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砂田喜昭 2013年7月7日更新  
 富山県内自治体で電算システムの共同利用を検討
情報漏えいが一番心配

「6月議会全員協議会への報告から」

 富山県が県下15市町村に呼びかけて富山県共同利用型自治体クラウド会議をつくり、電算システムの共同利用化の検討を始めました。今年9月には共同化に参加する市町村で富山県情報システム共同利用推進協議会を設置し、電算システム共同利用のための業者の選定、システムの構築、現行システムからのデータ移行を行い、2015年4月から運用開始したいとのことです。小矢部市としても9月ごろまでに参加するかどうかを判断することになります。6月議会最終日21日に市議会全員協議会に報告があり、砂田市議が疑問点を質しました。

経費節減をねらうが・・・・

 自治体が処理するデータ量は膨大、多岐にわたっており、制度改正に伴う電算システムの改修費用が増大する傾向にあります。そこで出てきたのがインターネットを使った電子計算機の共同利用です。中心となる大型コンピュータを共同で設置し、データ処理するソフトも、データを保存する場所もそこにおきます。それぞれの自治体では大型コンピュータを置かず、共同利用システム設置者に利用料金を支払うことになります。ちょうど雲の上にデータを送り、処理してもらうようなイメージで、これをクラウドシステムともいいます。利用料金の設定次第で経費節減になるかどうかは疑問だという議論もあります。

アメリカ国家安全保障局が
個人情報をスパイ


 砂田市議
 個人情報が漏れるのではないかとう問題がある。アメリカ国家安全保障局(NSA)がグーグル、ヤフーなどに個人情報を提供させて、メールの内容をスパイしていたということが大題となっている。あるいは、中国からハッカー攻撃がかけられた事例も報道されている。これらに、どのような対策が取られるのか。

 
インテックによる情報漏えい事件

 県内でも、大手のインテックが現実に高岡市で、下請け、孫請けの職員が風呂敷残業で情報漏洩を起こした。これを教訓に小矢部市ではいろいろな文書類の印刷も市役所内で全部やり、データはいっさい外部へは持ち出さないという対策を取ってきた。これが崩れるのではないか。

データ、機能喪失の恐れ

 クラウドの場合、1カ所に電算機やデータを持っていると、地震などの災害によってデータや機能が失われる恐れがある。

参加の判断 「9月まで」は無理

 これらを全面的に検討して、入るかは入らないかの結論を出すのに、9月という期限は無理ではないか。

 砂田市議 全国的にこのクラウドシステムをやっている自治体は1割位だと聞いた。富山県からの情報だけではなく、全国でどういう事例があって、何か問題が起きていないか、市独自で全国の状況を把握してほしい。市民の個人情報を守る上で非常に重要なポイントだ。

 
総務部長 9月に予定されている協議会に参加するかどうかについては、当然小矢部 市や他の市町村においても様々な問題についてしっかりと見極めて判断する。

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