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砂田喜昭 2014年7月27日更新  
共産党市議にインタビュー(2)
日本共産党議員の役割は
大家市長の時代


 共産党市議は大家市長の時代について、「(1)税金の無駄遣いを正す、(2)単独市制を守る、(3)市民と共同で水道料を下げる」の3点を語りました。

 
編集部 先週に引き続きよろしくお願いします。松本市長の急死で、新しく大家市長が誕生したのは1986年でしたね。

 
共産党市議 松本市長の死去に際し、私たちは松本市長が「核兵器廃絶のための広島・長崎アピール」に賛同署名をされたことを「明るい小矢部」(No・81 1986年11月23日付)で紹介し、哀悼の意を表しました。
松本市長とは、市立公民館建設の地元負担(1戸7万円前後の半強制寄付問題)で、地方財政法違反だと厳しく論戦していました。その後誕生した大家市長の時代になって、これをやめさせ、このあと建設した南部公民館から地元負担をなくしました。

(1)税金の無駄遣いを正す

 
編集部 共産党は政策論戦については厳しく行いますが、市長個人の人物評価とは区別していますからね。
ところで、市民からは、税金の無駄遣いをただしてほしいという厳しい批判がありますね。

 
共産党市議 大家市長の時代に、無駄遣いをただし、市の借金を減らす取り組みで、市民オンブズ小矢部の皆さんと協力して大いに前進させることができました。三つ紹介したいと思います。

@食糧費、旅費、交際費を削減

 一つは官官接待で飲み食いをやめさせ食糧費・旅費を削減し年間で約4千万円を節税できました。
 市長交際費、議長交際費を削減し、使途を公開させ、年度末にタクシー券、清酒などを購入し全額使い切ることをやめさせました。市長交際費は2001年度まで400万円使い切りから、2013年度は264万円に、議長交際費も当時の180万円使い切りから2013年度には87万円になりました。

A子撫川ダムの課税漏れを正す

 二つは子撫川ダムの固定資産税(国有資産等所在市交付金)の20年以上にわたる課税漏れ(2億2824万円)をただしたことです。
 2003年度補正予算で5年前にさかのぼって、課税漏れ分6889万円を県企業局に納めてもらうことになり、その後毎年1千2百万円程度の増収になりました。

B借金を減らし、金利負担を4.7億円節約

 三つはクロスランド建設で150億円にも膨れ上がった市債残高を、毎年少しずつでも減らす取り組みです。新しい借金は、元金返済額の範囲内に抑えることを主張し、そのためにはたとえば消防庁舎の建設を1年でやるのではなく、複数年に分けて行う工夫も提案しました。その効果もあり、借金の利払いが1998年当時の6・3億円から2012年度1・6億円に4・7億円も節約できました。

(2)単独市制を守る

 
編集部 税金の無駄遣いを正すうえで市長や市職員の理解と努力もあったと思いますが、その方向を切り開くうえで日本共産党と市民オンブズ小矢部が果たした役割は大きいですね。
 ところで、大家市長の時代に、国は財政危機を口実に市町村合併をあおりましたね。

「合併しないと財政が持たない」の脅し文句を論破

 
共産党市議 合併しないと国から来ている地方交付税が減らされるという脅し文句でしたが、私は合併しなくてよかったと思っています。市民の声が届きやすいからです。隣町と保育料の軽減など住民サービス向上を競い合うことで住民福祉を前進させられます。
 合併に伴う財政問題では砺波地方の共産党議員団で学習会を開いたり、住民グループの学習会に参加したりして、国の脅し文句のごまかしを見抜くことができました。
 2002年10月12日に市が開いた「第2回市町村合併フォーラム」では合併推進派の講師が多数でしたので、私は会場から発言を求め、財政危機の原因と責任を明確にすること、合併しても地方交付税は15年後には大幅削減されることを市民に説明せよと求めました。講師は「確かにそうだ」と認め、「15年間に真剣にリストラに取り組めば大丈夫」などと言い訳しました。

 
編集部 国や大手マスコミのごまかしを見抜く学習の大切さと、その先頭に立つ共産党の役割がよくわかりました。

(3)水道料金の値下げ

市民運動と力合わせ、
 予算修正を提案

 共産党市議
 市民要求実現の面では、水道料金値下げ運動は重要でした。
「水道料金の値下げを求める会」をつくって、市や県企業局に数千名の署名を届けました。県が2004年度から1立方メートル当たり5円の値下げを決めたのに、小矢部市が市民向けに値下げをしなかったので、私は2004年3月議会予算特別委員会で予算修正案を提案し、水道料金の値下げが可能なことを示しました。これは小矢部市議会で史上初めての取り組みでした。こうした努力が相まって、今年度も水道料金の値下げが実現でき、これで4回、基本料金で250円の値下げです。


一致点で他党派とも共同

 
編集部 共産党は市民の皆さんと力を合わせて運動するとともに、要求実現が可能であることを、道理をもって提案しているのですね。
 市民要求を実現しようとすると、他党の議員との共同も必要になるのではないですか。

 
共産党市議 「水道料金が高い、ぜひ値下げを」との声が広がると、他の議員も協力するようになりますね。2003年10月23日に小矢部市で開かれた「知事の町まわり」で議長も、市長も県知事に県企業局から購入している子撫川ダムの水道用水の値下げを求めるようになりした。決め手は市民の世論ですが、一致点での他党派との共同は大切にしています。

 
編集部 議会で他党派との論議も大切ですね。議会改革については、来週号でお聞きすることにします。

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