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砂田喜昭 2015年7月4日更新  
バイオマス活用で地域経済活性化を
6月議会 砂田市議の一般質問

 6月議会一般質問で砂田喜昭市議は@戦争法案について、A地方創生について、Bバイオマス(生物由来資源)活用推進について、C高齢者介護を地域経済活性化に活かすことについて取り上げました。今週号では地方創生とバイオマス活用について紹介します。

 
 真の地方創生
食べ物とエネルギー、福祉がキーワード


 安倍政権は「地方創生」のかけ声で全国の地方自治体に「人口減少を克服し、将来にわたって活力ある社会を実現するため」の人口ビジョンと総合戦略の策定を求めています。
 砂田市議はこれについて、「安倍政権の経済効果が地方に及んでおらずこれでは選挙を戦えないと、人気取りの国内政策として持ち出したものだ」と批判した上で、次のように述べました。

砂田市議 真の「地方創生」をはかるには、@小矢部市の基幹産業である農林業を守り発展させること、そのためにもTPPから撤退すること、A原発から撤退し本格的に再生可能エネルギーへの転換、太陽光発電、太陽熱利用、木質バイオマス資源活用、風力発電、小水力発電などに取り組むこと、B福祉の拡充・質向上で経済成長をはかること、そのためにも介護職場などの処遇改善に取り組むことだ。つまり食べ物とエネルギー、福祉がキーワードで、お金も地域でまわる地域循環型社会になるのではないか。

企画室長 地域の資源と地域の資金、そして地域の人を結びつけ、新たな経済循環を創造することが有効だ。今後企業誘致を含め地域外からも新たな活力資源を取り込み重層的な循環を促すことにより真の地方創生につながるだろう。

バイオマス活用計画の実施状況は?
   竹資源の活用


 砂田市議はこの具体化の一つとして市が2013年3月に作成したバイオマス活用計画の実施状況をただしました。
 林産資源のひとつ、竹材の活用についてバイオマス活用計画では、林産資源のうちの竹材約1900トンが、全く利用されず(利用率0%)放置されているとし、10年後には8%(約150トン)利用を目標に掲げています。
 産業建設部次長は「竹材は現在もほとんど利用されていない。新しい活用方法については模索している状況だ」と述べました。

砂田市議の提案

○ 発酵竹粉を肥料や土壌改良材に


 砂田市議は竹をチッパーで粉砕、粉にして乳酸菌発酵させることで肥料や土壌改良剤などに役立てることができると提案しました。
 孟宗竹を二台のチッパー・デモ機に入れ、粉にしているところ。竹粉はチッパー左側から排出。=6月16日、矢水町

 
砂田市議 竹は木に比べて再生が速く、数年サイクルで利用できる。竹粉醗酵方式であれば、竹の持っている特性をあまねく有効利用できる最良の利用法の一つにならないか。水田で、荒起こし段階で10a当り50sまけば、米がおいしくなり、畠ならイチゴやスイカが甘く大きくなるし、畑の表層にマルチするだけで、除草効果もあるようだ。牛の飼料としても竹の乳酸菌により胃腸を丈夫にする働きがあり、有効とのことだ。

○ 悪臭を防いで家庭用生ごみ堆肥に

 家庭用生ゴミに醗酵竹粉を二割ほど混ぜておくと、いやなにおいが無くなり堆肥化するのも早い。
 家庭用生ゴミは市内全体で約1400トンあり、その利用率は現在7%に過ぎない(バイオマス活用計画、目標は10年後には16%)。醗酵竹粉の活用で、においのないよりよい堆肥が出来れば、コンポストの利用はさらに進み、自家製の肥料で家庭菜園を楽しむことができる。
 先日市内でチッパーのデモ機による竹の粉砕実演をみてきた(写真)。枝葉の付いたままの竹を入れると瞬く間に竹粉ができてきた。それをビニール袋に入れて掃除機で空気を抜いて2週間から一ヵ月で乳酸菌発酵できる。このチッパーは150万円ほどで、市でもこの取り組みを支援することを提案したい。

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