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砂田喜昭 2015年6月16日更新  
核兵器をこの世界から無くしたい
この思いを国連へ

2015年NPT・ニューヨーク行動に参加して
            松田理恵子(新日本婦人の会高岡支部会員)

 私たち富山県原水協代表団7名は、日本原水協代表団1058名の一員として、2015年NPT・ニューヨーク行動に4月25日から5月1日まで参加しました。
 代表団は、署名に託された核兵器をこの世界から無くしたいという願いを国連・NPT(核兵器不拡散条約)再検討会議に伝え反映させることを始め、各国政府及び日本政府代表団への要請行動、「国際平和地球会議」への参加、米国と世界から集まった平和・市民団体との交流、ニューヨーク市内での署名行動など多彩な行動を行い、たくさんの成果を上げることが出来ました。
ニューヨーク市民にアピールしながらパレードする富山県原水協の代表団=4月26日
ニューヨークでも署名
「日本人形のしおり」をプレゼントして話しかけ


 4月26日の午前中はセントラルパークで署名活動をしました。工夫を凝らした服装で参加する人も多く、あちらこちらで道行く人、公園のベンチでくつろぐ人に声をかけました。私は仲間から託された日本人形をかたどったかわいいしおりをプレゼントしながら話しかけ署名を集めました。核兵器の非人道性を示す原爆パネルを見せながらの説明に署名に応じてもらいました。
セントラルパークで道行く人に署名を呼びかける松田理恵子さん(左)=4月26日
歩き回って各国市民団体と交流を楽しむ

 午後は、いよいよ核兵器のない世界のための国際行動デー・ニューヨーク行動です。
 ユニオン・スクエアの広場に設営された仮設ステージで集会が始まりました。集会ではうたごえ代表団による太鼓演奏やきたがわてつさんの歌、日本被団協事務局次長の中村雄子さんの被爆体験の訴え、松井広島市長や、集会に参加した各国の平和市民団体代表の訴えが続きました。私は、歩き回って各県の代表団や各国の市民団体の方との交流を楽しみました。
 集会後、被爆者を先頭にパレードが出発。日本原水協代表団1、000人を含む10、000人が、着物や鯉のぼりのバナー、ゼッケン、メッセージの書かれたタペストリーなど多彩な宣伝パフォーマンスで、ニューヨーク市民にアピールしながら、ダグ・ハマーショルド広場に向けて行進しました。

署名633万6205筆
「みなさんは正しい目的へ、正しいやり方で活動している。
核軍縮は市民一人ひとりの行動があってこそ実現」
    NPT議長予定者が激励

 国連本部ビルの前にあるダグ・ハマーショルド広場では行進を終えた参加者が交流を行いました。4時には、翌27日から始まる第9回NPT再検討会議の議長就任予定者のタウス・フェルーキ大使とアンゲラ・ケイン国連軍縮担当上級代表に633万6、205筆の署名の目録を手渡しました。
 フェルーキ大使は「皆さんは正しい目的に向かって正しいやり方で活動している。核軍縮は政府だけですることではない市民一人ひとりの行動があってこそ実現できる。署名は自分自身の意思を表明することが出来るものだ。」ケイン上級代表は「署名を届けてくれたことに感謝する。とても心強い。核軍縮は正しいことであり、可能なことなのだ。」と、私たちの努力を高く評価しました。


核兵器の非人道性告発
3年前の16カ国が159カ国に!


 第9回NPT再検討会議は、5月22日に閉会しました。
 わずかな数の核保有国が反対し、最終文書は採択されませんでしたが、重要なことは、会議を通じて、核兵器の禁止・廃絶を求める流れは新たな前進を示し、私たち市民社会の運動の役割が決定的であることが示されたことです。
 「核兵器禁止アピール」署名などが力となり、3年前、わずか16カ国の賛同で始まった核兵器の非人道性を告発した声明は、10倍の159カ国に広がりました。
 核兵器廃絶を求める運動が世界から支持されていることを確信して、核兵器が世界から無くなるまでこれからも粘り強くがんばろうと決意したニューヨーク行動でした。

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