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砂田喜昭 2013年5月18日更新  
アベノミクスで
私たちの暮らしはよくなりましたか



マスコミなどは、「アベノミクス」と称して円安・株高であたかも国民の暮らしが明るくなるかのような宣伝をしていますが、私たちの暮らしは実際のところ、どうでしょうか。何人かの皆さんにお聞きしました。

 ガソリンや灯油の値上がりで困っています。年金も下げられるというし、本当に大変です。(Aさん)

 プラスチックの加工をしていたが、社長は「取引先から毎年、毎年単価を引き下げろと言われていた。今では自分の給料は無しで、ボランティアみたいなものだ」「その取引先もその親会社から社長が派遣されていたが、しょっちゅう変えられていた」と、嘆いていた。(Bさん)
 
 ある弁当屋でアルバイトしていたが1時間600円で、しかも1か月25日間働いていたのに、23日分しかもらえなかったので、そこをやめたよ。(Cさん)

 軽い脳こうそくを患ったが、医療費の負担が大変なのでリハビリに行くのをやめています。(Dさん)
 
 トヨタなどはボーナスが出たというけど、私たちのところはボーナスも出ない。ちょっとでも賃金が上がればよいのだが、朝礼では、売り上げはこれだけしかなく利益が出ないという報告ばかりです。金型の職場ですが、金型を使っているところももうからないから新しい金型の注文があまりありません。金型の修理ではもうからないようです。(Eさん)

 だけどトヨタはボーナスだけでしょう。これでは住宅ローンなど組めませんよね。(Hさん)

 息子が進学したけれど、仕送りが大変で「バイトして」と頼んだ。いまではバイトをしてくれている。(Fさん)

 私の周りの人たちで「アベノミクス」で本当に潤ったという人はあまり見当たりませんね。だれがもうかっているのかしら。(Gさん)

大手マスコミが絶対に報じない
アベノミクスで儲けた人々

 「しんぶん赤旗」は5月4日から「アベノミクス もうけるのはだれ」という記事を連載しました。それによると、100億円以上資産が増えた株主は数十人いるそうです。その筆頭はユニクロの柳井正氏で4047億円、2位はソフトバンクの孫正義氏の3863億円です。柳井氏の場合この5か月で、妻と二人の息子、妻と共同でオランダに設立した資産管理会社などを合わせると8548億円の資産増加です。これはユニクロの従業員給与の10年分に相当します。
 株式の時価総額が増えても売らなければ現金が入ってきません。しかし、もうけをすでに現金化している人もいます。たとえば楽天の三木谷浩史氏です。5億7061万6千株のうち3600万株を年内に売却することを三井住友信託銀行に委託しています。楽天の現在の株価1000円前後を維持したまま年内に売り切れば、約350億円前後の現金になります。昨年11月の額のままですと240億円ぐらいですから100億円以上ももうかります。なぜ年内に売るのかというと、今年いっぱいは証券優遇税制で売却益にかかる税率が10%の適用を受けられるからです。本来税率20%が半分になるので30億円以上の節税になります。三木谷氏は政府の「産業競争力会議」の民間議員の一人です。お手盛りで自らの節税を図ると批判されても仕方ありません。

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