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砂田喜昭 2017年2月1日更新  
 公共施設の総合管理計画素案
   市民意見を募集中


小矢部市は、保有する143施設(289棟=延べ床面積約16万3千5百u)の、向こう30年間の維持管理経費を推計し、施設を20%縮減するための総合管理計画をつくる作業を進めています。これを受けて市議会でも検討委員会を設置し協議を進めています。市のホームページには公共施設等総合管理計画の素案が載せられており、1月31日までに市民からの意見を寄せてもらうパブリックコメントを募集しています。

学校施設は耐震化完了
  少人数学級と補修で長寿命化を


 学校施設では小学校5校、中学校4校あります。小学校では複式学級にならない限り現状の学校を維持します。中学校については今後30年の間に2、3校に統廃合する案や1校にしてしまう案も検討されています。少子化で子どもの人数が減っていく、また部活の人数が減るなどが理由です。

 フランスのように人口減少を宿命としない国レベルの取り組みが求められるのではないでしょうか。そのためには8時間働けば十分に生活できるように正社員が当たり前の働き方改革、男性の育児休暇を実効あるものに制度化する、残業時間を法律で例外なく規制するなどの取り組みです。

 市としては、学級定数の見直しで1学級30人以下学級の実現を国、県へ強力に働きかけることです。 部活は地域のスポーツ少年団を中心にし、小学・中学と子どもの成長に応じた指導ができるようにしたらどうでしょうか。

 すでに市は全ての学校の耐震補強工事は完了しました。こうして向こう30年間、統廃合をしなくてもすむ道を探ることもたい せつな検討課題です。

集会施設には重要な役割
   地域のまとまり、市民活力の源


 市の集会施設には、地区公民館、コミュニティーセンターなど17施設があります。地域住民の活動拠点で、市民が自主的にまとまって、多彩な活動をすることは、元気な小矢部市の源です。

 駅周辺整備で図書館を建設した後に、総合会館を改築することになりますが、市の計画素案では石動コミュニティーセンターや青少年ホームもそこに統合する計画です。それに加えて新たに市民活動サポートセンターもそこに統合しようとしています。

 市民活動サポートセンターは現在、70を超える登録団体に利用されており、多彩な市民活動の拠点となっています。建物は旧簡易裁判所でしたが、改修して使いやすくなっており、年中無休で、夜11時まで市民団体の自主管理で利用できます。印刷機やプロジェクターなど事務機器も利用でき、団体ごとのロッカーや手紙入れも備わっています。

 これらの機能を損なわずに新総合会館に統合できるのか、統合によって新総合会館の規模が拡大し建設費が割高にならないか、それよりも現在の場所を市民活動サポートセンターとして使い続けた方が有効ではないか、真剣な検討が必要です。

 市役所の耐震化が課題
 1988年に外壁修理した現在の市役所
 市役所の耐震診断の結果、壁が少ないことや柱の強度にも問題があり、耐震化対策が必要とされました。それによれば、各階に補強用耐震壁を多く増設しなければならず、機能的に使用不可能となる場所が生じるし、耐震壁による建物重量の増大により基礎杭の余力が不足する恐れがあるとのことです。

 震災で市役所本庁舎が使えなくなったら、消防庁舎(防災センター)やクロスランドで市役所業務を対応することにしていますから、いざというときの備えはできていますが、いずれ耐震補強工事か、全面改築かの選択が迫られています。

 施設を縮減するのなら、教育・福祉施設より、これまで日本共産党が無駄な公共事業として批判してきたクロスランドタワー、ダ・ビンチ・テクノミュージアム、縄文パークなどを真っ先に検討対象にすべきものです。

 耐用年数をさらに延ばす取り組みを

 市の計画素案では法定耐用年数を20%長く使うようにして試算しています。

 この法定耐用年数は減価償却資産の耐用年数であり、実際の耐用可能年数はもっと長いものです。コンクリート建物の耐用年数は鉄筋の腐食状態によるとされています。コンクリートはアルカリ性なので、コンクリートが中性化するまでは中の鉄筋は錆びません。コンクリートの中性化領域が鉄筋までに到達し、約20% が腐食した状態が鉄筋コンクリートの寿命と考えられています。

 これをいかに伸ばすかが大切です。コンクリートの表面を外気と遮断するコーティングも有効とのことです。

 現地調査による市役所庁舎(1964年築)の耐震診断によれば、「不同沈下、鉄筋の錆び、コンクリートの膨張などは見受けられなかったほか、亀裂が躯体に到達していると思われるところはなかった」とのことです。1988年に外壁修理に2098万6千円かけてはいますが、既に築後51年を経過してもコンクリート本体は大丈夫でした。

 欧米では100年200年使い続ける建物がたくさんあります。5、60年でスクラップアンドビルドする手法の見直しこそ必要です。

 新日本婦人の会
桜井市長に予算要望

市民活動サポートセンターの維持など

 新日本婦人の会小矢部支部(支部長、上田由美子さん)は1月13日、新年度予算編成にあたって桜井市長に26項目の要望書を提出しました。
 その中で「少人数学級の実現」「市民活動サポートセンターの維持」「男女賃金格差是正」などを要望しました。

 要望書を提出する新婦人小矢部支部の皆さん

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