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Diary
〜 管理者楽太郎の日記です 〜
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1999年3月
(1999/03/01-02) またアニメ●電撃B-magazine3月号p44のコラムで、コルピ・フェデリコ――ダイナミック企画国際部勤務のイタリア人――がOVA『るろうに剣心 追憶編』がすげぇと言う。『るろうに剣心』のマンガとTVアニメは好きではない、と前置きしての発言なので、これは信用できるだろう、借りる。出来はどうだったか? これはダビングして10回ぐらい見た、という事実がすべてを物語る。全4巻のうちの第1巻なので、年内の楽しみはこれで決まり(少なくとも個人的には)。
殺陣の描写がすっげぇヘヴィで、本気で人間を斬り殺してますわ。倒れたやつの心臓に剣を突き立ててとどめを差すとか、鞘の先で目を突き牽制→相手の胴へ抜き打ち→胴の半ばで刃が止まる→峰に手を添え強引に斬る、とか。比古の旦那は野盗を一息に真っ二つ、じゃなくて真四つにしちゃう。作中に過激な描写がありますよってケースに断り書きがあり、冒頭にそうしたテロップも表示される。アニメで見るのは初めて。
とにかく、全編がよい“絵”であるといっても過言ではない(これはさすがに誇張)。詩のある絵が見られます。
やはりアートは金金金、金あってのアートであり、本来的に金のあるところに発生するものなのだと感じずにはいられません。アートにとって貧乏は罪、あるいは悪、あるいは害、そんなところでしょう。
(1999/03/03-08) 『鉄コミ2』●『鉄コミ2』が、私のファン活動――このページ――開始後に発表される秋山作品の1発目であります。書店で手にしたとき一種形容しがたい気分に襲われましたが、そこをあえて形容してしまうと、同人誌即売会で委託本を机に並べるような気分というのはいかがなものか。特に意味はないのです。
感想というのも特になくて、ああ読み終わってしまったなぁ、という淋しい気持ちがため息をつかせます。子供のころ、毎週見てたアニメが終わるとどーんと気持ちが落ち込んでブルーなメランコリーでメメント・モリでしたが、そんな感じ。そうそう、ハルカは孫にするのが一番ではないかと結論します。おこづかいとかあげちゃったりして、初孫に萌え萌えなじじいライフが送るのでフ。ウヒョー素敵な老後ではないフか。飼い犬のファイル名を「飛車丸」にするくらいなら明日にもやれそうです。Y氏は娘の名前を「イーヴァ」にすると宣言。なかんずく、漢字で書くと“好婆”。南無。
(1999/03/08-18) Xenogears●ずっと死蔵していた『Xenogears(ゼノギアス)』に手を着けた。クリアに60時間以上要する。さすがにくたびれた。今までやったRPGの中で最大のボリュームではなかろうか。ストーリーはまさにマニア系RPGの常道、「神」殺し。固有名詞が旧約聖書のヘブライなやつである。それにしても、この手のやつのEDは、主人公とヒロインが必ず空から降ってくる。そして、おーいと手を振りつつ仲間たち。手堅いゲームでしたことよ。
同時期にダン・シモンズ『エンディミオン』読みつつ、というのも懐かしい。
(1999/03/19) 読書、『ふたりの証拠』とアゴタ・クリストフ『ふたりの証拠』(早川書房 116333)を数日前に読んだ。題だけだと不倫小説か、よくて恋愛小説のように感じられてくるが、そのことと、数日前筆者がごみ捨て場で拾った古着がぜんぶ女ものであったこととは無関係である。当然、詳細な検査の結果、筆者を猥褻な気分にする悪物体(註.女性名詞)は含有されていなかったこととも無関係である。ともあれひさびさによい思いをした。もちろん、それが読書のことであるのは指摘するまでもない事柄である。
『ふたりの証拠』は、『悪童日記』と『第三の嘘』に挟まれた、三部作の第二作目であるから、興味ある方は『悪童日記』からお読みになられるのがよかろう。昔、筆者は粋がって英語版のペーパーバック(三部作の合本である。ついでにいうと原著はフランス語)買ってしまい、死蔵中である。また何年か経ったら、三部作の三番目『第三の嘘』を買って読もうと思う。文庫化してくれるとありがたいのだが、早川が翻訳独占なので、その可能性は薄い。
今日は近藤史恵『散りしかたみに』を読んだ。第三回(多分)鮎川哲也賞のヒト。女性作家の何人かにひとりは彼女のようなクールな文体をもっている。偶然だが、上述のクリストフもそうだ。感傷的だが、溺れていない。醒めている。ドライではない。決して読んでいて大変冷や冷やする文章である。男はこうした文を書かない。書けないのかもしれない。この差が何に由来するのか、納得の行く解答を得たことはない。理解できることはないと予測している。
To be continued…
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