|
民文委 石動小学校を視察
スクールカウンセラーの増員、スタディメイトの勤務時間の延長を
民生文教常任委員会は11月6日、石動小学校の低学年の教室と特別支援学級などの視察をしました。
クラスに先生が2,3人
あるクラスでは担任の他に、子どもに付き添うようにしている補助の先生が2人、3人と見えました。机にうつ伏せになって眠そうにしている子や、教室を歩き回る子も居て、なかなか大変そうです。
全教職員による情報の共有と支援体制の充実
石動小学校では今年度、特別な支援を必要とする子どもの実態を的確に把握し、全教職員による校内支援体制づくりを充実させることを目標にしているとの説明がありました。
小矢部市は臨時職員を多数配置して、各学校の教育支援を拡充してきました。石動小学校にはスタディメイト6名(元教員などが支援の必要な教室に入り、子どもに援助する。1日6時間で週3日勤務)、多人数学級支援講師4名(31人以上クラスに1名配置、2年生2クラス、3年生2クラス。毎日朝から5時限まで、年間同じクラスを担当)、親と子の相談員1名(主に昼の時間)が活動しています。また県が配置しているスクールカウンセラー(臨床心理士の資格を持つ専門家)が毎週木曜日午前中に来校し相談に応じています。このほか、スクールソーシャルワーカー(問題解決を児童生徒、あるいは保護者、学校関係者との協働によって図る。児童生徒の可能性を引き出し、自らの力によって解決できるような条件作りに参加する)にも、市の教育センターや子ども課から来てもらっています。
子どもに対する全教職員による情報の共有や支援体制については、スタディメイトは毎日日誌を付け、親と子の相談員は毎日記録を付けているし、多人数学級支援講師は毎日担任との連絡を取り合っているとのことでした。これらの情報を毎日記入し、さらに全教職員で膨大な記録に目を通して対応を検討することは、なかなか大変なことでしょう。教育委員会はそのために公務支援システムをつくる準備をしていると説明していました。
小矢部市の人的支援に感謝と、校長
校長先生は「小矢部市からは人の配置でたいへん手厚く支援してもらっており、ありがたい」との言葉がありました。砂田委員は「小矢部市の人的支援体制は県内でも極めて充実しているが、この際、もっと支援して欲しい課題があれば、聞かせて欲しい」と発言しました。これを受けて、@スクールカウンセラーの人員を増やして、もっと相談に乗る体制を充実して欲しいこと、Aスタディメイトの勤務時間の延長を望むことなどが要望として出されました。
石動放課後児童クラブが狭い
視察が終わった頃、全校児童がいっせいに下校しました。校舎の敷地内にある石動放課後児童クラブにぞろぞろと児童が入っていく様子が見られました。定員60名ですが、建物が狭いとの声が寄せられています。
民生文教常任委員会ではこの問題が取り上げられ、子ども課長は、部屋の中の大きな机の移動や荷物を物置に収めるなど、スペース確保に努力するとともに、いま入所希望を把握しているところであり、そのニーズによっては空き教室の活用もふくめ検討しなければならないと答えました。
教師は「死ぬほど仕事をしても追っつかない」
5千億円で30人学級の実現可能
根本的な解決のためには早く30人以下学級を実現することです。
担任が30人以上の子どもの学力、日常のしつけ(給食指導も含めて)、家庭学習や評価の毎日の対応(朝から30以上の連絡帳、宿題の山、加えて朝の交通指導)や保護者対応、校内の校務分掌事務などに追われ、死ぬほど仕事をしているのに追っつかない現状があるといいます。
また、希望をもって教師になったのに、一年を待たずに疲れ切って退職していく新採者が毎年後を絶たない現実を正していかなければなりません。子どもと向き合い学級運営をベテラン教師の助けを受けながら力をつけていかなければならない新採用教師に国が押し付ける「新採研修」は、それぞれの個性を押し殺してしまう危険があります。
教師が子どもと共に生き生きと楽しく活動できる環境を作ることこそが求められます。
小矢部市は県内でも教育に先進的な取り組みをしています。そこにとどまるだけでなく、30人以下学級や子供の抱える様々な困難に向き合えるように国や県に働きかけることが切に望まれます。
30人学級の実現には全国的には5000億円あればできます。児童数の減少を口実に学校の統廃合を進めるのではなく、今こそ少人数学級に取り組むべきです。
軍事費削減で
予算確保できる
30人学級は、軍拡予算の削減、米軍に対する「思いやり予算」3985億円の撤廃で十分に可能です。2018年度概算要求では墜落事故が多発しているMV22オスプレイ4機に457億円、外国のレーダー網をかいくぐって侵略するためのF35ステルス戦闘機6機に881億円も計上しています。これらをやめるだけで30人学級はできるのです。みんなで声を上げていきましょう。
|
|
|