スペイン系のブルジョア家庭でなに不自由なく育つ・・・はずだったが、時あたかもバチスタ独裁政権下のハバナ。将軍職までつとめる軍人だった彼の父親は、不当逮捕&投獄のショックによるナーバス・ブレイクダウンで、一説によると、少年トーマスの目前で自殺したといわれる。もともとユニークな個性をもっていた少年がこの事件がもとでさらにユニークになったのはたしかなようで、家族に精神分析医に強制的にかよわされるなど、うんざりするような少年時代だったらしい。 キューバにいやけがさしたミリアンは、マイアミで英語をまなび、ここをあしがかりにニューヨークに移住。アクターズ・スクールに在籍して役者修行にはげむ。ブロードウェイにでて、ジャン・コクトーの目にとまり(さすが、先生慧眼!)、コクトーとジャンカルロ・メノッティのひきにより渡欧。ゼッフィレッリの舞台などにたってのち、ボロニーニのイタリア映画でスクリーン・デビューを飾る。『ボッカチオ'70』(オムニバス)ではヴィスコンティ編の主役に抜擢されるなど、おもにイタリア貴族やブルジョア青年の役でその最初のキャリアを印象づけた。細い鼻梁の端正な顔立ち、こがらで華奢な体型はとりわけイタリア人にこのまれ、その後もイタリア映画において頻繁に活躍する。
マカロニ・ブームがさったあとは、現代アクションものなどに再度転身。マカロニをパロディにした作品では謎の日本人姿も披露(けっこうかわいい♪)。70年代から80年代前半にかけてはベルトルッチやアントニオーニの映画でイタリア系イ
おそろしいことに、アメリカ映画にではじめたころから体重が倍々でふえ、現在ではイタリアの巨匠たちがこぞってつかいたがった往時の美貌はみるかげもないが(というか、変わりすぎてだれだかわからない、たぶん。親戚のおじさんだって、もうすこし本人に似てるとおもうぞ)、元来演技派なので、ふとっても貫禄がついてそれなりにかっこよいのはまったくもってふしぎ。 しかし、ファンとしてはもう一回ヨーロッパに活動の拠点をおき、やせてフランコ・ネロと共演でもしていただきたいところである。 ▲トーマス・ミリアンは現在マイアミでのんきに(!)くらしていることがわかりました。(やっぱマイアミか〜。マイアミ・バイスのマイアミか〜。)情報を提供してくださったかがやまさま、ありがとうございます。またエネルギッシュに活動をしてほしいよう。 |
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その華麗なるフィルモグラフィ その1 『狂った夜』『ロゴパグ』ほか、初期作品群 その2 『ボッカチオ'70』ほか その4 『ガンクレイジー』 以下、まだまだつづく初期作品群 当然珠玉のマカロニものも登場 |
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