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ヒロシマ・ナガサキ「原爆と人間」展
「はあー、 おぞましい 人間のすること?」
小矢部平和委員会が開く
小矢部平和委員会は1月26日から29日に、アートハウスおやべでヒロシマ・ナガサキ「原爆と人間」展を開きました。この間たくさんの人が展示場を訪れました。
「ああー たえられない。かわいそうで」
こう声を発せられた方は、とても全部は正視できなかったと、大きなため息をつきました。
「はあー、 おぞましい 人間のすること?」展示を見た子ども連れの若いお母さんは、思わずこう声を上げました。
アートハウスおやべの静かなミュージックの流れる展示場、訪れた人たちは、立ち止まり1枚1枚のパネルをくいいるように見つめていました。
「焼き場の少年」に
見入る女性たち
「焼き場の少年」(写真)の前では、死んだ2歳くらいの兄弟を背負い荼毘に付される人々をじっと目をそらずに見つめていた少年が、兄弟が焼かれるときも目をそらさなかったという姿に、多くの人がしばらく立ち止まって動きませんでした。何が起こったのか理解できず放心した様子で空を見上げ、子どもに乳を含ませる母親の姿に、女性たちは自分の子どもを重ねるのか、じっと立っていました。
子どもらもジーと見入る
幼児を連れ夫婦交代で見ていた若いお父さんは、ちょっとぐずってきた子どもに「ママ見入っているよ」と世話をしていました。
『「はだしのゲン」の漫画を読んでフーと思ったけど、この写真はせまってくるね』と感想を漏らす人もいました。
お母さんと一緒に小学校低学年の女の子もジーと見入っていました。「これ何と書いてあるの」とお母さんに時々質問しながら。 友達連れで遊びに来て寄ったと思われる小学生は、黒焦げになって子どもが道に倒れている姿に「お地蔵さん?」、市電の線路で倒れている人を見て「あれ死んでいる」、ボロボロに破けた服を身に着けている被爆者の姿に「なんで服破れているの」、水の中で黒焦げになった人に「なんでこんなところに入っているの」とそれぞれの不思議な気持ちを語っていました。
3、40分かけてじっくりと見ていた女性たち三人。「核兵器とかテロとか、人は殺し合いをする。何ででしょうか。」「何遍見ても涙が出るね。」「(原爆などをつくった)科学者はそれを使いたくなるのかね。それをさせる政府も問題だよね。」
たくさんの人が訪れましたが、それぞれの見方で原爆の悲惨さに心穏やかではおられない様子でした。
世界中の政府に核兵器反対を示すために
「ヒロシマ・ナガサキの被ばく者が
訴える核廃絶署名」を
昨年12月国連総会で核兵器禁止条約締結交渉を開始する決議が161カ国中113か国の圧倒的多数の賛成で採択されました。世界の圧倒的な世論に押され核保有五大国のうち、中国は棄権、核を保有するインド・パキスタンも棄権しました。ところが、被爆国日本政府が核保有国とともに反対しました。
いよいよこの3月、国連で禁止条約の交渉開始が議論されます。国連加盟国の多数が賛成し条約が締結されれば、核兵器は人類史上初めて「違法化」されます。これにより核保有国は法的拘束を受けなくても、政治的・道義的拘束を受けます。
核兵器を禁止し、廃絶することを日本及びすべての国に求めるには、さらに核兵器の残忍さを知らせて大きな世論としていくことが大切です。世界中の政府に核兵器反対の心を示すために、「ヒロシマ・ナガサキの被ばく者が訴える核廃絶署名」を広めていきましょう。
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