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砂田喜昭 2018年12月22日更新  
2017年度の市政運営
何を評価し、どこを改めるか

 12月議会初日の7日、昨年度(2017年度)1年間の市政運営を評価し、新年度(19年度)にどう生かすかを議論した決算特別委員会の報告がされ、討議しました。

評価できること


 砂田市議は、就任以来一貫して主張してきた下水道事業の見直しや子育て支援が充実してきたことは評価でき、今後に生かすべきだと述べました。

(1)下水道計画見直しで
   整備費用を半減


散居村では
 合併処理浄化槽も導入


 下水道計画を見直し、散居村では合併処理浄化槽を取り入れ、概ね10年でほぼ市内全域の水洗化を実現する方向を打ちだしたことです。これにより未整備地区を整備するのに206億円と見込んでいた整備費用を、98億円へ半分以下に抑えることができる見込みとなりました。

 加えて、合併処理浄化槽についてきちんと保守点検、法定検査、清掃を行えば、その維持管理費用を下水道使用料金並みに抑制する補助制度もつくりました。

 砂田市議が一貫して是正を求めてきた課題が、解決への第一歩を踏み出しました。

(2)子育て支援を充実
   全県へ普及


 市民からの要望を取り上げ、子育て支援に取り組んだ小矢部市の実践の多くが、全県へ普及しました。さらに、子どものインフルエンザ予防接種はまだ一部ですし、多人数学級支援講師は小矢部市だけという先進的取り組みも多くあります。

小矢部市の先進的取り組み

@就学援助の入学準備金を
  入学前に支給


 就学援助の入学準備金を入学前に支給することになりました。全国でもいち早い取り組みで、県内では小矢部市が率先して行い、全県に広げる先進的取り組みでした。

A子どものインフルエンザ
       予防接種助成
B子ども医療費窓口無料が
       呉西6市でも
C多人数学級支援講師を
   小学3年生まで拡充
D全小中学校に専任の
   図書館司書職員 


子どもの図書貸出冊数、大幅増


 小矢部市では2011年度からすべての小中学校に専任の図書館司書職員を配置してきましたが、子どもたちへの図書貸出冊数が小学校では一人あたり年間92冊であり、3年前の55冊に比べて1・7倍に増えており、大きな効果が確認できました。

改善すべき4つの問題

 
(1)国民健康保険税の
  引き下げを


 国民健康保険税について「高くてたいへんだ」と悲鳴が上がっているのに、一般会計からの法定外繰入を増やすという引き下げの努力をしていません。

 同じ年収4百万円の4人家族の家庭で、協会けんぽに比べても国保税は1・85倍です。国保では子ども一人生まれると29400円高くなります。子どもが増えれば増えるほど国保税が高くなるのでは子育て支援にも反します。

 
武器購入より
  社会保障の充実を


 国民健康保険は憲法25条が定める「健康で文化的な最低限度の生活」を国民に保障する社会保障制度であり、国はもっと税金を投入して国保制度を支えるべきです。アメリカのトランプ大統領に言われてF35Bステルス戦闘機100機を1兆円で購入するなどとんでもないことです。外国を侵略するための武器購入をやめて、社会保障の充実に税金を使うべきです。全国知事会も1兆円の国費投入を求めています。一般会計から繰入を増やしてでも国保税を引き下げること、せめて子どもの均等割を廃止するべきです。これを小矢部市が率先して実行し、全国、全県に広げるべきです。

 
(2)マイナンバーで
   情報漏洩の危険


 市町村民税などの「特別徴収税額の決定通知書」に、従業員のマイナンバーを記入して郵送しました。情報漏洩の危険を高める恐れがあると、砂田市議は警告しました。漏洩が2017年度には全国で374件も発生し、前年度の165件から倍以上に増えました。このため今年度は取りやめとなりましたが、小矢部市は率先してやめるべきでした。

(3)市借金残高が増え続ける

 市の借金残高が毎年増加し、実質単年度収支が近年赤字続きで、2017年度は2億5600万円に膨れ上がりました。市の将来負担比率、これは市のあらゆる借金・負債から貯金を差し引いた額が、市の年収の何倍にあたるかを見る指標ですが、小矢部市は165・2%にもなりました。隣の市では40億円の財源不足を口実に、いきなり市民サービスを削減しましたが、その市の将来負担比率180・3%です。それと大変わりしないところまで膨れ上がってきています。全国平均は45・8%、砺波市では48・5%で、いずれも年収の半分程度という水準です。小矢部市の将来負担比率がいかに高いかを示しています。

 
公共施設の
  長寿命化こそ必要


 市の借金は国の赤字国債とは違って、すべてハコモノ建設によってつくられたものです。以前の財政運営では、毎年借金残高を少しずつ減らしてきましたが、今日、そこから後退を始めていませんか。このような姿勢は正すべきであります。

 公共施設の統廃合、集約が言われますが、そういう方向ではなく、長寿命化こそ取り組むべきであります。

 
(4)年齢で差別する
   後期高齢者医療事業


 後期高齢者医療事業は、年齢で高齢者を差別するもので許されません。

砂田市議
決算に反対討論


 砂田市議は以上の理由を述べて、一般会計と、国保や後期高齢者医療の各特別会計決算の認定について反対しました。

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