Raining

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kv強化月間z

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雨は嫌いだ。
降りしきる水の音は理由も無く神経を苛立たせるし、頭が痛くなる。


昔、まだ俺の尻尾が生えていた頃、雨が絶え間なく降りしきる惑星に遠征に出た。
初めて見た空から舞い降りる水に俺は興奮して、濡れるのも構わず飛び回った。

雨の音のせいで敵が近付いてきた事に気付かなくて、俺達は背後から襲われた。
俺は身体が小さかったから寸での所で避けられたけど、
心配して付いてきた同族の下級戦士は濡れて重くなった長い髪を持て余していて、そのせいで反応が遅れた。

助ける間もなく雨と共に地面に落下していく身体。

俺はその場に居た敵全てを瞬時に焼き払うと、落ちて行った下級戦士を探した。
漆黒の髪を地面に弛ませ、腹に穴を開けて倒れていた。
後から後から流れる血が雨に洗われて流されていく。

水は全てを流す。
温もりも
匂いも
命も


「!!」


自分の息をのむ音に驚いて飛び起きた。
同時に腰に鈍く走った痛みとも倦怠感ともつかないモノのせいで自分が今置かれた状況に気付く。


「なんだベジータ・・・起きたんか?」


俺の右側で腰に申し訳程度にシーツを巻き付けていた男が寝ぼけたような声を上げた。
自分も似たようなカッコでいるに違いない。
だってさっきまでこの狭いベッドの上で貪るように身体を重ねていたのだから。


「大丈夫か?おめぇ途中で気ぃ失っちまったから・・・」


伸びてきた手を振り払い、ベッドにうつ伏せに倒れ込んだ。


「今日は雨だから外で修行出来ねーし、もうちっとゆっくりすっか?」


仰向けに寝転がり、頭の下に手を入れて目を閉じるカカロット。
規則正しく上下する、ぶ厚い胸板の上にそっと額を乗せる。


『ドクン・・・ドクン・・・』


伝わる鼓動。
降りしきる雨の音、
ほのかに香る汗のにおいと、事後のにおい。


滑らかに隆起した腹筋を辿り、下半身に手を伸ばすとそこは少しだけ芯を持ち始めていた。
根本の方からなぞるように指を滑らすと、頬の下で胸の筋肉がピクリと動いた。


「ンっ・・・どうした?足りねーのか?」


それには答えずに片手で包み込むようにそっと握り込む。
手の中で、鼓動と同じ速さで脈打つソレが愛おしい。


「カカ・・・」


「・・・いいぜ、おめぇの好きにしろ。」


普段は鈍感でなにを考えてるか分からないコイツがこの時だけは分かってくれる。
その心の繋がりが狂おしい。


無言のままカカロットの上に跨り、脚を開いた。
覆いかぶさりながら目を合わすと、微笑んで一度だけ頷かれる。


「クっ・・・んあ・・・」


俺の浅ましい孔は濡れた音を立ててカカロットを飲み込む。
少し苦しいけど、痛みは無い。
少しずつ、ゆっくり自分のタイミングで奥まで。
カカロットは眉間に微かに皺を寄せて俺を見ているが、決して自分から突き動く事はしない。


「あ・・・ふ・・・ぅ」


ほぼ根本まで飲み込み、俺が息を吐くとカカロットは俺の腰を両手で持ち、上半身を起こす様に持ち上げた。


「ヤっ・・・カカ、まだ・・・」


ぐぷり。
自分の重みで完全に根本まで入る。

「ふああぁっ!!」


背筋を駆け上がった快感は甘い嬌声となって口から零れ落ちる。


「ベジータ、動けるか?」


声を出したら全て零れてしまいそうで、俺は歯を食いしばって頷く。


「いい子だな、おめぇ。」


嬉しそうに腰回りを撫でる手。
その手に急かされる様に、腰を前後に揺する。


「ンっ・・・ア・・・」


俺の孔がぐちゅ・・・と濡れた音を立てる。
羞恥を感じるが、気持ち良さには変えられない。
嫌らしい身体。
自分で気持ち良くなる姿をカカロットに見られてる
それすらも、快感。


「ヒッ・・・っあああ!!!」


突然下から突き上げられ、叫んでしまった。


「ベジータ、コレがイイんだろ?手伝ってやるから。」


腰の動きに合わせて下からグイっと突かれる。
深い所を抉られる。
奥のイイ所に当たる度に自分の口から悲鳴のような声が上がる。


「あっ!・・・クッ・・・っあああ!!!」


張りつめた俺のから、カカロットの腹にドクリと零れ落ちる快楽の証。


「ベジータ、おめぇこの体勢だと直ぐイッちゃうよな。そんなにいいんか?」


返事をしないワケではない。出来ないのだ。
身体の力が抜け、カカロットに覆いかぶさるように倒れ・・・ない。


「次はオラが気持ち良くなる番な。」


ニヤリと笑うカカロットの手が俺の上半身を支えている。
そして、さっきとは比べ物にならない強さで突き上げられる。


「あ゛っ・・・ふ・・・っう、・・・んっ!!」


支えていた腕が上半身を滑り、胸の突起を引っ張られた。


「あー・・・すっげぇ気持ちいい。サイコーだぜ、ベジータ。」


熱と欲を纏ったその声が俺を狂わせる。


「ん!あ!・・・ッや!!」


部屋に響く濡れた音、音を立ててぶつかり合う尻と太腿。


「あ・・・ヤベぇ、出そう。」


律動が激しくなり、俺の身体が揺れる。
カカロットの腕に爪を立てる。
しっかり捕まっていないと、振り落とされてしまいそう。


「クッ・・・ベジータっ・・・」


腹の中で熱いものが弾け、俺も共に上り詰め、落ちて行く。
この瞬間は何度経験しても慣れない。
闘って、傷付いて、地面に落ちて行く時の感覚にも似ていて・・・
我に帰ったら本当は硬く冷たい地面に横たわっているのではないかと思って。


トン・・・


頬に触れたのは、温かく弾力のある肉の塊。
ほんのすこし汗ばんで、ベタベタとした感触。
その中で力強く脈打つ鼓動。
気付いたら雨は止んでいた。


「・・・ベジータ、大丈夫か?」


今は雨は・・・嫌いじゃない。
一人じゃないって事が分かるから。
身体の中と外から響く声に、俺は安心して目を閉じた。





JASMINE様 / 出藍の誉

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