メリーさんが通った学校 マサチューセッツ州サドベリー
『メリーさんの羊』は作者のはっきりしている唄で、アメリカ、ボストンのヘイル夫人が発表したものです。
しかし一方で、メリー E.ソーヤーがこの唄のモデルであるという「メリー実在説」を信じた人もいます。自動車王ヘンリー・フォードもその一人でした。
マサチューセッツ州スターリングの少女メリー E.ソーヤーは、病気の子羊をかわいがっていました。そしてある日、なついた子羊が学校までついて行ったという話が伝わっています。それは、1817年、メリーが11才のときのことでした。
このメリーさんが学んだレッドストーン小学校は1798年に建てられたものですが、「メリー実在説」を信じたフォードによって、1927年にスターリングからサドベリーに移築されました。
フォードは彼女がこの唄のモデルだということを200もの書類を集めて証明しようとしましたが、結局は作者のヘイル夫人によってこの説は否定されてしまいました。
しかし、今も多くの観光客がこの小学校を訪れており、メリーさんの晩年の写真なども見ることができます。
なお、フォードは若い頃エジソン電気会社に勤めていましたが、そのエジソンが蓄音機を発明して最初に吹き込んだのが、『メリーさんの羊』の唄でした。
メリーさんが学んだという、レッドストーン小学校の写真は、「アメリカでもっとも古くから営業している宿屋」として有名なウェイサイド・インのホームページに掲載されています。
「メリーさんの学校」は、名前どおりの赤い外観のかわいらしい小学校です。このホームページには、唄の由来が詳しく述べられており、その最新のリサーチ結果も掲載されています。