その行為をなぞるように指の表面に唾液を滴らせ、横咥えにして丹念に舌を表面に這わせれば、自分の手を取られて同じように丹念に指をしゃぶられる。ざらつく舌が指先を、指の股を這いまわる、その感触に肌が泡立つ。
自分が吸いつき、満遍なく唾液をまぶした相手の指は、やがて自分の秘された奥に突き入れられる。
「……くっ……ひ、あ、あっ………っ!」
固い指が自分の中を荒らし回る、その感触に上がる高い声を止められない。乱暴な手つきで抜き差しされる指に合わせて、愉快そうな声が耳に届く。
「そんなにがっつくなよ」
「……あ、ぁ………」
「そんなに腹が減ってたのか?しょうがねえなぁ」
たっぷり食わせてやるからな、遠慮するな。そんな言葉を聞きながら、足を大きく割り広げられる。丹念に慣らされた奥に押し当てられる相手のものの熱と質量を感じ、天を振り仰いだ。
自分も、こいつも捕食者だ。食物連鎖の頂点に立つ者だ。果てる事を忘れて互いの体を喰らい合いながら生きていくのだ。この体が奴のものでいっぱいになって、溢れるほどに満たされてもなお、この行為が止む事は無い。
多くの生物は他者を捕食せずには生きられない。自分と、こいつを含めて、だ。