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砂田喜昭 2016年12月18日更新  
12月議会
決算認定に反対討論 砂田市議

 12月議会初日の6日、砂田市議は2015年度決算案件の一部に反対し、討論で4つの理由を述べました。

☆ 反対理由1  
 上水道 会計操作で利益減に


 上水道事業の会計操作の問題です。利益剰余金1億445万円余りを資本金へ組み入れ、次年度へ繰り越す利益剰余金を4973万円に減らしました。これは、利益が少ないから水道料金値下げが難しいと思わせる会計操作と言わねばなりません。


 ☆ 反対理由2   
  下水道会計 三つの問題



@整備手法の
 見直しが不十分


 市内全域水洗化促進のために整備手法の見直しが不十分で、散居村地域でも公共下水道方式ですすめようとしていることです。

 国のマニュアルも
  市の比較方法を否定


 2015年度に国は「持続的な汚水処理システム構築に向けた都道府県構想策定マニュアル」を制定し、整備手法の抜本的な見直しを求めています。中期計画の10年で完成させ、維持管理の長期ビジョンは20年から30年とします。以前小矢部市が公共下水道方式と合併処理浄化槽方式の維持管理経費を70年先まで累積して、建設費と維持管理費の合計を比較すると公共下水道方式が有利だとしたやり方を、このマニュアルでは明確に否定しています。

 下水道の借金利払いだけで
  社会教育施設運営費の2倍


 下水道整備は主に借金でつくっています。この借金の利払い2億2934万6千円にもなります。
 市当局や市議会の中では、経費節減のため青少年ホームや石動コミュニティセンター、総合会館、市民活動サポートセンターの統廃合などを議論の俎上にのせ ていますが、これら社会教育施設運営費は市内のすべての公民館や図書館の運営費と合わせても1億2640万円です。下水道関係で支払う利息の半分程度にしかなりません。市財政の負担を軽減するためにも整備手法の見直しが不可欠です。

A下水道料金
値上げの恐れ


 今のやり方のままでは下水道料金値上げの恐れがあり、そうさせない検討が必要です。

 下水道接続後に
  使用料金を値上げ?


 公営企業会計方式にして、下水道使用料で下水道の運営費をまかなおうとすれば、下水道使用料を少なくとも1.5倍にしなくてはならなくなります。現在の下水道使用料は10立方メートルあたり月1620円で、これを住民説明会で説明し工事着手の同意を集めています。下水道に接続させてしまってから、後日、2850円もらいたいと言ったら、市民は詐欺だと怒るのではないでしょうか。

 料金値上げにならない方法の検討を

小矢部市は下水道会計の赤字分を補填するために一般会計から5億4393万4千円、他に農村集落排水事業で1億2208万5千円、合計6億7千万円近くの税金を繰り入れています。高畠副市長は決算特別委員会で、公営企業会計に移行しても料金値上げにならないような検討が必要だと認めましたが、より効率的な整備手法を取り入れるとともに、この立場からの検討を急ぐこ とが求められています。

B下水道への接続をすすめる対策の
拡充を


 下水道への接続をすすめるために、小矢部市は2009年度から接続促進のために、下水道整備後3年以内に接続する世帯に費用の2分の1、上限5万円を補助します。県内では唯一、小矢部市が取り組んでいる先進的な対策です。これをもっとアピールすべきです。また、住宅リフォーム助成制度を拡充し、下水道に接続を促進する対策をぜひ求めたい。

☆ 反対理由3 
  国保会計
 国保税引き下げの努力が不足


 第三は、「国民健康保険税が高い」という市民の声が多いにもかかわらず、法定外繰り入れをしてでも引き下げるという努力が見られないことです。

☆ 反対理由4 
  後期高齢者医療事業会計
  安倍政権の冷たい仕打ち


 第四は、後期高齢者医療事業会計の問題です。
 安倍政権は、いよいよ長生きするなと言わんばかりの冷たい仕打ちを次々と打ちだしてきました。後期高齢者である75歳以上の保険料を最大9割軽減している「特例軽減」を廃止し、75歳になる人は2017年度から保険料が2倍になるなど、段階的に 最大10倍もの負担増を強います。対象者は75歳以上の6割近い916万人(16年度)にのぼります。この軽減措置は、中曽根元総理も怒った後期高齢者医療制度反対の世論と運動に押されて導入されたもので、廃止する理由などないものです。
 かねてから私は医療保健制度を年齢で差別するのはおかしいとして反対してきましたが、安倍政権によってますます制度を悪くしようとしており、許すことができません。

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