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砂田喜昭 2017年12月11日更新  
行政視察報告
公共施設の維持管理、活用の経験を学ぶ

 市議会公共施設再編特別委員会の行政視察が11月20日に千葉県我孫子市、21日に茨城県かすみがうら市で行われ、砂田市議がその一員として参加しました。


  我孫子市
公共施設管理を
 民間不動産業者に一括発注


 我孫子市では公共施設の管理を民間事業者にまとめて委託していました。小中学校や福祉センター、保育園、図書館、駅自由通路など73施設の消防点検、自動ドア、空調や浄化槽、エレベーターなどの点検業務を大成有楽不動産に一括発注しています。トラブルにも24時間受付迅速に対応し、月1回の巡回サービス、施設の中短期修繕計画書の提出や、インターネットを活用して市の各課の担当者は施設管理の情報を確認できます。
大成有楽不動産はこれらの業務を46社に再委託をし、そのうち市内業者は17社です。感心したのは、
公契約条例を作っていて、再委託先の労賃を引き下げないよう、市が監視指導できるようにしていることでした。

 我孫子市では手賀沼のウナギが有名でしたが、東京電力の
福島原発事故で放射能汚染され、出荷できない状態が続いていました。遠く離れた千葉県でもこんな被害が続いているとは、原発事故の広域的な深刻な影響を改めて思い知らされました。

 かすみがうら市
小中学校統廃合後の活用に
  住民の意向


 茨城県かすみがうら市では小中学校統廃合後の廃校施設を活用する事業者提案を募集していました。銀行の協力を得て廃校施設見学会を開催し、企業など16社が参加したが、実際にはあまり応募してもらえず、3法人が優先交渉権を得るにとどまりました。多くの事業者が応募を見送った理由は、廃校の規模が大きく1事業者では使用しきれない、集客を期待できない立地状況などでした。

 市では廃校後の施設活用策について、まちづくりや市民生活の視点で検討をするため、地域懇談会を繰り返し開いて住民の意向を把握し、活用策に生かしていました。すべて民間売却ではなく、旧小学校の一つは健康増進や地域コミュニティなど多目的な公共施設に再整備すること、施設見学会でもニーズが低かったある小学校は歴史的資料、文書等の収蔵庫として活用を検討しています。公募にあたっては学校体育館については地域の屋内運動場として活用できるよう条件を付けています。

 二つの町が合併してできた市で、小中学校の耐震改修ができていない学校も多く、統廃合の計画を平成25年から検討してきました。一つの中学校区では、住民の反対で統廃合計画を見直しました。新しく統合する小中学校も新設ではなく、既存小中学校の活用で対応しています。

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