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砂田喜昭 2015年8月3日更新  
富山県母親大会
一人ひとりが声を上げ、
つながることで未来はやってくる


 富山県母親大会が7月19日、射水市の高周波文化ホールで開かれました。
 小矢部市から参加した方々にその様子を寄せてもらいました。
講演する後藤宣代さん
記念講演
  福島からの声
   〜21世紀を生きる喜び、働く喜び
 講師 後藤 宣代さん

  (福島市在住・経済学研究者)

 後藤さんは3・11で被災し、福島原発爆発後も、福島市に残って、「フクシマで何が起こっているか」を福島から発信しています。


 今福島では、放射能への不安を語ることさえ復興の足を引っ張ると攻撃され、政府も原発事故などもう過去のことのように扱う。被害者は分断される苦しみの中でもがいている。
 しかし、福島の人たちは負けてはいない。

一点共闘 in ニューヨーク
市場経済万能主義ノー、それ以外は互いに認め合う


 331倍の格差に苦しめられているアメリカの若者たちが「我々が99パーセント」とウオール街で起こした運動は、ニューヨークのブルックリン地区での活動へ発展し、ニューヨーク観光のトップになっている。
 これは「市場経済万能主義ノー、それ以外は互いに認め合う」という「一点共闘」で成り立った。

 福島でも「脱原発」で成果
反原発 反TPP 反戦争法案と広がる一点共闘


 「福島をきれいにして返せ゛全面保障せよ(福島県農民連)」「子供の被ばく年間1ミリシーベルト以下の保証を(文科省へ駆けつける保護者)」「福島の原発10基全廃炉を県・59全自治体採決(新婦人本部の呼びかけから)」など福島の人々はいち早く声を上げた。
 子供たちが安心して暮らせる大地・自然をと「原発いらない」活動が様々な形でおき、成果を上げている。
 ブルックリン地区の活動にならい、食料・農業生産のネットワークづくり、太陽光・温泉利用の発電によるエネルギーの地産池消の事業が地域の人々の協力、国際連帯のもとに始まり、雇用も生み出している。
  こうした一点共闘は、国会前での反原発、反TPP、反戦争法案と国民的な大きな活動へと広がっている。特に若者がその大きな力となっている。
 ひとりひとりが声を上げ、つながることで未来はやってくる。
オープニングアトラクション
「介護の今と、これから」分科会
  「オスプレイ」なんか買わなくていい


 利用者、家族、従事者、それぞれの立場から、多くの問題点、悩みが出された。
 介護保険の改悪が進み、ますます本人、家族、施設の負担が増えることになり、そのうえ消費税。
 8%に上げたのにその税金は、いったいどこに使われたのか、「オスプレイ」(米軍・垂直離発着輸送機)なんか買わなくていいと、怒りの声が多く出された。
 認知症のいろんな悩みも出され、大変勉強になった。大声でけんかばかりする老夫婦に声掛けしている人の話は、身につまされいとおしくなった。すぐ、飛び出して行ってしまう奥さんを地域で気をつけているが大変だ。「地域包括ケア」だけでは済まない例があまりに多い。まとめの最後の一言「学んだことは行動に移す」、これが一番難しく、でも大切なこと。 

「七夕茶会」分科会
  日本文化を育てる大切さを学ぶ


 七夕茶会で抹茶を一服味わってきた。茶会の亭主は本木栄子さんで、流派の成り立ちの説明をしながらも、流派・作法にこだわらないで気楽に飲んでくださいと言われた。
 こうした日本の文化を若い人に引き継ぐのがたいへんで、需要が減って茶筅(ちゃせん)づくりの職人も減っている。
 どの分野もたいへんで、映画の製作でも時代劇が減っている。切り役の人を一人前にするには2年もかかるそうで、映画監督をしている息子はこの人たちを育てるためにも時代劇に力を入れている。
 日本の文化を育てることはとてもたいへんなことだと思った。

「いま子どもの教科書は」分科会
  子どもの自由で多様な考えが
    困難になるのではと心配


 「子ども教科書ネット21富山」の助言者の報告があり、「世界に活躍する人材の育成」という目的の下、英語教育を早期に行うことで、日本語も英語も中途半端になる恐れがあり、最近英語が嫌いな生徒がふえているとのことで驚いた。
 また、教育内容への統制がはじまり、2018年度から道徳が教科となり、生徒が評価されると聞き、子どもが自由に多様な考えを持って表明することが困難になるのではと心配だ。
 社会科では教科書検定により統制をすすめ、近代日本の侵略、植民地化の歴史を正当化する歴史に認識を押しつける傾向が強まっており、その考えに沿った育鵬社版、自由社版の教科書を採用させない運動が大切だとの思いを強めた。そして真実を知らせ、歴史を楽しく学べる
学び舎版の教科書が紹介され、参加者の関心を集めていた。

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