バナー2017年9月17日号本文へジャンプ
砂田喜昭 2017年9月27日更新  
憲法を語るつどい
「憲法と日本の安全保障」を考える

 「けんぽう小矢部」発刊10周年記念として、憲法を守る小矢部の会は9月9日、石動コミニュティセンターで青島明生弁護士を講師に迎え、憲法を語るつどい「憲法と日本の安全保障」を開きました(写真)。


安倍「加憲」の危険
米軍と一体化した自衛隊が海外で戦争


 青島弁護士は憲法9条について、第1項戦争放棄「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇または武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」は国連憲章にも、韓国の憲法にも書かれているが、第2項戦力の不保持「陸海空その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」は日本だけだと、その特徴を紹介しました。

 安倍首相が5月3日に「憲法9条1,2項を残して自衛隊を憲法に書き込む」との修正提案をしたことについて、単に災害救助に奮闘する自衛隊を合憲としようなどというものでは全くない。世界で8番目の戦力である自衛隊の合憲化をもくろんだもので、戦争法=安保法制のもとで「米軍と一体化した自衛隊」の「海外での活動」を合憲化しようとするものだと批判しました。つまり「加憲」によって第2項を否定しようとするものです。

 第2項があるから日本の自衛隊は戦後これまで海外での戦争に参加しなかったが、第2項をもたない韓国はベトナム戦争やイラク戦争で戦闘行為に参加していたとして、安倍「加憲」の危険性を強調しました。

北朝鮮ミサイルと安倍「官邸」対応の異常

 青島弁護士は、国連安全保障理事会が繰り返し禁止を求めていた北朝鮮の核実験や弾道ミサイル発射をきびしく批判するとともに、安倍官邸の対応とマスコミ報道の異常性もスライドを使って指摘しました。ミサイル発射を事前にわかっていた安倍首相は、前日から首相公邸に宿泊(いつもは私邸)しながら国民には情報を隠し、早朝からJアラート、東北地方などで電車を止めて(しかし首都圏は除く)、危機感をあおり、日本防衛にほとんど効果のないミサイル防衛(スライド1)に巨額の税金を投入しようとしている。

 マスコミも批判意識のない垂れ流し報道に明け暮れた。北朝鮮ミサイルが日本の領土・領海・領空をはるかに超えて飛行した(国際法上日本の領空侵犯をしていない)とのスライド(スライド2)を使っての説明に参加者は釘付けとなりました。

 会場いっぱいの参加者からは「わかりやすい話だった」「ネットで北朝鮮などの情報を見ていたが、青島先生の話を聞いてより深くわかった」「マスコミの垂れ流し報道にどう対処すればよいか」等の感想が寄せられました。

 トップへ戻る
砂田喜昭(Yoshiaki Sunata)のホームページへ戻る