カントリー調の家を、建主の思い通りに建てられるようにお手伝いして、一緒に設計しました。 |
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「カントリーな家」
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カントリー調の家を建てたい野池さんがホームページを見て訪れてくれたことから、カントリースタイルにこだわった家造りが始まりました。 野池さんは、長野市にお住まいで、リネンやコットンを使った服をご自分でデザインし、制作。 インターネットを通じて販売されています。 そんな野池さんは、ご自分のデザインした服の似合うカントリーな家に強い夢をお持ちでした。(ホームページはこちらをクリックしてください) 木製窓からスイッチプレート、丁番や木の節の入り方にまで、こだわりをお持ちでした。 そして、満足いただける「こだわりのカントリーな家」が完成しました。 |
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カントリーな家に限ったことではないのですが、何をどう組み合わせるかで、雰囲気が変わるので、バランスを考えることがとても重要です。 野池さんのこだわりのアイテム達を紹介します。ここで紹介するのは、家を飾る小物ではなく、家を構成するアイテム達です。 |
← 窓は木製に決めていらっしゃいました。ホームステイ先の息子さんが勤めていて、気にいってしまったとのことです。 トリプルガラスで開閉の金物が丈夫な木製サッシです。木格子は簡単に取り外せるので、掃除が簡単です。 長い間には風合いが出てくると思います。 |
← 両開きの木製テラス戸です。 トリプルガラスなので大人が2人でも持ち上げるのが大変なほど重量があります。なので、遮音性が良く、閉めると外の音が殆ど聞こえません。 カーテンレールはアイアン製をインターネットで購入。野池さんこだわりの窓辺です。 |
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→ 玄関からリビングに入るドアです。 ウッドセッションのパイン材のドアで、ガラスの握り玉が付いています。 ガラスはチェッカーガラスの組合せとなっています。カントリーをとても感じさせるドアとなっています。 |
→ こちらは建具屋さん制作の物入れのドアです。 丁番と取手はインターネットで購入しました。 ドア上部がアールになっていて可愛らしい潜り戸になりました。 子供が隠れたくなるようなドアですね。 野池さんこだわりのドアです。 |
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← ウッドセッションのパイン材のドアです。掘り込みの鏡板が使われていて重厚感があります。 寝室のドアとなっています。 |
← とてもシンプルなドアノブです。味わいがあり、どこか懐かしい感じがするドアノブをウッドセッションから購入して取り付けました。 |
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→ ユーティリティーへのドアです。 建具屋さん制作の引き込み戸となっています。 パイン材の羽目板に枠を付けた力作です。 |
→ 建具屋さん制作の引き込み戸にウッドセッションから購入したフローラグラスを入れました。 ガラスの周りをモールディングで押え、雰囲気の良い建具に仕上げて頂きました。 |
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← 玄関脇の収納のドアです。 羽目板を張っただけのドアですが、シンプルで味わいのあるドアとなりました。 丁番とレバーハンドルはインターネットで購入しました。 野池さんのこだわりが隅々まで生き届いています 。 |
← 玄関にあるステンドグラスです。 ステンドグラスは設計の時からサイズ、デザインの相談を受けていました。 照明がステンドの裏側になるので、暖かく柔らかな光で来客を迎え入れてくれます。 |
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→ トイレのドアです。 設計の依頼前からステンドグラスを購入され大事に思いを温められていました。 ドアの色もこだわりの色です。廊下の突き当たりに見えるブルーグレイの色からは、やさしさが感じられます。 ステンドグラスの裏に、窓が来るように設計をしているので、ステンドグラスが引き立ちます。 |
→ フローリングは最初、雑誌などに出てくるパイン材にしていました。 傷つき易さと素足では節が危ないのではないかということで、急遽変更。 堅いオークの節有りで、パテで穴処理をしてあるフローリングにしました。 色合いも風合いもとても良いフローリングの床となりました。 |
