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石動駅に自動券売機
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市議会特別委 駅周辺整備の先行例視察
参考になった地域の課題に対する向き合い方
市議会議員 砂田喜昭
小矢部市が石動駅の南北自由通路、橋上化、図書館との合築に取りかかることになったため、市議会駅周辺整備特別委員会は11月26、27日、先行例を視察しました。
敦賀市(敦賀駅)と彦根市(稲枝駅)の駅周辺整備の状況をそれぞれの市の担当者から説明を受け、視察しました。篠原駅(近江八幡市)では完成したばかりの橋上駅、自由通路を現地で見てきました。美川駅(白山市)では市から駅関連施設の指定管理を受けている社会福祉法人佛子園の施設長から説明を受けました。
それぞれの地域が抱える課題にどう取り組むのか、鉄道事業者の協力がどの程度得られるのか、市民の利用をどう増やすのかなど、いろいろと参考になる視察でした。
敦賀駅
交流施設と駅前広場を整備
敦賀駅は西側に市街地が開けていますが、東側は河川でした。将来新幹線が敦賀駅に併設される予定があるとして、JRは現駅の改築に同意しなかったため、市は駅に隣接して交流施設「オルパーク」と駅前広場をつくりました。総事業費はそれぞれ約11億円かかり、ひろばについては今年度完成しました。
駅エスカレーター設置は市で負担
敦賀駅のバリアフリー化についてはJRがエレベーターの設置をし、国、県、市が補助金を出しました。これは石動駅と同じやり方です。ただエスカレーター設置の要望が強かったのですが、JRが頑として受け付けなかったので、すべて市が設置しました。改札を出て跨線橋にのぼるところには上り、下りエスカレーターを設置し、ホームへのエスカレーターは上りのみ4基設置しました。バリアフリー化については総事業費19億円で、うち市の負担がエスカレーターを含め11億円でした。
自然エネルギーの活用に感心
太陽光発電と地下熱利用
敦賀駅で感心したのは、太陽光発電パネル70枚と蓄電池を組み合わせて通路屋根の照明や災害時に電気を供給できるコンセントを設置していることでした(写真参照)。
ひろばの消融雪に地下熱を利用して、地下水の散水を減らすようにしたそうです。夏の熱を地中に貯めて融雪するシステムで、福井県が特許を持っているそうです。400本の杭を地中15メートル深さまで埋め、ひとつの杭に2・5センチ径のパイプを4本入れ、そのパイプを地表面近くに張り巡らせ、その中を水が巡回するようにしてあるそうです。夏は舗装面の熱を受けて地中に戻し、冬にはその熱を地表で融雪に使うもののようです。
稲枝駅
周辺自治体からの通勤・通学者も利用
彦根市の稲枝駅は現在も工事中でしたが、JR琵琶湖線で東西が分断されており、駅の橋上化、自由通路、東口・西口広場、アクセス道路の整備を進めていました。周辺自治体からの通勤・通学駅で、交流施設はありません。総事業費32億円の予定です。現地ではJRの担当者からの説明も受けました。
美川駅
市民の利用増
社会福祉法人佛子園が3年前から管理
美川駅は20年前に旧美川町(現在は合併して白山市)が橋上駅化、自由通路、ひろばなど約19億円を掛けて整備し、このうちJRが負担したのは8673万円でした。駅関連施設の管理運営を3年前から佛子園が指定管理者として受けるようになり、美川37(みんな)Caféを経営したり、隣接して無料ギャラリーを開設したりしていました。このカフェでは障害者の方が働いていて、その人件費をまかなえる程度で、改装費も佛子園が負担しており経営はたいへんだとのことでした。しかし無料ギャラリーに市内のいろんな団体個人が出品するようになり、多くの市民が利用するようになったとのことです。社会福祉法人佛子園は戦後、戦災孤児を救済する事業に乗り出したお寺が出発で、障害者福祉など多彩に取り組んでいる団体です。ブータンとも交流があるそうです。
石動駅に自動券売機増設
石動駅に自動券売機が増設されることになったと、11月24日に開かれた市議会全員協議会に報告がありました。あいの風とやま鉄道沿線の駅では石動駅が最初とのことでした。11月26日午前9時20分より利用できるようになりました。
券売機で扱えるきっぷは、あいの風とやま鉄道の各駅の他、あいの風とやま鉄道から乗り継ぐ場合にJR線では城端線、氷見線、七尾線では和倉温泉まで、高山線では猪谷まで、北陸本線の西側は大聖寺まで、東側は越中宮崎まで購入できます。
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