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単独性の狩りバチ |
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幼虫の餌として各種の昆虫やクモなどを狩るハチの仲間を狩りバチと呼んでいます.狩りバチにはスズメバチやアシナガバチのように集団生活をする仲間(社会性の狩りバチ)と,単独で巣作りをする仲間(単独性の狩りバチ)の2つのグループがあります. ドロバチ(ドロバチ科,約60種)やアナバチ(ミツバチ上科アナバチ類,約300種),クモバチ(クモバチ科,約130種)の仲間は,幼虫の餌に昆虫やクモなどを狩りますが,いずれも単独生活をしています. これらのハチは家の外壁や庭木などに泥でできた巣を作ったり,あるいは竹筒を巣に利用したり,地面に穴を掘って巣として利用します.毒針で刺して麻酔した獲物を巣に持ち帰り,育房内に閉じこめて,卵を生み付けてふたをします.卵からかえった幼虫は,用意された餌を食べて成長し,成虫になると穴を開けて外へ出てきます. ドロバチの仲間は,泥(粘土)を使って人家の壁や木の枝,竹筒などに巣を作ります.アナバチの仲間は,建物の外壁,建物の隙間,竹筒,草木の茎,土中などに,様々な材料を使って巣を作り,幼虫の餌に各種の昆虫やクモを狩ります.クモバチの仲間はクモを狩って幼虫の餌にしており,ほとんどが土中に巣を作りますが,ヒメベッコウの仲間は人家などに泥を使って壷型の巣を作ります. 人目につきやすい場所に巣ができたり,成虫が多数飛び回って相談が寄せられることがありますが,成虫や巣を刺激しても人を攻撃することはなく,手で握ったりしない限り決して刺される心配はありません.また,これらの狩りバチ以外にもツチバチの仲間が植裁や庭などを飛び回ることがあります.ツチバチの仲間は巣を作らず,メスが地中にもぐってコガネムシの仲間の幼虫に直接卵を産み付けます. |
オオフタオビドロバチ | 巣の材料に泥を集めるスズバチ | ミカドトックリバチ | 巣材の泥を集めるアメリカジガバチ |
竹筒に作られた巣から顔を覗かせるオオフタオビドロバチ | 木の枝に作られたスズバチの巣 | 葉の裏に作られたミカドトックリバチの巣 | 建物の外壁に作られたアメリカジガバチの巣 |
クダマキモドキを巣穴に運ぶキンモウアナバチ | クモを狩るキオビクモバチ | シャクガの幼虫を巣穴に運ぶサトジガバチ | オオモンツチバチ |
巣穴から砂を運び出すキンモウアナバチ | 巣穴を掘るキオビクモバチ | 巣穴を拡張中のサトジガバチ | 地中に潜り込むオオモンツチバチ |