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砂田喜昭 2017年10月26日更新  
安倍政権のもと
道路整備予算、3大都市圏に集中
道路特定財源意見書 第2項
   「地方との格差拡大になる」と反対討論  砂田市議

 「安倍政権のもとで、道路整備に関して都市と地方の格差が拡大させられているのではないか」、こんな疑問を生じさせる議論が9月小矢部市議会でありました。
 自民党系議員から「道路整備予算の総額確保と道路財特法による補助率のかさ上げ措置の継続に関する意見書」が9月議会に提案がありました。
 これに対して、砂田市議が補助率かさ上げの対象となるのは主に三大都市圏での高速道路網の整備などのためであり、地方へ回る国の補助金が減らされる仕組みとなっているとして、反対討論をしましたので、紹介します。


 私は議員提出議案「道路整備予算の総額確保と道路財特法による補助率のかさ上げ措置の継続に関する意見書」のうちの第2項目「道路財特法による補助率等のかさ上げ措置については、平成30年度以降も継続すること」には同意できません。

道路整備予算

 
1兆3千億円のうち
 3分の2が三大都市圏へ


 補助率のかさ上げの延長を求める対象となるのは、主に三大都市圏での高速道路網の整備や高規格幹線道路のために道路事業費の大半を確保するためのものです。
 安倍政権の政策によって都市と地方の格差をいっそう拡大させようというものです。

 
東京で、1メートルに
   1億円の道路など


 
大都市圏道路予算
  前年比775億円増


 このことは国の予算をみればあきらかです。国の2017年度当初予算で道路整備事業費は総額1兆3412億円ですが、東京都で1メートル1億円も掛けるような三大都市圏環状道路などに2529億円で、前年比154億円増です。これに、その他高規格幹線道路等もあわせると8691億円もつぎ込む、実に道路整備事業費の3分の2も大都市圏につぎ込んでいるのです。前年比で775億円も増やされています。

小矢部市では

補助金削減で
  道路整備に遅れ


 その結果小矢部市ではどのような影響を受けたのか。社会資本整備交付金(道路橋梁費補助金)が当初予算に比べて65%とか70%しか来なくて、道路整備が予定通りできなかったことは、今年3月議会で、2016年度補正予算第5号の審議でも重大な問題となっていました。どうしてそうなったのか。2016年3月議会の全員協議会で産業建設部長が、「もしかしたら東京オリンピックが影響しているのかな」と発言されていましたが、国が都市部での高規格道路へ財源を集中させた結果、地方での道路整備に遅れを来したという現実に直面したわけです。

小矢部市の道路整備補助金
 1億3千万円の減額


 小矢部市の2016年度当初予算では、道路関係で見込んでいた国から小矢部市への補助金、社会資本整備交付金は3億1420万円でした。これが2016年度3月補正予算で1億3331万円も減額となりました(表参照)。
 市道の若干の補助率が維持されたとしても約3千万円がふえるに過ぎません。国が三大都市圏へ財源を集中したため、差し引き一億円も小矢部市への道路関係の国庫補助金、社会資本整備交付金が減少したのです。このような都市と地方の格差を拡大させる仕組みを求める意見書の第2項には到底賛同できません。


 2014年は第三次安倍内閣がスタートした年です。この年から毎年、道路橋梁費補助金が4割から5割も削減され続けています。三大都市圏へ道路予算を集中したあおりを受けた格好です。





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