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市民の願いひっさげ、県へ予算要望
日本共産党富山県議員団
2017年度予算編成にあたって日本共産党富山県議員団は県民から寄せられた要望をもって11月16、17日、富山県の関係部課と交渉しました。砂田市議も市民要望を引っさげて交渉しました。 その概要を紹介します。
要望項目
あいの風とやま鉄道 石動駅での折り返し運転を
県の水道用水供給料金・割当水量見直しを
イノシシ肉をジビエ料理に活用促進
インフルエンザ予防接種 助成を
35人学級を
子ども医療費窓口無料制度へのペナルティ廃止を
TPPの農産物への影響 県独自に試算を
介護従事者の処遇改善のため、実態調査を
雇用促進住宅に 住み続けられるように
能越自動車道無料化を
バイオマス活用 地力増強剤に発酵竹粉を
再生可能エネルギービジョンを策定
あいの風とやま鉄道
石動駅での折り返し運転を
【共産党の要望】 石動駅での折り返し運転ができるようにして、高岡止まりの列車を石動まで延長運行すること。
平成30年春の新駅開業の際に
石動ー高岡間の増便について
検討したい
【総合交通政策室・並行在来線・広域交通対策班】 現在の石動駅では折り返し設備にはなっていない。折り返し運転を行うには、信号分岐施設の整備、運行指令システムの改修に2・6億円必要となる。財源確保は難しい。
あいの風とやま鉄道では、平成30年春に高岡駅と西高岡駅の間に新駅を開業する。高岡以西の利便性を図り利用促進に努める必要があり、その際には隣の石川県の会社との協議が必要だが、石動・高岡間の増便について検討したい。
【砂田市議】 石動・高岡の増便について検討したいというのは大変結構だが、二つ懸念することがある。一つは富山から石動ということになるのか。もう一つは石川県の会社と協議するということだが、石動・高岡間を増やすことによって、金沢方面の便数が減らされると大問題なので、そういうことはないのか。
津幡か金沢で折り返してきて
石動駅スタートを考えている
【総合交通政策室・並行在来線・広域交通対策班】いま考えている形としては、折り返し設備をつくらないままでやるとすれば、富山から津幡か金沢へ一回行って、それから石動駅へ戻って来て、石動駅からスタートするというダイヤ編成ができないか考えている。それをやる上で金沢駅への本数を減らすことは考えていない。あくまでも隣県会社との調整の上での話ではあるが、石動・高岡間の増便をするという話だ。
【火爪県議】 いつ頃、わかるのか。
【総合交通政策室・並行在来線・広域交通対策班】 新駅の開業による流動性を確かめてからのことになる。
県の水道用水供給料金・割当水量見直しを
【共産党の要望】 現行協定の3年目にあたるので、県水の単価と割当水量を見直し、水道料金引き下げを求める。現行協定では5年間となっているが、人口減少、節水の努力がすすんでおり、市民の負担軽減のためにも見直しが必要だ。
平成30年4月からの要望で 4市がまとまってきていただければありがたい
【企業局水道課業務係】 水道施設の耐震老朽化対策として平成27年度から送水管の更新を開始した。管路の全延長は44キロメートルある。全部更新すると現在の見積もりでは大体147億円と見込まれる。取りあえず料金の値上げにならないように40年かけてやることにしている。
現在の協定では管路の更新事業を見込んで5年とした。ただ受水団体から相談があれば、5年の間に事情も変わるから、4市と協議した上で協定期間の前であっても協定の見直しを検討することはあると考えている。ただ送水管路の更新事業が平成27年度に始まったばかりで、どれくらいかかるのか様子を見ながら水道料金の改定については検討したい。
4市がまとまってもらうほうが我々としても動きやすい。ただ5年間の総括原価を計算しなければならないので、その事務手間だけで大体半年近くかかる。今から29年4月からの料金改定は無理で、できれば30年4月からの要望で4市の皆さんが来ていただいた方がありがたい。
イノシシ肉をジビエ料理に活用促進
【共産党の要望】 民間の食肉加工所整備に県が補助したにもかかわらず、市内で捕獲したイノシシ365頭もあるが、受け入れがゼロとのことである。受け入れ基準の見直しも含めてジビエとして活用されるよう促進すること。
【農林水産部】 今年11月現在、県内では3ヵ所施設が稼働している。受け取り条件で幼獣はダメとか、60キロ以上でないとダメとか、いろいろ決めている。小矢部では100キロとしている。県としてはこれらの受け入れ条件を猟友会その他に周知している。これらの施設では販売もしているので、在庫が多いと受け入れられない。県として消費拡大のためにジビエ料理の講習会や、手頃な価格で食べていただける商品開発、イベントでのPRでイノシシ肉のハンバーグやソーセージを食べてもらい、獣肉処理施設で在庫が貯まらないようにしていきたい。
インフルエンザ予防接種 助成を
【共産党の要望】 子どものインフルエンザ予防接種に助成制度をつくること。
【厚生部】 予防接種の必要性についてはまずは実施主体である市町村で考えていただきたい。県では子育て応援券の対象としているので活用して欲しい。
35人学級を
【共産党の要望】
少人数学級の拡充。小中学校ともに30人学級をめざすこと。特に正規教員の増員と小学3・4年生も35人学級に。
小学4年生について検討中