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← キッチンは白いタイル貼りにこだわられていました。 白は清潔感があり、綺麗ですね。 タイルを貼っただけでは冷たい感じがするので、側面はパイン材の羽目板にしています。 パイン材とタイルのコントラストが美しいです。 タイル目地は汚れの付き難いものを使用しています。 |
← シンクはホーローの二槽シンクです。大きな鍋などが洗えないという話も出ましたが、食器洗浄機をミレーの幅60pのものにして鍋ごと洗えるようにすることで問題解決。 洗い桶をカウンター上に置きたくないということから二槽シンクになっています。 |
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→ 前から使われていた食器棚です。 アンティークな雰囲気があり、装飾がほどこされていて、シンプルなキッチンとの相性がどうかという話も出ましたが、とてもよく馴染んでいます。 色調が同じで、濃淡の違いだけだったので、違和感を感じずに済んでいると思います。 |
→ 前から使われていたコーナー用の飾り棚です。 コーナー用ということもあり、とても馴染んだ雰囲気になっています。 |
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← 前から使われていたテーブルです。 床やその他の家具と同じ色なので、とても馴染んでいます。 素朴な手作り家具なので、雰囲気がとても良いです。 サイズが90×180pと大きめなので、いろいろな使い勝手を楽しめています。 |
← トイレの便器に並んでいる洗面台です。 白いタイル貼りにホーローの洗面器、アンティークな水栓をインターネットで購入。 窓からの光、照明器具など洗練されたコーディネイトでカントリーな家を表現しています。 |
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→ 野池さんの長年の夢だった薪ストーブです。階段とのコーナーに設けました。 薪の燃える火のゆらめきが、心を和ませてくれます。 輻射熱で暖められた室内は、ほんわかな陽だまりのようです。 火を眺めていると時間を忘れてしまいます。 |
→ こだわりのカーテンです。 三連の上げ下げ窓で、夏の通風用に網戸が付いてます。 手前にはロールスクリーンがあり、夜のカーテン代わりにしています。 出窓の下にはガスのFF暖房機が入っています。使わない時の目隠し用に羽目板のパネルも準備しています。 ディスプレイ、採光、通風、暖房機置場、収納と大活躍な出窓です。 |
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← 子供室からの覗き窓です。 羽目板の扉で、丁番、引っ掛け錠をインターネットで購入しています。 吹抜けに変化と楽しさを付け加えているかわいい窓です。 ちょっとしたところで、カントリーな家を感じさせます。 |
← リビングの吹き抜けには、丸柱とRの壁、アーチ、飾り棚がバランス良く配置されています。 象徴的な丸柱は直径が25pあります。 野池邸のシンボルであり、大黒柱です。 |
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→ リビングには家族室が併設されています。 リビングに物を置かない為に家族が好きな物を好きなだけ置ける場所を作りました。 パソコンからバック置場、子供の電子ピアノやおもちゃ箱、散らかり易い物を押し込めておく、物の居場所です。 ここにも野池さんこだわりのアーチ、お気に入りの照明器具があります。 |
→ 小さな出窓、屋根裏部屋のような斜めの天井のある寝室です。 オーダーカーテンを吊るし、雰囲気を醸し出しています。 壁と天井はクロスにしてコストを抑えることも忘れていません。 |
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← 壁面いっぱいの書棚です。 段差を付けることで、圧迫感を軽減しています。 家のどこかにいっぱいの物の居場所を作って上げられると散らからない家にすることが出来ます。 |
←勝手口にある飾り棚です。 壁の厚みだけで作っています。 照明器具はウッドセッションから購入。 スイッチプレートは上げ下げのスイッチをインターネットで購入。電気屋さんに取付をお願いしました。 この辺の細かな配慮がしっくりくるカントリーな家を表現しています。 野池さんのこだわりです。 |
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→ インターネットで購入した。ダイニングの照明器具です。 お気に入りのロウソク球のシャンデリアは、見つけるのに苦労されていました。 |
→ 階段にあるロウソク球のブラケットです。 ダイニングのシャンデリアとイメージが同じものを選びました。 白で統一されているので、とても良い感じです。 どこかに同じ雰囲気の仲間を作ってあげると全体の雰囲気が落ち着きます。 |
