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砂田喜昭 2013年5月12日更新  
憲法記念日 香山リカさん講演
「改憲」宣伝を打ち破るには


 日本国憲法をまもる富山の会と富山県平和運動センターが共催して5月3日、憲法講演会を富山国際会議場ホールで開催しました。小矢部からも憲法を守る小矢部の会の会員などが参加し、精神科医・香山リカさんの「憲法・格差・愛国心〜なんとなく考えているあなたへ」という臨床現場の体験を踏まえた「改憲世論の作り方」論を伺いました。

 「1990年代、ある程度病状が回復して、社会復帰させようとすると、いっそう悪くなって病院へ戻ってくる患者さんが増えた。労働強化、社会格差が注目され、バブル崩壊、阪神淡路大震災、サリン事件など経済大国・日本のイメージが崩れて社会不安が強まった。この不安を一気に解決してくれるスーパーマンとして「憲法を変えよう」という議論が立ち上がり、最近では、東日本大震災や原発事故で閉塞状況がいっそう強まって、「憲法を変えればすべて良くなる」かのような、『葛藤を置換させる』ための改憲宣伝が意図的に広められている」、と指摘。
 そして、今こそ、不安のほんとうの原因を見つめる力を持とう、原因が分かることで病状がずっと良くなるケースが多い、と社会的ヒステリー状態を解決する方向を示唆。

 参加者は、青島明生弁護士が主催者挨拶で紹介した自民党の憲法改正草案のポイントを思い起こし、どう分かりやすく周りに広めてゆけばいいか、と考えました。また、経済不況や労働現場の苦しみの本当の原因を事実によって示して、「憲法を守り生かすことこそ大切」との、一般市民の生活実感に合った世論をつくる活動を、もっと強めなければいけない、と深く決意しました。

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