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スズメバチに刺されないために

刺されないための注意集団刺傷被害を防ぐには刺された時の対処法抗体検査ハチ刺傷歴と抗体検査結果

スズメバチやアシナガバチ,ミツバチなどの集団生活をするハチは,外敵から巣を防衛する手段として攻撃性が発達しています.そのため,直接,間接を問わず巣に刺激を加えると毒針を武器にして攻撃してきます.

スズメバチに刺されないための対処法は,(1) 巣の所在が明らかな場合,(2)巣が近くにありそうな場合,(3) 巣はないがハチが飛んでいる場合のそれぞれで異なります.


巣の所在が分かっている場合の対応

とにかく巣に近づかないことです.巣との間に十分な距離が保てれば共存も可能です.ただし,キイロスズメバチとオオスズメバチは,9~10月にかけて,巣の近くを集団で通行したりすると,攻撃してくることがあるので注意が必要です.

巣に直接触れたり,棒や石などで刺激を加えることはもちろん,枝を揺らしたり,近くで作業をしてハチを刺激しないようにします.一般におとなしいとされている種でも,巣に刺激を与えると激しく攻撃してきます.

巣を見つけたら早めに取り除くことが大切です.春先の女王バチによる単独営巣期には,危険性がほとんどないので駆除も容易です.


巣の所在はわからないが,近くにありそうな場合の対応

剪定などの作業をする時はハチを刺激しないように,長袖で白っぽい服装をしてください.また頭部は攻撃を受けやすいので帽子をかぶり,軍手などをはめて露出部分を少なくします.

作業にかかる前に作業場所の周辺をゆっくり歩いて点検し,ハチの出入りがないか確認してください.

オオスズメバチに限っては,餌場においても縄張り意識が強く働くため,樹液にやってきたハチを刺激すると,攻撃してくることがありますから注意して下さい.


巣が付近にない場合の対応

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スズメバチはアベマキ(クヌギ)やコナラ,ヤナギなどの樹液を舐めに集まってきます.また,生け垣によく利用されるベニカナメモチ(レッドロビン)にもスズメバチが集まります.その他,ヤブガラシやキヅタ,ホソバヒイラギナンテンなどの花にも,多数のスズメバチやアシナガバチが花の蜜を舐めに集まってきます。こうした場所では,ハチを直接握らない限り危険はありません.花の咲く時期が過ぎれば寄ってこなくなります.

ただし,樹液に集まるオオスズメバチだけは例外で,餌場に対する縄張り意識が強く働くため,近づきすぎると攻撃してくることがあります.カブトムシやクワガタ採りの際には,樹液に飛来したハチを刺激しないように注意してください.

室内や車内にハチが入ってきた場合は,窓を開けて出ていくのを待ちます.ハチは明るい方へ向かう性質があり,そっとしておけば自然に外へ出て行きます.たたいたり追いかけ回さない限り決して人を刺すことはありません.


 

 ”森林レクリエーションでのスズメバチ刺傷事故を防ぐために”というパンフレットが,独立行政法人 森林総合研究所から発行されています.   PDF版ダウンロード(10.15MB)