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砂田喜昭 2015年5月22日更新  
演題 早く行きたいアベノミクスの向こう側
〜 人間のための経済の世界へ〜
戦後70年 憲法記念日におくる
 同志社大・大学院教授 浜矩子 講演会

 戦後70年目にあたる今年の憲法記念日の取り組みとして、浜矩子講演会が5月2日(土)、富山市のサンシップ富山で開かれ、小矢部市民も十数名が参加しました。
 主催は日本国憲法をまもる富山の会と富山県平和運動センターで、「早く行きたいアベノミクスの向こう側〜人間のための経済の世界へ〜」との痛快な浜矩子さんのお話に、会場から笑いと拍手が絶えませんでした。
 小矢部市からの参加者は講演会終了後、富山市の珈琲哲学富山西店でコーヒーを飲みながら感想を語り合いました。その一部を紹介します。


 聴いて、考えました
感想@

「人を不幸に追いやることは経済活動ではない」
          との指摘に、すっきり


 浜さんが、安倍政治の正体は「強い日本と、強い経済と、誇りある日本への『取り戻したがり病』に罹っている」と指摘されたのは図星だ。彼の手法たるや時代遅れの富国強兵(軍事力)政策と格差拡大のトリクルダウン経済政策、国家を国民の上に置き換える人権抑圧政策である。
 「経済活動は、人間の営みで、動物は経済活動をしない。人間にしかできない営みであり、どこかで誰かを不幸に追いやる活動は、そもそも経済活動ではない。最近はやりの『ブラック企業』という言葉はたいへん本質を突いていると思うが、そもそも企業活動において人を不幸にすることは経済活動ではない。だからこれを『企業』というのもおこがましい。ブラックそのものなのだ」との浜さんの話にはすっきりした。
 この政策を克服するには、浜さんは「経済の原点」に帰れという。「人間の営みだからこそ、経済活動は時として暴走する。欲に駆られた人々や、追い詰められた人々や、調子に乗りすぎた人々が我を忘れると、経済活動は経済活動でなくなる。そのようなときに崩れたバランスを取り戻すには、人間に目を向け『人の話を傾聴する、同情する、手を差し伸べる』政策にすることである。」とのことであった。

アベノミクスの向こう側に行くには
        安倍政権を倒すしかない


 しかし考えてみると、安倍は病に取りつかれているのだから、アベノミクスの向こう側 に行くには、この政権を倒し、この政策を克服する確信を持った政権を樹立するしかない のだ。
 そもそも、経済とは人間の営みであり、そしてマルクスが述べているようにその発展が歴史発展のベースにあるとすれば、必ずその境目には、流れに乗る人と乗れない人の争いがあり、不幸になる人が幸せになる人よりも圧倒的多数になったとき、歴史が動いてきた訳で、浜さんの「幸福にするのが経済」という定義より、「より多数の人が幸福になるのが経済」の方が私にはぴったりする。  
 とまれ、現在は少数の幸福者が多数の不幸な人々を縛っている訳だから、時は熟しつつある。百の説法より一の実行が必要な時に来ている。(H・A)

感想A
「政権に腹が立つなら、がんばりなさいよ」と焚きつける 浜さん


 思っていたよりも小柄な浜さんが、「どアホノミクス」などと、安倍政権を切りまくった。
 これの向こう側へ行くために、一つの原点回帰、一つのバランス感覚 3つの道具、とおっしゃる。経済とは人間の営みであるから、人間を不幸にするものであってはならない。
 また、孔子のいうように、心の欲するところに従えども矩(のり)を踰(こ)えず、で、欲と範のバランスが大事。
 そして道具としては、人の言葉に傾けられる「耳」、涙する「目」、差し伸べる「手」が必要と。
 今の政権には、これらのかけらもない。無い物ねだりではないか。その通り。腹が立ったら、皆さん、頑張りなさいよ。浜矩子は、人を焚きつける「悪い女」だ。(kkーh)

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