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倶利伽羅・猿ヶ馬場などの
ブナ天然林の保存、活用を
6月議会での一般質問
砂田市議 5月26日朝のNHKラジオで能登のブナ林を紹介していた。奥能登・能都町の鉢伏山、標高500メートル余に北の森の代表であるブナ林が残っている。このブナ林は柳田村(2005年に能登町と合併)の村人たちが伐採の危機から守り保全したことでも有名だ。
小矢部市にはそれよりも低い山地で存在しているブナ林がある。臼谷・小白山(おじろやま・120m)や倶利伽羅・猿ケ馬場(210m)だ。
氷河期の生き残り
ブナは、冷温帯の植物。氷河期には平地や低丘陵にも生育していたが、氷河期が終わり、暖かくなると、より適する環境にある標高の高い山地へと生育地を移した。しかし、独立している低い山の頂上近くでは生育地を移すことができず、周囲の環境に適応しながら現在まで
残ってきた。氷河期の生き残りともいえる。
このブナ林について、保存対策をとるとともに、自然教育での活用をはかり、市民にこの貴重な意義をアピールしてはどうか。
教育長 猿ヶ馬場のブナの天然林、そして臼谷のブナ林は低山帯に寒地系のブナと暖地系のウラジロガシが混生しており非常に貴重であることから、ともに昭和40年に市指定文化財となっている。
猿ヶ馬場のブナ天然林は枯渇などの被害は見られないが、臼谷のブナとウラジロガシの混生林は竹の自生によって日光がさえぎられ、ウラジロガシが枯れる危険性が高くなったことから、平成20年度に管理者である臼谷町内会において竹林の伐採を行った経緯がある。その際、市指定文化財として新たに説明板も設置した。現在の状況としては再び竹が木と木との間に生育しつつあるので、その対策について管理者と協議したい。天然記念物は自然環境の影響を受けるので専門家の協力も得ながら、継続的に管理者とともに対策をとっていきたい。
これらについて広報おやべやケーブルテレビなどを通じて市民のみなさんに広く紹介していくとともに、生涯学習講座などにより文化財保護意識の高揚に努めたい。
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