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砂田喜昭 2018年4月1日更新  
国保税引き下げへ、
社会保障制度として公費で支援を

3月議会 砂田市議の一般質問

国のペナルティー廃止で100万円助かる

 
砂田市議 これまで国は、「医療費を無料にしたら必要以上に医者にかかるようになる」との理屈から、医療費無料制度を実施している自治体にペナルティーをかけ、国の交付金を削減していた。こんど国は、未就学児対象の医療費無料制度に対するペナルティーを廃止する。その影響額はいくらか。

 
民生部長 本市の療養給付費の影響額については、過去の実績から平成28年度分が90万8千円、平成29年度分が101万1千円と見込んでいる。

砂田市議「子どもの均等割廃止を」

 
砂田市議 これをも活用して、もちろんそれだけでは足りないだろうから一般会計からの法定外繰入(市の財政支援)も増やして、国保税の子どもの均等割を廃止することを求めたい。

ペナルティー廃止分の活用 県内統一に向けた場で協議したい 
    
民生部長

 
民生部長 平成30年度から国保制度の県域化により富山県が統一的な方針として定めた国民健康保険運営方針によると、保険税に関する事項では現状の把握とともに今後の保険税の水準の統一に向けた取り組みを検討していくこととしている。

 このような状況の中で子どもの均等割を廃止することは、本市独自の算定基準となり、統一化の妨げになることが危惧される。そのことからも現段階で対応することはたいへん困難である。

 今後は国保税の統一化に向けた富山県や他市町村との協議の場において、今回の減額相当分(ペナルティー廃止分)の活用等について統一的に取り組めるように話し合いたい。

社会保険では扶養家族が何人いても保険料は変わらない

国保では子ども一人に
29400円の税負担

 砂田市議
 いまの答弁には二つ問題がある。一つは社会保険では、子どもの扶養家族が何人いても保険料は変わらない。国保だけ子どもの数だけ均等割(1人2万9400円)という国保税の負担がかかるのは、同じ社会保障制度として矛盾していないか。この解決にもなる。

 もう一つは、国保の運営を都道府県化することになるが、国保税をいくらにするかは市町村の権限に属することで、国も国会で認めている。

国保の構造変化 
  無職が44%に
 所得が半減したのに国保税が1・4倍に


  
砂田市議 昨年(2017年)3月議会予算特別委員会で私は国保の構造が大きく変化していることを指摘し、国保税の引き下げを求めた。国民健康保険の加入者の職業や所得が大 きく変化し、無職が44%も占めている。2014年には、91年比で所得が半分(52・2%)に激減したのに、国保税は1・43倍になっている。これでは「健康で文化的な最低限度の生活」を国民に保障した社会保障としての役割が発揮されているとはいえない。

国保税の市民アンケート
「高すぎるから引き下げて」が59%


 日本共産党がいま行っているアンケートによると、国保税が高すぎる、引き下げて欲しいが59%、仕方がないが31%、その他が10%だった(3月26日現在)。市民の国保税に対する負担感がたいへん強いことを示している。

 社会保障制度としての役割を発揮し
「市は子どもの均等割を廃止して、富山県をリードせよ」


 社会保障制度としての役割を発揮するには、国や地方自治体の公費による支援が欠かせない。国に対してひきつづき国保への財政支援を求めるとともに、小矢部市としてはせめて子どもの均等割を無料にすることで市民の負担を軽くしてもらいたい。小矢部市が富山県を引っ張って、県全体でそれを実現するくらいの気概を持って取り組んでもらえないか。

先進事例

 埼玉県ふじみ野市、富士見市で
  子どもの均等割免除へ


  全国的な動きを見ると、埼玉県ふじみ野市では第3子から均等割を全額免除するし、富士見市でも実施するそうだ。

 
全国知事会も
 子ども均等割軽減を要請


 全国知事会も子育て支援の観点から子ども均等割軽減を要請している(2015年1月8日、「持続可能な国民健康保健制度構築に向けた緊急要請」)。

 部長からいまほど、「県内で協議していきた」いとの答弁だったから、こういう全国の事例も研究して、一般会計の繰入によって、ぜひ国保税の子どもの均等割廃止を実現していただきたい。

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