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← 家族室のお気に入りの照明器具です。 クリスタルがとても綺麗な照明器具です。 こちらもインターネットで探しました。 奥のガラススポットはウッドセッションのものです。ガラスという共通性を持たせることで、違和感をなくしています。 |
← ちょっと勿体ない気がしますが、収納の照明器具です。 こちらは野池さんの手作りです。 ビーズの組合せで出来ています。 キットをインターネットで購入されました。 雰囲気がとても良いのですが、もう使う場所がありませんでした。 |
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→ こだわりの屋根です。 洋瓦ですが、色合いや形状に、こだわりました。 薄く見えながらRの部分が感じられ、先端の瓦が厚くないタイプのものを選びました。 シンプルでシャープな洋瓦の屋根となりました。 出窓部分は寝室の窓になっています。 |
→ 外壁は大壁工法でジョリパットを吹きつけました。 凹凸があり、なんとも味わいのある壁となりました。 カントリーな家にふさわしい壁になりました。 |
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← ハンギングバスケットを取り付けました。 インターネットで購入です。 花の咲く季節には綺麗な花を咲かせてくれると思います。 敷地が狭いので、花の飾れる場所が欲しいとのご要望から取り付けました。 |
← アーチの部分が玄関です。 その右隣りは玄関の窓です。飾りの板戸を付けています。 鋳物のフラワーボックスも設けました。 野池さんこだわりの玄関ポーチです。 |
私達の設計に対するポリシーは「建主になりきって、建主らしい家を建てる」ことです。 野池さんを理解し、イメージを同じにできるまで打合せを繰り返しました。 野池さんの持たれている「カントリーな家」のイメージを、私達がなりかわって表現できるまで話し合わなければ、野池さんのイメージ通りの「カントリーな家」を建てることは出来なかったと思います。 私達とすれば、いつもの設計スタイルですが、生活の仕方や現在の住まいの不満、夢、希望などを聞きながら予算とにらめっこして、プランを検討していきました。 当然、「カントリーな家」をイメージしながらの作業となっています。 何度も打合せを重ね、書き直しながら使い勝手、将来の変化、必要な部屋の広さ、カントリーな雰囲気などについて話し合いをしました。 生活の見直しは、お住まいだったマンションがベースとなっています。 そこに新しい使い勝手、将来の変化、カントリーな家の要素を上乗せしていきました。 でも、平面的なプランだけでは、カントリーな家を感じられませんね。 そこで・・・。 |
プランだけでは「カントリーな家」を感じてもらえないので、コンピュータでパース(CG)を作成して、カントリーな雰囲気を確認して頂きました。 外観や内観のパース(CG)を見てもらいながら、プランがドンドン煮詰まって行きます。 「プランが決まる」ということは外壁や内壁の位置が決まるということです。 各壁の位置は、当然外観や内観に影響します。 パースでの確認は勘違いをなくす為に、必要な作業となります。 立体的なパースを見ながら、あーでもない、こーでもないと言いながら修正を加えて、できあがったプランが・・・。 |
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プランと大筋の内観、外観が決まると、詳細な打合せに入っていきます。 ドアはどうする? 丁番は? ガラスは? ドアノブは? 照明は? それぞれの色は? 手摺の形は? と次から次へと考えなければならないことが湧きでてきます。 野池さんの頑張りもあり、インターネットで数多くのアイテムが提案されました。 カントリーな家に似合うアイテム達です。 私達はバランスを見ながらコーディネイトとアドバイスをさせていただきました。 |
「カントリーな家」は、いろいろなアイテムが、それぞれの持ち味を出し合って、雰囲気を作ってくれています。 それぞれのアイテムのバランスを考えて配置していくことがとても大切です。 良い物を集めるだけでは、バランスの良い雰囲気はできません。 何をどこに置いて雰囲気を高めていくかが大切です。 今回の「カントリーな家」は、野池さんのこだわりとセンスから生まれた家といえます。 私達はそのお手伝いをさせて頂けたことが幸せです。 |
「素敵なカントリー冬号」に掲載されました。 |
98ページの「My Sweet Home」 全6ページ 野池真弓さん宅です。 プロのカメラマンは、当然ですがアングルや 光の使い方が上手ですね。私には撮れません。 私が撮れたらプロカメラマンになれる ということですが・・・。 |