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One, two, three 

One, two, three,

I love coffee,

And Billy loves tea,

How good you be,

One, two, three,

I love coffee,

And Billy loves tea.

 

1、2、3

わたしは コーヒーがすき

ビリーは 紅茶がすき

あなたは なんてすてき

1、2、3

わたしは コーヒーがすき

ビリーは 紅茶がすき

 

【解説】

 The Annotated Mother Gooseの中でW.S.ベアリングールドは、この唄はもとは鬼決め唄だったのであろうと述べている。次の唄は、この唄から派生して歌われるようになった。

 

I like coffee,          コーヒーがすき      

I like tea.           紅茶がすき        

I like the boys,         おとこのこがすき     

And the boys like me.      おとこのこもわたしをすき 

 

 この唄は現在ではもっぱらなわとび唄として歌われているが、『お熱いのがお好き』では女の子たちがボールを順に投げながら、替え唄にして歌っていた。1、2、3...とボールを誰かが落とすまで数をかぞえていた。

【日本では】

似たような唄が日本にもある。次のどちらの唄も、なわにひっかかるまで数をかぞえていくものだ。子供から子供へと伝わってきた唄なのだろう。

 

 おじょうさん おはいんなさい 1、2、3、4、5、6、7...

 

 ゆうびんやさん おはいんなさい はがきが10まい おちてます

 ひろってあげましょ 1まい、2まい、3まい、4まい、5まい..

 

 


One, two, three, four, five, six, seven 

One, two, three, four, five, six, seven,

All good children go to heaven,

Some fly east,

Some fly west,

Some fly over the cuckoo's nest.

 

1、2、3、4、5、6、7

よい子はみんな天国へ

東へとんでいく子

西へとんでいく子

カッコーの巣をこえてとんでいく子

 

【解説】

 アメリカの鬼決め唄。唄の最後に当たった人が鬼となる。

『カッコーの巣の上で』

         One flew Over the Cuckoo's Nest (1975.US)

では、タイトルにこの唄の最終行が用いられている。

 刑務所での強制労働を嫌って精神病院にやってきたマクマーフィー。彼は看護婦長による厳格な管理体制に、ことごとく反発をする。その結果、電気ショックで植物人間のようにされてしまい、最後には死んでしまうのであった。

 カッコーが他の小鳥の巣に産卵をするところから、'cuckoo in the nest'には「平和を乱す邪魔者」という意味があるが、マクマーフィーは、精神病院の管理体制を乱す邪魔者として植物人間にされ、最後には「カッコーの巣を越えて」天国へ行く。

「カッコー」はマクマーフィーを、「巣」は精神病院を象徴しているのだろう。

この映画の邦題は『カッコーの巣の上で』となっているが、『カッコーの巣を越えて』のほうが訳としては正しい。

 

Oranges and lemons 

Oranges and lemons,

Say the bells of St. Clement's.

 

You owe me five farthings,

Say the bells of St. Martin's.

 

When will you pay me?

Say the bells of Old Bailey.

 

When I grow rich,

Say the bells of Shoreditch.

 

When will that be?

Say the bells of Stepney.

 

I'm sure I don't know,

Says the great bell at Bow.

 

Here comes a candle to light you to bed,

Here comes a chopper to chop off your head.

 

オレンジとレモン

聖クレメントの鐘がいう

 

5ファージング かえしてよ

聖マーティンの鐘がいう

 

いつ かえしてくれる

オールド・ベイリーの鐘がいう

 

おかねもちになったらね

ショアディッチの鐘がいう

 

それはいつのこと

ステプニーの鐘がいう

 

わかんないよ

ボウの鐘がいう

 

ベッドへつれていくロウソクがきたぞ

おまえの首を切りに首切り人がきたぞ

 

【語句】

farthing 「ファージング」。イギリスの小青銅貨。4分の1ペニー。1961年に廃止された。 

【解説】

 「ロンドン橋」と同じような遊び唄をする。二人が両手を合わせてアーチを作り、他の子供たちはその下をくぐる。最後の'chop off your head'のところでアーチをおろし子供をつかまえる。その後、オレンジ組とレモン組にわかれ、綱引きをして勝敗を決める、といった遊び方をする。

ロンドン橋の近くにある聖St.Clement Danes教会では、毎年3月31日に「オレンジとレモン祭」が催されている。昔、地中海方面から輸入したオレンジやレモンを、この近くの埠頭で荷おろししたという。

この唄についてもっと詳しく知りたい人に・・・

sknys-synks

sknysさんのブログ。「オレンジとレモン」 について詳しく考察されています。ブリティッシュ・ポップのXTCの《Oranges & Lemons》(Virgin 1989)情報などもあります。