【教育委員会】 今年度新たに導入した小学3年生の選択制(少人数学級または少人数指導)の導入については、一部少人数学級を選択しなかった学校もあったが、その理由は4年生進級時の対応が不明だからとしていた。県内の多くの小学校で3年生から4年生へ進級時にクラス替えをしていない実態をふまえて、県の総合教育会議においてその対応について検討してきているところである。教育委員会ではその制度設計を含めて検討を進めている。
低学年の30人学級を含めて少人数教育のさらなる充実のためには国での定数措置が必要と考えており国へ重要要望としている。
子ども医療費窓口無料制度への
ペナルティ廃止を
【共産党の要望】 市町村が実施している子ども医療費窓口無料制度に対して国が国保の負担金を減額するというペナルティをかけている。国にこの廃止を求めるとともに、県からの県単独補助金削減のペナルティを確実に廃止されたい。
【県厚生部】 少子化対策のためにも来年度から廃止の方向である。
TPPの農産物への影響
県独自に試算を
【共産党の要望】 TPPの農産物への影響試算について、県独自の試算もやり直しされたい。
【砂田市議】 いまは国の前提で試算を説明されたが、いくつかの県では独自の前提で試算しているし、東大の鈴木教授の試算もある。富山県としてもいくつかの前提を変えた形で試算して欲しい。皆さんは専門家でもあり、富山県の農業をどうしていくか真剣に考える立場の方ですから、そういう立場の人として独自の試算をしてもらいたい。
【農林水産部】 はい、頑張ります。
介護従事者の処遇改善のため、実態調査を
【共産党の要望】 介護従事者の処遇改善が必要で、勤務実態を調査し、改善策を早急にとること。
その財源として国費、県費を投入して、介護保険料のアップに連動しないようにすること。
【厚生部】 1500事業所中368事業所から決算状況回答をもらった。事業活動収支で前年度決算と比較して45%が改善、55%が悪化。昨年度黒字から赤字になった事業所が10%、逆に赤字から黒字になった事業所は8%。報酬引き下げより、利用者の減少が原因との回答が多い。
処遇改善加算について、平成27年から1.2万円を取得している割合は今年4月で約8割。国は平成29年7月からさらに1万円の改善を図る。
介護職員の勤務実態については毎年、県の社会福祉協議会で民間の実態調査をしている。
【砂田市議】 勤務実態の調査について、あるグループホームではホーム長が入院している。働いている人は月額いくら、ボーナスはいくらか。労働時間、夜勤で仮眠時間が取れるのか、夜勤が月11日から13日間とか、夜勤明けの日に遅番で出勤しているとか。こんな実態を把握すべきではないか。
【厚生部】 県、市町村で実施指導をしていく。
雇用促進住宅に
住み続けられるように
【共産党の要望】 雇用促進住宅の入居者の退去を促すようなことをせず、住む権利を保障すること。
【商工労働部】 平成33年までに廃止するとの閣議決定がある。10月12日時点の情報では、東と西のブロックに分けて入札された。富山県は東ブロックに含まれているが、今回は応札がなかった。
機構では、今後についてはより民間に売却しやすい方法を検討するとのこと。入居者がそのまま住めるような形で売却に努力しているとのことだ。売却後10年間は転売しない、家賃は変更しないことを条件にする。
能越自動車道無料化を
【共産党の要望】 能越自動車道の有料区間(砺波小矢部ジャンクション〜高岡インター間)を無料にしてください。能越自動車道の関連する区間を国道8号バイパスと位置づけ、公費を投入してでも無料化を求めたい。(小矢部市)
【県土木部】 昨年度末で未償還額が118億円ある。無料化というとその料金収入に見合う金額を県が一度に持ち出すことになるので財政的に厳しいから難しい。一方で重要な高規格幹線道路であり、平成26年度から国による一元管理を要望している。先日利便性の向上対策ということで有識者による検討会を立ち上げた。
バイオマス活用
地力増強剤に発酵竹粉を
【共産党の要望】 米の品質向上のために鶏糞散布などの地力増強に特別の支援をされたい。
【砂田市議】 発酵竹粉を散布する方もでているが、その効果を確かめ、地力増強剤の対象にくわえてはどうか。
【農林水産部】 まずはその効果がどうかですね。
【砂田市議】 県の試験場でもその効果を確かめることをやってもらえないか。
【農林水産部】 そういう手助けもできるかと思う。
再生可能エネルギービジョンを策定
【共産党の要望】 バイオマス資源の活用を促進するために、生ゴミの堆肥化、放置竹林の活用などに支援をすること。
【農林水産部】 平成26年四月に富山県再生可能エネルギービジョンを商工労働部で策定した。このビジョンの中では官民一体となって推進することとしている。今年度より本県の地域特性をふまえエネルギー資源の開発活用をいっそう推進するために富山県再生可能エネルギー等推進会議を設置し、8月に第1回を開き年3回程度でまとめる。この中で再生ビジョンの進捗を検討している。木質バイオマス発電5ヵ所、廃棄物発電が7ヵ所のうち、射水市のグリーンエネルギーで木質バイオマス発電をしている。廃棄物発電は富山市婦中町の方で富山環境整備やJAが協議会をつくって実施している富山スマートアグリが実施しており、そこのハウスの電気と熱を活用している。2021年度までにこうした未利用間伐材などを活用していこうというのが再生可能ビジョンである。
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