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砂田喜昭 2016年8月28日更新  
安心して自分の思いを言い合える
 学級、学校、家庭、職場を

    第26回日本母親大会

 「生命(いのち)を生みだす母親は 生命を育て 生命を守ることをのぞみます」をスローガンに、全国49団体が参加する母親大会が、石川・福井の両県で、8月20日、21日の二日間にわたって行われました。全国各地から、のべ9600人が参加者し、地元での現状や自分たちのがんばりについて、紹介し合い、元気を分け合いました。
 小矢部からの参加者の感想をお知らせします。


「子どもと教育」の分科会に参加して
       新婦人小矢部支部   TK


  
愛され、安心して失敗し、
   自分を出せるように


 「子どもと教育」の分科会に参加しました。小学校、高校、大学、保護者の各パネラーの中でも、石川県の教育実践を牽引してきている金森敏朗さんの話に共感しました。

 「子ども達は、、学びや生きる希望を求めつらくてもがんばって学校へ来ている(2014年統計では、子どもの貧困率16・3%)。

 子どもが考えて必死でやっていることを保護者と教師が、人間的なユーモアをまじえて誉める中で、自分は守られ愛されていると実感する。安心して失敗し、自分を出すことができる。キャッチャーである親や先生が、その役割を果たし切れていないのではないか?」

 「安心」が保障される学級づくりで有名な金森氏の出された一例が、男の子が安心して大便をすることができる学級、学校の話でした。まず「ウンコした」とはやし立てられないように指導する。男はおしっことウンコは明確に人に分かるので、たいてい家まで我慢するようになるという身近な例で、「安心」を表現していらっしゃいました。まずは、「安心」。そして、「信頼」。信頼は、共に闘いながら、傷つけられても、裏切られても、目標をやり遂げていくという関係性の中で築き上げられていく。子ども同士、教師と子ども、家族、職場の同僚も同様だろうと、聞きながら思いました。

 主権者になるにふさわしい
  情報や、自信が与えられているか


 先の参議院選挙で一八歳が選挙デビューし、文科省からあわてて主権者教育について教科書や指導書が各高校に配布されました。でも、1947年の教育基本法には「教育は、人格の完成を目指し、平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、・・・自主的精神に満ちた心身ともに健康な国民の育成を期して・・・」と主権者を育てることを明記しています。

 現実は、「自分を価値ある人間だと思うか?」の問いに中国、アメリカ、韓国の高校生は50%以上が「YES」であるにもかかわらず、日本の高校生は、7・5%という、自己肯定感のなさ。日本の教育というのは、大きくなるにつれ、自信を無くし、無力感を募らせていく過程といえるかもしれません。

 また、未成年者の刑法犯罪は1983年の二〇万件をピークに昨年は四万八千件。ところが子ども達は自分のつらさを他者への攻撃で晴らしているわけではないのに、いかにも青少年の犯罪が多いかのような風潮がつくられ、道徳の教科化や厳しいしつけなどに、保護者が共感するような雰囲気を醸成させているという指摘がありました。ただでさえ、部活や大会、就活や期末テスト、文化祭などの諸々がかさなる時期に、主権者になるにふさわしい情報も自信も与えられず、参院選に向かったのが高校生の実態だったと現場の教師は話していました。「うちのお母さんは、派遣で働いていて、ちっとも楽じゃない。派遣を無くしてくれる政党に入れたいけど、どこが派遣を無くしてくれる候補者なのか、分からない」というのが、高校生の生の声でした。

 安心して自分の思いを言い合える、学級、学校、家庭、職場を土台に、その子、その人らしく生きることが尊重される社会をつくっていくことが大切です。

  「同情は、連帯を拒否する」「かわいそう」「がんばれ」という立場ではなく、一緒に手を繋ぐ主権者として、大人も子ども も育っていきたいと思いました。

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