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砂田喜昭 2018年8月7日更新  
循環型社会をめざして
6月議会 砂田市議の一般質問(3)

1 荒廃竹林の対策

 
付加価値の高い竹の
  活用方法の普及を


 
砂田市議 市が2013年3月に作成したバイオマス活用計画では、林産資源のひとつ、竹材の活用について、竹材約1900トンが、全く利用されず(利用率0%)放置されているとし、10年後には8%(約150トン)利用を目標に掲げている。しかし現状では伐採した竹を現地に置いて腐食すれば肥料となるという扱いをしている。

 もっと付加価値の高い活用方法を探るべきではないか。竹を中越パルプ工業のチップ工場へ持ち込んで紙にする方法や、2015年6月議会でも紹介した発酵竹粉にして、土壌改良剤として使う方法があり、これらの普及をすることで地域循環型経済をまわすことができるのではないか。

 竹は木に比べて再生が速く、数年サイクルで利用できる。竹粉を乳酸菌醗酵させれば、竹の持っている特性をあまねく有効利用できる最良の利用法の一つにならないか。水田で、荒起こし段階で10a当り50sまけば、米がおいしくなり、畠ならイチゴやスイカが甘く大きくなるし、畑の表層にマルチするだけで、除草効果もあるようだ。牛の飼料としても竹の乳酸菌により胃腸を丈夫にする働きがあり、有効とのことだ。活用方法の普及を進めていただきたい。

 
産業建設部長 チップ化、パウダー化が考えられるが、費用面から活用がすすまないという現実がある。竹材の伐採現場からの運搬や製造を含めた技術開発に対する情報収集をして今後の活用を検討していきたい。

2 食品残さの堆肥化

 2013年に制定したバイオマス活用計画では、家庭系生ごみが1369トン、事業系生ごみが1351トンあるが、家庭系生ごみでは80トン、わずか7%しか利用されておらず、事業系生ごみでは47トン、3%しか利用されていない。

 これまで小矢部市としても、稲葉山牧野の牛糞と混ぜて堆肥の増量を図る実験や、県西部の事業者との協力で事業系生ごみの処理を試みたが、なかなか採算が取れないということだった。

 これらの取り組みの検証を進め、「うまくいかなかった」で終わらせず、いろんな研究機関とも相談して、どこを改善すべきか、課題を見つけて対策をとり、食品残さの堆肥化を進めていただきたい。

 
産業建設部長 食品残さだけの生ごみを分別収集し、さらに有害物質を取り除くことが必要となる。分別や選別に多大な費用が必要とされるので、事業化を困難にしている。新しい技術開発や取り組みに注視して、課題を意識しながらすすめていきたい。

3 再生可能エネルギー活用基本条例の制定を

 
砂田市議 市がこのたび制定した地球温暖化防止の実行計画は、その大半を電力会社の努力に負うことを前提としており、たいへん不十分だといわねばならない。そこで、昨年3月議会で求めた再生可能エネルギー活用基本条例の制定をぜひ求めたい。

 桜井市長は「この基本条例については、情報収集を行い、条例制定の是非を含めて総合的に検討したい。」「再生可能エネルギーを活用したまちづくりはしなければならない。市の役割、責務をしっかり明確にしてすすめていきたい。」と述べていた。

 市はこれまでも公共施設のボイラー更新時にペレットボイラーの導入を検討すると答えながら、実際には何ら取り組んでいない。湖南市のような地域自然エネルギー基本条例を制定し、この基本姿勢を明確にする必要があるのではないか。

 これを推進することが、地域経済の活性化、地域循環型経済の実現になり、新しい産業、新しい雇用を生みだすことができる。

 条例を作ることで市の責任も明確になり、市のどの部署が担当するかもはっきりする。「条例制定の是非を含めて検討する」と言わずに、「ぜひやっていきたい」と決意を表明できないか。

住民団体が売電収益で住みよい地域づくりに貢献 桜井市長

 桜井市長
 これまで先進事例について調査してきた。再生可能エネルギーを活用し、住民団体が自然資源を使って発電して、その売電収益を住みやすい地域づくりのためにあてていた。売電収益を地域がかかえる課題に使うことで、市民が主体の住みよい地域づくりの事業が自治体の協働事業に認定されていた。住民団体が他の公共的団体や企業と協力して発電事業や再投資、資金貸付を行う事業も同様に支援され、エネルギーの自立性、持続可能性の向上並びに地域でのエネルギー利用に伴う温室効果ガスの排出削減に貢献し、持続可能な地域づくりに取り組まれている。

条例制定には市民や関係団体の協力システムの構築が必要

 条例制定には市のみならず市民や事業者、学校や教育機関などとの連携や、持続可能な地域づくりを推進するためにも市民や関係団体の協力の下で新たなシステムの構築についての検証が必要である。現段階ではこれらの環境が醸成されている状況にはなく、ひきつづき条例の制定の是非について今後もさらなる調査研究を進めさせていただきたい。いずれにしても地域住民を巻き込んでいく必要性があるので、そういったところをしっかりと調査研究していきたい。

市が各団体に呼びかけを
      砂田市議


砂田市議
 市民を巻き込んでいくことは必要だが、そういった呼びかけを市民や各団体に行うことを求めたい。

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